Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

対話式の復元コマンド

表 45-5 対話式の復元コマンド

オプション 

説明 

ls [directory-name]

現在のディレクトリまたは指定したディレクトリの内容が表示される。ディレクトリは接尾辞 / 付きで表示され、現在のリスト内で復元 (抽出) されるエントリは接頭辞 * 付きで表示される。詳細オプションを使用すると、i ノード番号が表示される。

cd directory-name

バックアップ階層内の指定したディレクトリに切り替える。 

add [filename]

現在のディレクトリまたは指定したファイルやディレクトリを、抽出 (復元) するファイルのリストに追加する。h オプションを使用しない場合は、指定したディレクトリとそのサブディレクトリ内のすべてのファイルがリストに追加される。ディレクトリに復元したいすべてのファイルが 1 つのバックアップテープやフロッピーディスクに入っていないことがある。すべてのファイルの最新のリビジョンを抽出するには、さまざまなレベルの複数のバックアップから復元しなければならないことがある。

delete [filename]

現在のディレクトリまたは指定したファイルやディレクトリを、抽出 (復元) するファイルのリストから削除する。h オプションを使用しない場合は、指定したディレクトリとそのサブディレクトリ内のすべてのファイルが削除される。ファイルとディレクトリは、構築中の抽出リストからのみ削除される。媒体またはファイルシステムからは削除されない。

extract

リスト内のファイルを抽出し、ディスク上の現在の作業ディレクトリからの相対パスで指定される位置に復元する。1 つのボリュームのバックアップについてボリューム番号をたずねるプロンプトが表示されたら 1 を指定する。複数テープや複数フロッピーディスクから少数のファイルを復元する場合は、最後のテープまたはフロッピーディスクから始める。

help

対話式で使用できるコマンドのリストが表示される。 

pwd

バックアップ階層内の現在の作業ディレクトリのパス名が表示される。 

q

それ以上ファイルを復元しないで対話モードを終了する。 

setmodes

バックアップ元となったファイルシステムのルートディレクトリのモードに合わせて、復元するファイルのモードを設定できる。set owner/mode for '.' [yn]? というプロンプトが表示される。y (yes の意味) を入力すると、バックアップ元となったファイルシステムのルートディレクトリに合わせて、現在のディレクトリのモード (アクセス権、所有者、時刻) を設定できる。このモードは、ファイルシステム全体を復元するときに使用する。

n (no の意味) を入力すると、現在のディレクトリのモードは変更されずにそのまま残る。このモードは、バックアップの一部をファイルのバックアップ元とは異なるディレクトリに復元するときに使用する。

verbose

詳細オプションのオンとオフを切り替える (対話型モードの外側では、コマンド行から v と入力することもできる)。詳細モードがオンになっていると、対話型の ls コマンドでは i ノード番号が表示され、ufsrestore コマンドでは各ファイルが抽出されるたびにファイル情報が表示される。

what

テープやフロッピーディスク上のバックアップヘッダが表示される。