Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

他のシステム上の PCMCIA メモリーカードにアクセスする方法

他のシステム上の PCMCIA メモリーカードを各自のファイルシステムに手作業でマウントすることによって、その PCMCIA メモリーカードにアクセスできます。ただしこれは、他のシステムが、「ローカルの PCMCIA メモリーカードを他のシステムで使用可能にする方法」の指示に従って PCMCIA メモリーカードドライブをエクスポートしている場合にかぎります。

  1. マウントポイントとして使用する既存のディレクトリを指定するか、あるいは作成します。


    $ mkdir directory
    

    directory

    他のシステムの PCMCIA メモリーカードのマウントポイントとして使用するディレクトリの名前 

  2. マウントしたい PCMCIA メモリーカードの名前を検索します。

    手作業でリモート PCMCIA メモリーカードをマウントする場合は、ローカル PCMCIA メモリーカードで使用可能な pcmem0 または floppy1 変数を使用できません。正しい PCMCIA メモリーカード名を使用する必要があります。この名前を検索するには、リモートシステムの /pcmem ディレクトリで ls コマンドを使用してください。オートマウンタが実行されている場合は、マウントしたい PCMCIA メモリーカードのシステムに cd コマンドで移動してから、ls コマンドを使用できます。オートマウンタが実行されていない場合は、リモートからログインするなどの別の方法を使用する必要があります。

  3. スーパーユーザーとして、PCMCIA メモリーカードをマウントします。


    # mount -F nfs system-name:/pcmem/PCMCIAmemory-card-name local-mount-point
    

    system-name

    マウントしたい PCMCIA メモリーカードが存在するシステムの名前 

    PCMCIA memory-card-name

    マウントしたい PCMCIA メモリーカードの名前 

    local-mount-point

    リモート PCMCIA メモリーカードのマウント先のローカルディレクトリ 

  4. スーパーユーザーをログアウトします。

  5. PCMCIA メモリーカードが実際にマウントされたかどうかを確認するには、ls コマンドを使用して、マウントポイントの内容を表示します。


    $ ls /pcmem
    

例 - 他のシステム上の PCMCIA メモリーカードにアクセスする

以下の例では、myfiles という名前の PCMCIA メモリーカードを、リモートシステム mars からローカルシステムの /pcmem ディレクトリにマウントしています。


$ cd /net/mars
$ ls /pcmem
pcmem0     myfiles
$ su
Password: password
# mount -F nfs rw mars:/pcmem/myfiles /pcmem
# exit
$ ls /pcmem
myfiles