ファイルの数が非常に多くなったファイルシステムを整理する場合、最近使用されていないファイルを見つけて削除します。使用されていないファイルは ls または find コマンドを使用して見つけることができます。詳細は、ls(1) と find(1) のマニュアルページを参照してください。
ディスク容量を節約するその他の方法としては、/var/tmp または /var/spool 内にあるような一時ファイルを空にしたり、core ファイルやクラッシュダンプファイルを削除したりするなどが含まれます。これらのファイルの詳細は、第 39 章「システムクラッシュ情報の生成と保存」を参照してください。
次のように ls -t コマンドを使用して、最も最近に作成または変更されたファイルから順番にファイルのリストを表示します。
$ ls -t [directory] |
-t |
最新タイムスタンプをリストの最初としてソートする |
directory |
ファイルを探したいディレクトリ |
次の例は、ls -t をどのように使用して /var/adm ディレクトリ内の最新のファイルを見つけるかを示しています。sulog が最も新しく作成または変更されたファイルです。
$ ls -tl /var/adm total 134 -rw------- 1 root root 315 Sep 24 14:00 sulog -r--r--r-- 1 root other 350700 Sep 22 11:04 lastlog -rw-r--r-- 1 root bin 4464 Sep 22 11:04 utmpx -rw-r--r-- 1 adm adm 20088 Sep 22 11:04 wtmpx -rw-r--r-- 1 root other 0 Sep 19 03:10 messages -rw-r--r-- 1 root other 0 Sep 12 03:10 messages.0 -rw-r--r-- 1 root root 11510 Sep 10 16:13 messages.1 -rw-r--r-- 1 root root 0 Sep 10 16:12 vold.log drwxr-xr-x 2 root sys 512 Sep 10 15:33 sm.bin drwxrwxr-x 5 adm adm 512 Sep 10 15:19 acct drwxrwxr-x 2 adm sys 512 Sep 10 15:19 sa -rw------- 1 uucp bin 0 Sep 10 15:17 aculog -rw-rw-rw- 1 root bin 0 Sep 10 15:17 spellhist drwxr-xr-x 2 adm adm 512 Sep 10 15:17 log drwxr-xr-x 2 adm adm 512 Sep 10 15:17 passwd |
スーパーユーザーになります。
次のように入力して、指定した日数の間アクセスのないファイルを見つけて、ファイルにそれらのリストを書き込みます。
# find directory -type f[-atime + nnn] [-mtime + nnn] -print > filename |
directory |
ファイルを調べたいディレクトリ。この下のディレクトリも調べられる |
-atime +nnn |
指定した日数の間アクセスのないファイルを見つける |
-mtime +nnn |
指定した日数の間変更のないファイルを見つける |
filename |
上の手順でリストに書き込んだ使用されていないファイルを削除します。
# rm `cat filename` |
filename |
上の手順で作成されるファイルの名前で、使用されていないファイルのリストを含む |
次の例では、/var/adm 内の通常のファイルと、最近 60 日間アクセスされていないディレクトリを見つけ、使用されていないファイルのリストを /var/tmp/deadfiles に保存しています。それらのファイルはその後 rm コマンドで削除されます。
# find /var/adm -type f -atime +60 -print > /var/tmp/deadfiles & # more /var/tmp/deadfiles /var/adm/log/asppp.log /var/adm/aculog /var/adm/spellhist /var/adm/wtmpx /var/adm/sa/sa13 /var/adm/sa/sa27 /var/adm/sa/sa11 /var/adm/sa/sa23 /var/adm/sulog /var/adm/vold.log /var/adm/messages.1 /var/adm/messages.2 /var/adm/messages.3 # rm `cat /var/tmp/deadfiles` # |
次のように入力して、/var/tmp ディレクトリに移動します。
# cd /var/tmp |
次の手順を実行する前に、正しいディレクトリにいることを確認してください。次の手順はカレントディレクトリ内のファイルをすべて削除します。
カレントディレクトリ内のファイルとサブディレクトリを削除します。
# rm -r * |
不要な一時サブディレクトリやファイル、または古いサブディレクトリやファイルがある他のディレクトリに移動して、上の手順 3 を繰り返してサブディレクトリやファイルを削除します。
次の例は、どのように /var/tmp ディレクトリを整理するかを示し、すべてのファイルとサブディレクトリが削除されたことを確認しています。
# cd /var/tmp # ls deadfiles wxconAAAa0003r:0.0 wxconAAAa000NA:0.0 test_dir wxconAAAa0003u:0.0 wxconAAAa000cc:0.0 wxconAAAa000zs:0.0 # rm -r * # ls # |
core ファイルの探索を始めたいディレクトリに移動します。
次のように入力して、ディレクトリとサブディレクトリ内のすべての core ファイルを見つけて削除します。
# find . -name core -exec rm {} ¥; |
次の例は、どのように find コマンドを使用して jones のユーザーアカウントから core ファイルを見つけて削除するかを示します。
# cd /home/jones # find . -name core -exec rm {} ¥; |
クラッシュダンプファイルは非常に大きくなる可能性があります。したがって、必要以上に長期間保存しないでください。
次のように入力して、クラッシュダンプファイルが格納されているディレクトリに変更します。
# cd /var/crash/system |
system |
クラッシュダンプファイルを生成したシステム |
次の手順を実行する前に、正しいディレクトリにいることを確認してください。次の手順はカレントディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。
クラッシュダンプファイルを削除します。
# rm * |
クラッシュダンプファイルが削除されていることを確認します。
# ls |
次の例は、システム venus からどのようにクラッシュダンプファイルを削除するかと、クラッシュダンプファイルが削除されているかを確認する方法を示します。
# cd /var/crash/venus # rm * # ls # |