Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

IPv4 アドレス指定スキーマの設計

ネットワーク番号を受け取ったら、IPv4 アドレスのホスト部をどのように割り当てるかについて、計画を立てることができます。

表 5-1 は、IPv4 アドレス空間がどのようにネットワークアドレス空間とホストアドレス空間に分かれるかを示しています。どのクラスについても、「範囲」の欄は、ネットワーク番号の最初のバイトの 10 進数値の範囲を示しています。「ネットワークアドレス」は、IPv4 アドレスの中でネットワーク部の働きをするバイト数を示し、xxx が 1 バイトを表しています。「ホストアドレス」は、アドレスのホスト部を表すバイト数を示します。たとえばクラス A ネットワークアドレスの場合は、最初の 1 バイトがネットワーク番号で、残りの 3 バイトがホスト番号です。クラス C ネットワークの場合は、この関係が逆になります。

表 5-1 IPv4 アドレス空間の区分

クラス 

範囲 

ネットワークアドレス  

ホストアドレス 

A

1 〜 127  

xxx

xxx.xxx.xxx

B

128 〜 191  

xxx.xxx

xxx.xxx

C

192 〜 223  

xxx.xxx.xxx

xxx

IPv4 アドレスの最初のバイトの数値は、ネットワークがクラス A、B、C のどれであるかを示す値で、常に InterNIC が割り当てます。残りの 3 つのバイトの値の範囲は、どれも 0〜255 です。番号 0 と 255 は予約されています。ネットワーク管理者は、割り当てられているネットワーク番号に応じて、各バイトに 1〜254 の範囲内の番号を指定することができます。

表 5-2 は、IPv4 アドレスのどのバイトがインターネットから割り当てられ、ホストへの割り当てが可能な各バイトにどの範囲の値を指定できるかを示しています。

表 5-2 使用できる番号の範囲

ネットワーククラス 

バイト 1 の範囲 

バイト 2 の範囲 

バイト 3 の範囲  

バイト 4 の範囲 

A

0 〜 127 

1 〜 254 

1 〜 254  

1 〜 254 

B

128 〜 191 

インターネットにより事前割り当て 

1 〜 254 

1 〜 254 

C

192 〜 223 

インターネットにより事前割り当て 

インターネットにより事前割り当て 

1 〜 254