Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

ポートモニター

特定のサービスへのアクセスは、主に「ポートモニター」を通じて行います。ポートモニターとは、ログイン要求や、プリンタまたはファイルのアクセス要求を常に監視しているプログラムのことです。

ポートモニターは要求を検出すると、オペレーティングシステムとサービスを要求する装置間の通信を確立するのに必要なすべてのパラメータを設定します。次に、必要なサービスを提供する他のプロセスに制御を移します。

表 12-1 に、Solaris 環境で提供されている 2 つのタイプのポートモニターとその説明を示します。

表 12-1 ポートモニターのタイプ

ポートモニター 

説明 

listen(1M)

Solaris 2.6 より前のシステムからのリモート印刷要求の処理など、ネットワークサービスへのアクセスを制御する。デフォルトの Solaris オペレーティング環境では、このタイプのポートモニターは使用されていない

ttymon(1M)

モデムや英数字端末が必要とするログインサービスへのアクセスを提供する。Admintool は、それらの装置からのログイン要求を処理するように、ttymon ポートモニターを自動的に設定する。

getty(1M) という従来のポートモニターに慣れているユーザーも、新しい ttymon を使用してください。新しい ttymon はさらに強力なツールとなっており、1 つの ttymon で複数の getty に相当する処理が行えます。それ以外の点では、どちらのプログラムも同じ機能を提供します。