Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

SPARC: システムをネットワーク経由でブートする方法

ブートサーバーが利用できれば、どのようなシステムもネットワーク経由でブートできます。たとえば、スタンドアロンシステムがローカルディスクからブートできない場合、スタンドアロンシステムを一時的にネットワーク経由でブートできます。デフォルトのブートデバイスを変更または再設定する方法については、「SPARC: デフォルトのブートデバイスを変更する方法」を参照してください。

sun4u システムでは、2 つのネットワーク構成ブートの方法、RARP (Reverse Address Resolution Protocol and ONC+ RPC Bootparams Protocol) または DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) を選択できます。デフォルトのネットワークブート方法は RARP に設定されています。ネットワークで利用できるブートサーバーによって、RARP または DHCP を選択できます。


注 -

DHCP ネットワークブートを使用するには、Sun Ultra システムの PROM のバージョンが 3.25 以降でなければなりません。


RARP とDHCP の両方のネットワークブート方法を利用できる場合、どちらを使用するかは、boot コマンドに一時的に指定できます。あるいは、NVRAM 別名を設定すれば、PROM レベルで永久に保存できます。つまり、この設定はシステムをリブートしても変更されません。次の nvalias コマンドの例は、Sun Ultra 10 システムにおいてデフォルトで DHCP でブートするように、ネットワークデバイスの別名を設定します。


ok nvalias net	 /pci@1f,4000/network@1,1:dhcp

この別名を設定している場合、boot net と入力するだけで、システムは DCHP を使用してブートします。


注意 - 注意 -

nvunalias コマンドと nvalias コマンドの構文を十分理解するまで、nvunalias コマンドで NVRAMRC ファイルを変更しないでください。これらのコマンドを使用する方法については、『OpenBoot 3.x コマンド・リファレンスマニュアル』を参照してください。


  1. ネットワーク経由でブートする方法を決定し、次の中から 1 つを選択します。

    どちらの方法でブートする場合でも、RARP または DHCP のブートサーバーがすでにネットワークに設定されていなければなりません。

    1. DHCP を使用してシステムをネットワーク経由でブートするには、次のように入力します。


      ok boot net[:dhcp]

      上記 nvalias の例のように、デフォルトで DHCP でブートするように PROM 設定を変更している場合、boot net と入力するだけで、システムは DHCP でブートします。

    2. RARP を使用してシステムをネットワーク経由でブートするには、次のように入力します。


      ok boot net[:rarp]

      RARP はデフォルトのネットワークブート方法です。デフォルトで DHCP でブートするように PROM 設定を変更している場合だけ、boot net:rarp と指定しなければなりません。