NIS+ は、名前空間を管理するためのコマンドをフルセットで提供します。表 3-2 は、これらのコマンドの概要をまとめたものです。
表 3-2 NIS+ の名前空間管理コマンド
コマンド |
説明 |
---|---|
nisaddcred |
NIS+ 主体用の資格を作成し、これらを cred テーブルに格納する |
nisaddent |
/etc 内のファイルまたは NIS マップからの情報を NIS+ のテーブルに追加する |
nisauthconf |
オプションで Diffie - Hellman 鍵の長さを設定する |
nisbackup |
NIS ディレクトリのバックアップコピーを取る |
nis_cachemgr |
NIS+ クライアント上で NIS+ キャッシュマネージャを起動する |
niscat |
NIS+ テーブルの内容を表示する |
nis_checkpoint |
ログには入力されたが、ディスクにチェックポイントが実行されていないデータについて強制的にチェックポイントを実行する |
nischgrp |
NIS+ オブジェクトのグループ所有者を変更する |
nischmod |
オブジェクトのアクセス権を変更する |
nischown |
NIS+ オブジェクトの所有者を変更する |
nischttl |
NIS+ オブジェクトの生存期間の値を変更する |
nisclient |
NIS+ 主体を初期化する |
nisdefaults |
NIS+ オブジェクトのデフォルト値 (ドメイン名、グループ名、ワークステーション名、NIS+ 主体名、アクセス権、ディレクトリ検索パス、および生存期間) を表示する |
nisgrep |
NIS+ テーブル内のエントリを検索する |
nisgrpadm |
NIS+ グループの作成または削除、あるいはそのメンバーリストを表示する。また、グループへのメンバー追加、メンバー削除、またはグループメンバーかどうかのテストを行う |
nisinit |
NIS+ のクライアントまたはサーバーを初期設定する |
nisln |
2 つの NIS+ オブジェクト間でシンボリックリンクを作成する |
nislog |
NIS+ 処理用ログの内容を表示する |
nisls |
NIS+ ディレクトリの内容を表示する |
nismatch |
NIS+ テーブル内のエントリを検索する |
nismkdir |
NIS+ のディレクトリを作成し、そのマスターサーバーと複製サーバーを指定する |
nispasswd |
NIS+ の passwd テーブルに格納されているパスワード情報を変更する (nispasswd よりは、passwd または passwd -r nisplus を使用する) |
nis_ping |
複製サーバーのデータをマスターサーバーのデータに強制更新する |
nispopulate |
新しい NIS+ ドメインに NIS+ テーブルを生成する |
nisprefadm |
クライアントが NIS+ サーバーから NIS+ 情報を検索する順序を指定する |
nisrestore |
以前にバックアップを取った NIS+ ディレクトリを復元する。新しい NIS+ 複製サーバーを急速にオンラインにするときにも使用する |
nisrm |
名前空間から NIS+ のオブジェクト (ディレクトリを除く) を削除する |
nisrmdir |
名前空間から NIS+ のディレクトリと複製を削除する |
nisserver |
新しい NIS+ サーバーを設定するときに使うシェルスクリプト |
nissetup |
org_dir ディレクトリと groups_dir ディレクトリ、および NIS+ ドメイン用の完全セットの (未生成) NIS+ テーブルを作成する |
nisshowcache |
NIS+ キャッシュマネージャによって管理される NIS+ 共有キャッシュの内容を表示する |
nisstat |
NIS+ サーバーに関する統計やその他の情報を報告する |
nistbladm |
NIS+ テーブルの作成または削除と、NIS+ テーブル内のエントリの追加、修正、または削除を行う |
nistest |
NIS+ 名前空間の現在の状態を報告する |
nisupdkeys |
NIS+ オブジェクトに格納されている公開鍵を更新する |
passwd |
NIS+ パスワードテーブルに保管されているパスワード情報を変更する。またパスワードの経過時間やその他のパスワード関連のパラメタを管理する |