Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

クライアントホスト名の生成

DHCP 本来の動的な特性により、IP アドレスはそれを使用するシステムのホスト名に恒久的に関連付けられる訳ではありません。Solaris DHCP サーバーは、オプションが指定されている場合には、各 IP アドレスに関連付けられたクライアント名を生成することができます。生成されたクライアント名は、/etc/hosts または NIS/NIS+ ホストテーブル内の IP アドレスに対応付けられます。クライアント名は、プレフィックス、つまりルート名、それに加え、サーバーによって割り当てられたダッシュと数字を使用します。たとえば、ルート名が charlie の場合、クライアント名は charlie-1charlie-2charlie-3 ... のようになります。

デフォルトでは、生成されたクライアント名は、それを管理する DHCP サーバーの名前で始まります。これは、複数の DHCP サーバーが存在する環境で便利です。ある特定の DHCP サーバーが管理するクライアントを DHCP ネットワークテーブルで簡単に見つけることができます。ルート名は、ユーザーが選択した名前に変更することもできます。

IP アドレスを設定する前に、サーバーがクライアント名を生成するようにするかどうかを決定し、そのように決定した場合、クライアント名に使用するルート名を決定します。


注 -

クライアント名は DNS ドメインに自動的に追加されないため、クライアント名はユーザーのネームサービス (NIS/NIS+) ドメインの外側では認識されませんが、手動で DNS にロードすることができます。DNSについての詳細は、『Solaris ネーミングの管理』「DNSの管理」と、in.named(1M) のマニュアルページを参照してください。