Solaris ネーミングの設定と構成

FNS サービスの複製

FNS のネームサービスの性能と信頼性が重要な大規模で重要性の高いネットワークでは、FNS サービスを複製してください。

FNS サービスの複製 - タスクマップ

表 11-3 FNS サービスの複製
 

タスク 

 

説明 

 

指示の参照先 

 
 

FNS サービスの複製 

 

NIS+ の下での FNS サービスの複製 

 

「NIS+ の下での FNS の複製」

 
 

FNS サービスの複製 

   

NIS の下での FNS の複製 

   

「NIS の下での FNS の複製」

 
 

FNS サービスの複製 

   

ファイルの下での FNS の複製 

   

「ファイルを使用したネームサービスの下での FNS の複製」

 
       

NIS+ の下での FNS の複製

マスターサーバーで FNS 名前空間が設定されたら、その他の複製サーバーを各ドメインに追加して、ドメインの ctx_dir を提供するサーバーにします。複製サーバーによって、サーバーの可用性と性能を拡張できます。

  1. FNS のマスターサーバーで nismkdir コマンドを実行して、ctx_dir ディレクトリ用の複製を追加します。

    たとえば、マシン fnsrserverdoc.com. ドメインの FNS の複製サーバーにします。


    # nismkdir -s fnsrserver ctx_dir.doc.com.
    

  2. nisping コマンドで ctx_dir ディレクトリをチェックポイントします。


    # /usr/lib/nis/nisping -C ctx_dir.doc.com.
    

    FNS の複製は一定の間隔でチェックポイントしてください。間隔は、数日に一回程度をお勧めします。選択する間隔は、FNS 名前空間への変更頻度によって異なります。

NIS の下での FNS の複製

FNS 名前空間がドメインのマスターサーバーで設定された後に、スレーブサーバーを追加して、サーバーの可用性と機能を拡張できます。

  1. root として、スレーブサーバーの /etc/hosts ファイルを編集して、他のすべての NIS サーバーの名前と IP アドレスを追加します。

  2. スレーブサーバー上で、/var/yp に現在のディレクトリを変更します。

  3. クライアントとしてスレーブサーバーを初期化するには、以下を入力します。


    # /usr/sbin/ypinit -c
    

    ypinit コマンドが、NIS サーバーのリストの入力を促します。作業中のローカルスレーブの名前を最初に入力してからマスターサーバーを入力し、その後にドメイン内の他の NIS スレーブサーバーをネットワーク的に近いものから遠いものの順番で入力します。


    注 -

    NIS クライアントとして、新しいスレーブサーバーを最初に構成して、マスターサーバーから最初に NIS マップを得ることができるようにします。詳細は、「NIS クライアントの設定」 を参照してください。


  4. ypbind が実行中かどうかを判断するには、次のとおりに入力します。


    # ps -ef | grep ypbind
    

    リストが表示されたら、ypbind は実行中です。

  5. ypbind が実行中なら、次のとおりに入力して停止させます。


    # /usr/lib/netsvc/yp/ypstop
    

  6. 以下を入力して ypbind を再起動します。


    # /usr/lib/netsvc/yp/ypstart
    

  7. このマシンをスレーブとして初期化するには、以下を入力します。


    # /usr/sbin/ypinit -s master
    

    この場合、master は既存の NIS マスターサーバーのマシン名です。

  8. スレーブサーバーの yp プロセスを停止します。


    # /usr/lib/netsvc/yp/ypstop
    

  9. yp サービスを再起動します。


    # /usr/lib/netsvc/yp/ypstart
    

    これとは別に、スレーブサーバーをリブートしてデーモンを自動的に開始することもできます。

ファイルを使用したネームサービスの下での FNS の複製

主なネームサービスがファイルになっているときはサーバーの複製はありません。