Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

SPARC: システムを復元するためにブートする方法

この手順は、/etc/passwd などの重要なファイルに、無効なエントリがあり正常にブートできない場合に必要です。

システムのデバイス名を調べたい場合は、第 26 章「デバイスへのアクセス (概要)」を参照してください。

  1. Solaris インストール CD またはネットワークからブートしているかどうかによって、次のそれぞれの手順に従ってください。

    ブート方法 

    手順 

    Solaris インストール CD 

    1. Solaris インストール CD を CD キャディに 挿入する。 

    2. CD キャディを CD-ROMドライブに挿入する。 

    3. インストール CD からブートして、シングルユーザーモードにする。 

    ok boot cdrom -s
    

    インストールサーバーまたはリモート CD ドライブが利用できる場合は、ネットワークからブートする。 

    次のコマンドを使う。 

    ok boot net -s
    

  2. ファイル内に無効なエントリがあるファイルシステムをマウントします。


    # mount /dev/dsk/device-name /a
    
  3. 新しくマウントしたディレクトリに移動します。


    # cd /a/directory
    
  4. 端末タイプを設定します。


    # TERM=sun
    # export TERM
    
  5. エディタを使って、ファイルから無効なエントリを削除します。


    # vi filename
    
  6. ルート (/) ディレクトリに移動します。


    # cd /
    
  7. /a ディレクトリのマウントを解除します。


    # umount /a
    
  8. システムをリブートします。


    # init 6
    
  9. システムが実行レベル 3 になっていることを確認します。

    ブートプロセスが正常に終了すると、ログイン画面かログインプロンプトが表示されます。


    hostname console login:

SPARC: 例 - システムを復元するためにブートする

次に、ローカル CD-ROM からブートした後、重要なシステムファイルを修復する例として、/etc/passwd を使用した場合を示します。


ok boot cdrom -s
# mount /dev/dsk/c0t3d0s0 /a
# cd /a/etc
# TERM=sun
# export TERM
# vi passwd
(無効なエントリを削除する)
# cd /
# umount /a
# init 6