Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド

データ型によるデータ・ファイルのアクションへの接続方法

XWD データ型を想定してください。ファイルに 2 つのファイル名拡張子 .xwd または .wd のいずれかを指定することにより、XWD 型のファイルを作成します。デスクトップは、その型のファイルを設計するための「基準」としてファイル名を使用します。

XWD データ型は、次の内容を備えるデータ型の各ファイルを提供します。

[選択] メニューからのアクションの実行

ファイル・マネージャの [選択] メニューは、ファイルまたはディレクトリが選択された場合にのみ使用できます。[選択] メニューの下のコマンドは、データ型によって異なります。たとえば XWD ファイルを選択すると、[選択] メニューには [開く] と [印刷] という項目が含まれます。

データ型定義の ACTIONS フィールドは、データ型の [選択] メニューの下に追加されるコマンドを指定します。

DATA_ATTRIBUTES XWD
{
          ACTIONS         Open,Print
          ...
}

[選択] メニューの内容はデータ型に依存しますが、[開く] アクションはほとんどのデータ型にあります。つまり、ファイル・マネージャの特定のデータ型のファイルを選択して、[選択] メニューを表示すると、[開く] コマンドが表示されます。

図 10-5 XWD ファイルの [選択] メニュー

Graphic

[開く] アクションは、通常データ・ファイルが関連しているアプリケーションを実行します。たとえば、XWD ファイルを開くと Xwud アクションが実行されます。このアクションは、順番に xwud X クライアントを実行して画面イメージを表示します。つまり XWD データ型の場合、[開く] アクションは Xwud アクションと同じです。同様に、TEXTFILE データ型のファイルを開くとテキスト・エディタが実行され、BM (ビットマップ) ファイルまたは PM (ピックスマップ) ファイルを開くとアイコン・エディタが実行されます。

異なる動作を行うさまざまな [開く] アクションを作成する機能は、アクション定義の次の 2 つの機能によって実現されます。

[開く] アクションを XWD データ型の Xwud アクションにマップするアクションの定義を次に示します。この定義は、データベース構成ファイル /usr/dt/appconfig/types/C/xclients.dt にあります。

ACTION Open
 {
 	LABEL				Open
 	ARG_TYPE			XWD
 	TYPE				MAP
 	MAP_ACTION		Xwud
 }

TYPE フィールドは、このアクションがマップ・アクションであることを指定します。MAP_ACTION フィールドは、このアクションが Xwud アクションを実行することを指定します。ARG_TYPE フィールドは、このアクションが XWD データ型のファイルだけに適用されることを指定します。

上記の定義と対照的な定義を次に示します。これはデータベース・ファイル /usr/dt/appconfig/types/C/dt.dt にあります。

ACTION Open
 {
 	LABEL					Open
 	ARG_TYPE				BM
 	TYPE					MAP
 	MAP_ACTION			Dticon
 }

この定義は、ARG_TYPE データ型の BM (ビットマップ・ファイル) に適用されます。定義は [開く] アクションを、アイコン・エディタを実行する Dticon アクションにマップします。

データ型のダブルクリック動作の定義

データ型のダブルクリック動作は、ACTIONS フィールドの最初のエントリで定義します。たとえば XWD データ型をダブルクリックすると、Xwud アクションを順番に実行する [開く] アクションを実行します。

データ・ファイルのアクション・アイコンへのドロップ

データ・ファイルをアクション・アイコンへドロップすると、データ・ファイルをアクションの引き数としてシステムはアクションを実行します (詳細は、「アクションがデータ・ファイルを引き数として使用する方法」を参照してください)。

たとえば、XWD データ・ファイルを [Xwd 表示] アイコンへドロップすると、データ・ファイルを引き数として Xwud アクションが実行されます。これにより、そのデータ・ファイルとともに xwud X クライアントが実行されます。