Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド

アプリケーション登録の目的

登録されたデスクトップ・アプリケーションには、デスクトップがアプリケーションのユーザ・インタフェースを提供するのに使用する次のような構成ファイルがあります。

これらのファイルをデスクトップが認識および使用するには、デスクトップの検索パスで指定したディレクトリに入っていなければなりません。

アプリケーションの構成ファイルが無数のディレクトリに分散されている場合、アプリケーションを管理するのは難しくなります。したがってデスクトップは、アプリケーションが 1 つのディレクトリの下にすべてのデスクトップ構成ファイルを集められるようにします。このグループ化されたファイルを「登録パッケージ」と呼びます。

アプリケーションがデスクトップ化されている場合、登録パッケージはインストール・パッケージの一部として提供されます。自分で構成ファイルを作成するシステム管理者は、自分で登録パッケージを作成できます。

登録パッケージの構成ファイルは正しい検索パス・ディレクトリにないため、デスクトップで使用できません。これらのファイルを正しい場所に置くプロセスを、アプリケーションの「登録」または「統合」と呼びます。

デスクトップは、正しい検索パス・ディレクトリにあるファイルのシンボリック・リンク表示を作成することにより、登録を行うツール dtappintegrate を提供します。

多くのデスクトップ化アプリケーションは、インストール・プロセス中に自動的に dtappintegrate を実行します。既存アプリケーションを統合するシステム管理者は、登録パッケージを作成した後で自分で実行できます。

アプリケーションをシステムのデスクトップに一度登録すると、システムの全ユーザがアプリケーションを使用できるようになります。システムがデスクトップ・アプリケーション・サーバとして設定されている場合、ネットワークの他のシステムもアプリケーションを使用できます。

dtappintegrate ツールには、リンクを切ることによってプロセスを逆に行うコマンド行オプションがあります。このオプションを使うと、アプリケーション・マネージャからアプリケーションを削除するのが容易になるため、アプリケーションを別のアプリケーション・サーバに移動または更新できます。