Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド

スタイル・マネージャが使用するカラーの数

スタイル・マネージャが使用するカラーの数は、次のリソースの値に依存します。

colorUse - デスクトップが使用するカラーの数を設定します。

shadowPixmaps - 2 つのシャドウ・カラーをピックスマップと置き換えるようにデスクトップに指示します。

foregroundColor - フォアグラウンド・カラーを動的に変更するか指定します。

dynamicColor - パレットを切り替えるときにアプリケーションがカラーを変更するかをコントロールします。

表 17-9 は、デスクトップが割り当てるカラーの最大数をリストします。

表 17-9 デスクトップ・カラーの数

ディスプレイ 

カラーの最大数 

内訳 

B_W 

黒と白 

LOW_COLOR 

12 

2 カラー・セット x 5 カラー + (黒と白) 

MEDIUM_COLOR 

22 

4 カラー・セット x 5 カラー + (黒と白) 

HIGH_COLOR 

42 

8 カラー・セット x 5 カラー + (黒と白) 

カラーの最大数を決定するには、次のようにします。

  1. パレット内のカラー・セットの数と各カラー・セット内のカラーの数を掛けます。

  2. 2 (黒と白の分) を加えます。

しかし、次の設定により、パレット内に 10 色のカラー (つまり、4 カラー・セット x 各セット (backgroundselectColor) 内の 2 色のカラー + (黒と白)) だけを持つことになります。

*colorUse:	MEDIUM_COLOR
*shadowPixmaps: 	True
*foregroundColor:	White

注 -

マルチカラー・アイコンは、さらに 14 色のカラーを使用します。


colorUse リソース

colorUse リソースのデフォルトの値は、MEDIUM_COLOR です。このリソースの値は、パレットで使用するカラーの数に影響を与えます。他のリソースは、シャドウを作成するのに使用するカラーの数に影響を与えます。colorUse リソースの値は、マルチカラー・アイコンの使用にも影響を与えます。

値 

説明 

B_W 

[白黒] スタイル・マネージャ設定。1 から 3 までのカラー区画で表示 

カラー・セットの数: 2 

カラーの最大数: 2 

デフォルトのカラー数: 2 

マルチカラー・アイコンなし 

LOW_COLOR 

[アプリケーションに最大限度の色数を割り当てる] スタイル・マネージャ設定。4 から 5 までのカラー区画で表示 

カラー・セットの数: 2 

カラーの最大数: 12 

デフォルトのカラー数: 12 

マルチカラー・アイコンなし 

MEDIUM_COLOR 

[アプリケーションにもっと多くの色数を割り当てる] スタイル・マネージャ設定。6 のカラー区画で表示 

カラー・セットの数: 4 

カラーの最大数: 22 

デフォルトのカラー数: 22 

マルチカラー・アイコンあり 

HIGH_COLOR 

[デスクトップにもっと多くの色数を割り当てる] スタイル・マネージャ設定。7 以上のカラー区画で表示 

カラー・セットの数: 8 

カラーの最大数: 42 

デフォルトのカラー数: 42 

マルチカラー・アイコンあり 

デフォルト 

デスクトップは、そのディスプレイに対して正確な値を選択します。(色数が多いディスプレイでデスクトップが使用するカラーの数を減らすには、デフォルトの colorUse リソースに MEDIUM_COLOR を設定します。)

shadowPixmaps リソース

shadowPixmaps リソースは、デスクトップに 2 つのシャドウ・カラーをピックスマップに置き換えるよう指示します。これらのピックスマップは、黒または白とバックグラウンド・カラーを混ぜ合わせて、上部か下部のシャドウ値のシミュレーションを行います。この方法は、カラー・セルをシャドウ・カラーに割り当てる必要がないため、必要なカラーの数から 2 が引かれます。

値 

説明 

True 

デスクトップは topShadowPixmapbottomShadowPixmap を作成して、シャドウ・カラーの代わりに使用します。

False 

パレットの topShadowColorbottomShadowColor を使用します。

shadowPixmaps のデフォルト値は、持っている colorUse リソースとディスプレイをサポートするハードウェアに依存します。

foregroundColor リソース

foregroundColor リソースは、パレットでフォアグラウンドを設定する方法を指定します。

設定 

結果 

White 

フォアグラウンドに白を設定します。 

Black 

フォアグラウンドに黒を設定します。 

Dynamic 

(デフォルト) フォアグラウンドに、background の値に応じて、黒か白を動的に設定します。たとえば、黄色のバックグラウンドで白い文字を使用すると読みにくいので、システムは黒を選択します。

foregroundColor に Black か White を設定する場合、カラー・セット内のカラーの数が 1 減りますが、フォアグラウンドがバックグラウンド・カラーの変更に応じて変更されることはありません。

colorUse の値が B_W の場合以外、foregroundColor のデフォルト値は Dynamic です。

dynamicColor リソース

dynamicColor リソースは、アプリケーションがカラーを動的に変更するかどうか、つまりパレットを切り替えるときにクライアントがカラーを変更するかどうかをコントロールします。

値 

説明 

True 

クライアントは新しいパレットが選択されるとカラーを動的に変更します。これがデフォルト値です。 

False 

クライアントはカラーを動的に変更しません。新しいパレットが選択されると、クライアントはセッションの再起動時に新しいカラーを使用します。 

dynamicColor リソースの値が True の場合、同じカラーに見えたとしても、カラーを動的に変更できるクライアントではなく、カラーを動的に変更できないクライアント (非 Motif アプリケーション) が、カラー・マップに異なるセルを割り当てます。


注 -

すべてのクライアントは同じカラー・セルを共有するので、dynamicColor に False を設定すると、デスクトップで使用したカラーの数だけ減少します。