/etc/syslog.conf ファイルを変更すると、様々なシステムプロセスが生成するエラーメッセージを記録できます。デフォルトでは、/etc/syslog.conf は、多くのシステムプロセスのメッセージが /var/adm メッセージファイルに格納されるように指示しています。クラッシュとブートのメッセージも、同様にこのファイルに格納されます。/var/adm メッセージを表示する方法については、「システムメッセージを表示する方法」を参照してください。
/etc/syslog.conf ファイルは、タブで区切られた 2 つの列から構成されています。
facility.level ... |
action |
facility.level |
機能またはメッセージや状態のシステムでの出所。コンマで区切られた機能のリスト。機能の値については表 38-2 を参照。level は、記録する状態の重要度や優先順位を示す。優先レベルについては表 38-3 を参照 |
action |
動作フィールドは、メッセージが転送される場所を示す |
次は、デフォルトの /etc/syslog.conf ファイルの例です。
user.err /dev/sysmsg user.err /var/adm/messages user.alert `root, operator' user.emerg * |
この例は、次のユーザーメッセージが自動的に記録されることを意味します。
ユーザーエラーはコンソールに出力され、/var/adm/messages ファイルにも記録されます。
早急な対応が必要なユーザーメッセージ (alert) は、root ユーザーと operator ユーザーに送信されます。
ユーザー緊急メッセージは、各ユーザーに送信されます。
最も一般的なエラー状態の出所を表 38-2 に示します。最も一般的な優先順位を、重要度順に表 38-3 に示します。
表 38-2 syslog.conf メッセージのソース機能
出所 |
説明 |
---|---|
カーネル |
|
認証 |
|
すべてのデーモン |
|
メールシステム |
|
lp |
スプールシステム |
ユーザープロセス |
Solaris 2.6 リリース以降、/etc/syslog.conf ファイルで有効化できる syslog 機能の数の制限は解除されます。以前のリリースでは、機能の数は 20 個に制限されていました。
優先順位 |
説明 |
---|---|
emerg |
システムの緊急事態 |
alert |
すぐに修正が必要なエラー |
crit |
致命的なエラー |
err |
その他のエラー |
info |
情報メッセージ |
debug |
デバッグ用の出力 |
none |
この設定は出力を記録しない |
スーパーユーザーになります。
任意のエディタで、/etc/syslog.conf ファイルを編集します。 syslog.conf(4) のマニュアルページで説明している構文に従って、メッセージの出所、優先順位、およびメッセージの記録場所を追加または変更します。
変更を保存して編集を終了します。
次の /etc/syslog.conf の user.emerg 機能の例は、ユーザー緊急メッセージを root ユーザーと個別のユーザーに送信します。
user.emerg `root, *' |