あるゾーンであるマシンを副サーバーとして使うことを指定する場合は、そのマシン (サーバー) 上の named.boot ファイルに「副」レコードを書き込みます。別々のレコードにより、サーバーをそのゾーン、逆アドレスドメイン、およびループバックホストの副サーバーとして指定できます。
この「副」レコードは次の 3 つのフィールドで構成されます
第 1 フィールド - サーバーを副サーバーとして指定する
第 2 フィールド - 対象のゾーンを指定する
第 3 フィールド - そのゾーンの主サーバーの IP アドレスを指定する。副サーバーは主サーバーから正規データを取得する
「副」レコードでは、必須フィールドに続けて 1 つまたは複数の任意フィールドを設けることができます。任意フィールドには次の種類があります。
「副サーバー」
主サーバーの IP アドレスに続けて、他の副サーバーの IP アドレスを指定できます。これにより、副サーバーが情報を入手できる情報源が増えます。一方、状況によっては、副サーバーの IP アドレスを指定することで、パフォーマンスが下がることも考えられます (IP アドレスがマルチホーム主サーバーのもう一方のネットワークアドレスである場合を除く)。
「バックアップファイル」
主サーバー (および任意指定の副サーバー) の IP アドレスに続けて、バックアップ hosts ファイルの名前を指定できます。バックアップファイル名を指定すると、副サーバーはそのバックアップファイルからデータをロードし、続いて主サーバー (および任意指定の副サーバー) をチェックしてバックアプリケーションファイルのデータが最新のものであるかどうかを確認します。その結果、最新ではないことが分かった場合は、主サーバーから受け取った情報に基づいて更新されます。
次に示すブートファイルの行は、あるサーバーを doc.com ゾーンと逆アドレスドメインの副サーバーとして使うことを示します。さらに、その副サーバーが IP アドレス 129.146.168.119 の主サーバーから正規データを受け取り、サーバー 192.146.168.38 をゾーンデータの副情報源として使い、最初に doc.com.bakup ファイルから初期データをロードすることを示します。
secondary doc.com 129.146.168.119 192.146.168.38 doc.com.bakup secondary 4.0.32.128.in-addr.arpa 129.146.168.119 |
この章で紹介するさまざまなサンプルファイルの中で、サーバー dnssecondary (IP アドレス 192.146.168.38 の sirius マシンの別名) のブートファイルがたびたび登場しますが、そのいずれもが上記のブートファイルを指しています。
1 台のサーバーは、1 つまたは複数のゾーンの主サーバーとして機能し、さらに 1 つまたは複数のゾーンの副サーバーとしても機能できます。これを決めるのは、ブートファイル内のエントリの組み合わせです。