ダイヤルインサーバーが着信パケットを受信すると、リンクマネージャは構成ファイルの path セクションを読んで、リモートエンドポイントを識別し、使用するインタフェースを決定します。例 24-4 に示す構成ファイルには、インタフェースキーワードは含まれていません。代わりに、リンクマネージャは、defaults セクションに設定されているインタフェース情報を使用します。
動的割り当てリンクを持つダイヤルインサーバー用の asppp.cf 構成ファイルは、例 24-4 のようになります。
ifconfig ipdptp0 plumb mojave clienta down ifconfig ipdptp1 plumb mojave clientb down ifconfig ipdptp2 plumb mojave clientc down # This means grab whatever interface is available (not in use) defaults interface ipdptp* # Each path specifies a machine that might dial up / log # in to this server path peer_system_name tamerlane # nomada uses the login name # tamerlane path peer_system_name lawrence # nomadb uses the name lawrence # for login path peer_system_name nomadc |
動的割り当てリンクを持つダイヤルインサーバー用の ifconfig セクションの構文は、次のとおりです。
ifconfig ipdptpn plumb server-name client-address down
例 24-4 には、3 つの ifconfig 行があり、それぞれポイントツーポイントインタフェースを初期化しています。
ifconfig ipdptp0 plumb mojave clienta down ifconfig ipdptp1 plumb mojave clientb down ifconfig ipdptp2 plumb mojave clientc down |
動的割り当てリンクを構成するときに、asppp.cf ファイルに defaults セクションを含めることができます。このセクションでは、その後に asppp.cf ファイル内に keyword が現れたときに、keyword に代入するデフォルトの値を設定します。defaults セクションの構文は次のとおりです。
default keyword |
例 24-4 では、キーワード interface を使用して ipdptp* をインタフェースとして定義することにより、動的リンクを指定しています。ワイルドカードを示すアスタリスクは、ifconfig セクションで定義されている任意の使用可能な ipdptp インタフェースを使用するよう、リンクマネージャに指示しています。したがって、サーバー mojave のリンクマネージャは、ipdptp0、ipdptp1、ipdptp2 のうち、down として構成されている最初のインタフェースを使用します。
動的リンクを持つサーバー用の構成ファイルには、そのサーバーとの接続の確立が許されているすべてのリモートホストについての path セクションが含まれていなければなりません。path セクションの構文は次のとおりです。
path peer_system_name endpoint-username |
interface キーワードは、path セクションの中で定義されていません。これは、この値が defaults セクションで定義されているからです。 この場合の peer_system_name キーワードと peer_ip_address キーワードの意味は、マルチポイントサーバー用の構成ファイルの場合と同じです。詳細は、「マルチポイントダイヤルインサーバーの path セクション」を参照してください。
asppp.cf ファイルでは、上記の他に、エンドポイントがどのように通信するかを定義するためのキーワードをいくつか指定できます。これには、「構成キーワード」で説明するセキュリティキーワードも含まれます。