Solaris ネーミングの管理

別のドメインでの作成 - 例

これらの 2 つの例では、主体ユーザーのホームドメインのマスターサーバーにログインしている間に、主体ユーザーの資格情報を作成しました。しかし、適切なアクセス権がある場合、別のドメインに資格を作成できます。次の構文でドメイン名を付加するだけです。

LOCAL 資格情報


nisaddcred -p uid -P    principal-name local domain-name

DES 資格情報


nisaddcred -p rpc-netname -P    principal-name des domain-name

次の例では、まず chou という名前のシステム管理者の LOCAL および DES 資格情報を、そのシステム管理者のホームドメイン (これは、たまたまルートドメイン) に作成し、次にその LOCAL 資格を doc.com ドメインに追加します。chou の UID は 11155 です。このコマンドは、ルートマスターサーバーから入力します。簡単にするため、chou の正しいログインパスワードを入力しているものとします。


rootmaster# nisaddcred -p 11155 -P chou.doc.com. local
rootmaster# nisaddcred -p unix.11155@doc.com -P chou.doc.com. des
Adding key pair for unix.11155@doc.com (chou.doc.com.).
Enter login password:
rootmaster#  nisaddcred -p 11155 -P chou.doc.com. local doc.com.

LOCAL 資格情報は、UID を NIS+ 主体名にマップします。クライアントユーザーである NIS+ 主体は、さまざまなドメインにさまざまな UID を持てますが、NIS+ 主体名は 1 つしか持てません。したがって、chou などの NIS+ 主体が自分のホームドメイン以外のドメインからログインする場合、そのドメインにパスワードエントリを持つだけではなく、そのドメインの cred テーブルに LOCAL 資格も持っていなければなりません。