[デスクトップツール] アプリケーション・グループには [Xwd 表示] があります。このアイコンをダブルクリックすると、X クライアントの xwud が実行されます。ただし、このアイコンは実際の xwud の実行可能ファイル /usr/bin/X11/xwud を示すわけではありません。
同じディレクトリに Xwud というファイルがあるので、アプリケーション・グループに [Xwd 表示] というラベルが付いたアイコンが表示されます (図 10-3 参照)。このファイルは、基本となるアクションを同じ名前、つまり Xwud で示します。アクション定義では、アクション名はキーワード ACTION に続く名前です。
ACTION Xwud { LABEL Xwd Display TYPE COMMAND WINDOW_TYPE NO_STDIO EXEC_STRING /usr/bin/X11/xwud -noclick -in ¥ %(File)Arg_1"Xwd File To Display:"% DESCRIPTION The Xwd Display (Xwud) XwdDisplay action ¥ displays an xwd file that was created using the ¥ Xwd Capture (Xwd) action. It uses ¥ the xwud command. }
ファイルは、アクションを示すので「アクション・ファイル」と呼びます。ファイルがアクションと同じ名前の実行可能ファイルの場合は、アクション・ファイルです。アプリケーション・マネージャ (またはファイル・マネージャ) にあるアイコンは、「アクション・アイコン」、またはダブルクリックするとアプリケーションが起動するので「アプリケーション・アイコン」と呼びます。
アプリケーション・マネージャは実行可能ファイルを検出すると、アクション・データベースを検索して、ファイル名と一致する名前のアクションがあるかどうか調べます。一致するファイルがある場合、アプリケーション・マネージャは、そのファイルがアクション・ファイルであると認識します。
アクション・ファイルの内容は関連ありません。通常、アクション・ファイルには、デスクトップ関数を説明するコメントがあります。
「アクション・ファイル」は「アクション定義ファイル」とは異なります。「アクション・ファイル」は、アクションと同じ名前を持つファイルです。ファイル・マネージャまたはアプリケーション・マネージャの「アプリケーション・アイコン」の作成に使用します。「アクション定義ファイル」は、アクションの定義が入った name.dt という名前のファイルです。
ファイルがアクション・ファイルであることをデスクトップが判別すると、基本となるアクション定義がアクション・ファイルの外観と動作の定義に使用されます。
EXEC_STRING フィールドは、アプリケーション・アイコンの動作を指定します。[Xwd 表示] アイコンの場合、EXEC_STRING は、アクション・アイコンが正しいコマンド行引き数で X クライアントの xwud を実行することを指定します。
LABEL フィールドは、アプリケーション・アイコンのラベルを指定します。
DESCRIPTION フィールドは、ユーザが [アイテムヘルプ] を要求したときに表示するテキストを記述します。
Xwud アプリケーション・アイコンは、アクション定義に別のイメージを指定する ICON フィールドがあるため、アクションのデフォルトのアイコン・イメージを使用します。
反対に、[ファイルの圧縮] というラベルの付いたアイコンは、基本となるアクション定義に ICON フィールドがあるため、別のアイコン・イメージを使用します。
次に例を示します。
ACTION Compress { LABEL Compress File ICON Dtcmprs ... }
Xwud アクションは、実行するコマンド (EXEC_STRING) が定義に含まれているため、「コマンド」アクションと呼びます。アクション定義の TYPE フィールドは、アクション型を定義します。
最初に、[Xwd 表示] アイコンは [デスクトップツール] アプリケーション・グループに表示されます。ただし、書き込み権がある場合は、任意のディレクトリにアクション・アイコンのコピーを作成できます。Xwud アクション定義がデータベースの一部である間は、Xwud と名付けて作成した実行可能ファイルは、アクションを示すアクション・ファイルとなります。ファイル・マネージャまたはアプリケーション・マネージャのアイコンは、アクションを実行するのに使用されます。