Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

マウントポイント /net

autofs は、特別のマップ -hosts 内の全エントリをディレクトリ /net の下にマウントします。これは hosts データベースだけを使用する組み込みマップです。たとえば、コンピュータ gumbo が hosts データベース内にあり、しかもそのファイルシステムのどれかをエクスポートする場合、次のコマンドによって、カレントディレクトリがコンピュータ gumbo のルートディレクトリに変更されます。


%cd /net/gumbo

なお、autofs はホスト gumbo のエクスポートされたファイルシステムだけをマウントできます。つまり、ローカルディスク上のファイルシステムではなく、ネットワークユーザーが使用できるサーバー上のファイルシステムです。したがって、 gumbo にあるすべてのファイルとディレクトリは、/net/gumbo では利用できない場合があります。

/net を使用したアクセスでは、サーバー名はパスの中に指定されるため、位置に依存します。したがって、エクスポートされるファイルシステムを別のサーバーに移動すると、そのパスは使えなくなります。このような場合は /net を使用せずに、そのファイルシステムに対応するエントリをマップの中に設定します。


注 -

autofs はマウント時だけサーバーのエクスポートリストを調べます。サーバーのファイルシステムが一度マウントされると、そのファイルシステムがアンマウントされ、次にマウントされるまで autofs はそのサーバーをチェックしません。したがって、新たにエクスポートされたファイルシステムは、それがサーバーからアンマウントされ、再度マウントされるまでは見えません。