Solaris 共通デスクトップ環境 ユーザーズ・ガイド

第 2 章 デスクトップ・セッションの開始

デスクトップ・セッションは、ログイン時からログアウト時までの間確立されます。

ログイン画面はログイン・マネージャによって表示されますが、これはデスクトップへの入口です。これにより、ログイン名とパスワードを入力する場所が与えられます。ログイン画面の [オプション] メニューは、ログイン・オプションを表示します。デスクトップ・セッションの実行の他に、復旧セッションを実行できます。セッションのための言語を選択することもできます。

この章では、次の内容について説明します。

デスクトップ・セッションの開始と終了

デスクトップ・セッションは、ログイン時に開始されます。セッション・マネージャは、ログイン・マネージャがログインとパスワードを認証後に開始されます。

セッション・マネージャは、セッションを「管理」する機能を提供します。セッションの管理とは、最新のセッションの状態を記憶し、次のログイン時にそのセッションから始められるようにすることです。

セッション・マネージャは、次のものを保存および復元します。

デスクトップ・セッションにログインするには

  1. ログイン名を入力し、[Return] キーを押すか [了解] をクリックします。

  2. パスワードを入力し、[Return] キーを押すか [了解] をクリックします。

    ログイン・マネージャが名前かパスワードを認識していない場合は、[やり直し] をクリックして、ログイン・プロセスを再起動します。

いったんログインすると、セッション・マネージャは次のようにセッションを開始します。

ログアウトするには

次のいずれかを実行します。

通常のデスクトップ・セッションからログアウトすると、セッション・マネージャは、現在のセッションが次のログイン時に復元されるように関連する情報を保存します。デスクトップにないアプリケーションに関する情報は、保存されない場合があります。

異なる言語でセッションを使用するには

  1. ログイン画面の [オプション] メニューから [言語] を選択します。

  2. 必要な言語が含まれている言語グループを選択します。

  3. 言語を選択します。

  4. ログインします。

システムのデフォルト言語は、システム管理者によって設定されます。[オプション] メニューにより、他の言語にアクセスすることもできます。[オプション] メニューから言語を選択すると、セッションに対して LANG 環境変数が設定されます。デフォルト言語は、セッションの終了後に復元されます。

復旧セッションの開始

復旧セッションは、単一の [端末エミュレータ] ウィンドウを起動するセッションです (オプションとしてワークスペース・マネージャも起動します)。単一の [端末エミュレータ] ウィンドウにアクセスする必要がある場合は、デスクトップ・セッションにログインする前に、いくつかのコマンドを実行すると便利です。

復旧セッションにログインするには

  1. [オプション] メニューから [セッション] を選択します。

  2. [セッション] サブメニューから [復旧セッション] を選択します。

  3. ログインします。

復旧セッションからログアウトするには

    [端末エミュレータ] ウィンドウで exit コマンドを入力します。

コマンド行セッションの開始

コマンド行ログイン・モードにより、デスクトップから一時的に離れて、オペレーティング・システム環境で作業できます。コマンド行ログイン・モードは、デスクトップ・セッションではありません。システムがコマンド行ログイン・モードの場合、デスクトップは中断されます。ログイン・マネージャではなく、オペレーティング・システム機構を使用してログインします。X サーバは実行中でないため、ウィンドウはありません。

コマンド行セッションへログインしてからログアウトするには


注 -

特定の型の構成 (たとえば X 端末) は、コマンド行ログイン・モード・オプションを提供しません。


コマンド行ログイン・モードに入るには、次の手順を実行します。

  1. [オプション] メニューから [コマンド行ログイン] を選択します。

    ログイン画面が消え、代わりにコンソール・プロンプトが表示されます。

  2. プロンプトで、ログイン名とパスワードを入力します。

コマンド行ログイン・モードを終了するには、次の手順を実行します。

    コマンド行プロンプトで exit と入力します。

ホームセッションの使い方

通常は、デスクトップはログアウト時のセッション情報を保存し、次のセッションを開始するのにその情報を使用します。セッション中にアプリケーションを起動または停止する場合、あるいはスタイル・マネージャを使用してシステムの外観と動作を変更する場合、行なった変更は次のセッションに反映されます。この型のセッションは、「現在のセッション」と呼ばれます。

デスクトップは「ホームセッション」も提供します。ホームセッションは、明示的に保存するセッションです。これは、その時点での現在のセッションのスナップショットを取るようなものです。ホームセッションを保存すると、ログイン時に現在のセッションの代わりに、そのセッションを常に復元するように指定できます。

ホームセッションを保存するには

  1. フロントパネルにある [デスクトップ・スタイル] コントロールをクリックします。

  2. スタイル・マネージャにある [起動] コントロールをクリックします。

    [起動] ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. [起動] ダイアログ・ボックスにある [ホームセッションを設定] をクリックします。

  4. 表示された確認ダイアログ・ボックスにある [了解] をクリックします。

    セッションの現在の状態が保存されます。

ログイン時にホームセッションを自動的に開始するには

  1. フロントパネルにある [デスクトップ・スタイル] コントロールをクリックします。

  2. スタイル・マネージャにある [起動] コントロールをクリックします。

    [起動] ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. [ホームセッションを開始] を選択します。

  4. [了解] をクリックします。

    [ホームセッションを開始] を選択すると、セッション・マネージャは、ログアウト時にセッションを保存しません。

セッションごとに、現在のセッションとホームセッションのどちらかを選択するには

  1. フロントパネルにある [デスクトップ・スタイル] ボタンをクリックします。

  2. スタイル・マネージャにある [起動] コントロールをクリックします。

    [起動] ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. [ログアウト時に決定] を選択します。

  4. [了解] をクリックします。

ログアウト時に、次のセッションを現在のセッションとホームセッションのどちらにするかを決めます。[ホームセッションを開始] を選択すると、現在のセッションの情報は保存されません。(次のログイン時に設定を変更できません。)