Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

PPP 診断機能を使用した障害追跡

モデム接続を正常に確立した後でリンクに問題がある場合は、PPP レベルの診断機能を使用した障害追跡を行うことができます。PPP レベルの診断機能は、リンクの動作状況に関する詳細情報を報告するので、どこに障害があるのかを突き止めるのに役立ちます。

診断情報を入手するには、debug_level 8 の行を asppp.cf ファイルの path セクションに追加します (データ通信に関する詳しい知識がある場合は、デバッグレベル 9 を用いれば、きわめて詳細な情報が得られます)。次に、PPP 診断機能を呼び出す構成ファイル例を示します。


ifconfig ipdptp0 plumb nomada nubian-ppp up
path
   interface ipdptp0
   peer_system_name nubian-ppp   #The name in the /etc/uucp/Systems file
   inactivity_timeout 300        #Allow five minutes before timing out
   debug_level 8                 #Start up PPP diagnostics for this link

asppp.cf ファイルについては、/etc/asppp.cf 構成ファイルの編集」を参照してください。

マシンに対する診断の設定方法

監視したいホストについて診断を設定するには、次の手順を行います。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /etc ディレクトリに移動します。

  3. 現在の asppp.cf ファイルを編集して、path セクションに下記を追加します。


     debug_level 8
    

  4. アクセス権が必ず 600 に設定されるように、ファイルを保存します。

  5. 現在の aspppd デーモンを終了し、再起動します。


    # kill PID
    # aspppd
    

    PIDaspppd のプロセス ID です。

    PPP は、/var/adm/log/asppp.log に診断情報を書き込みます。