Solaris 7 には、システムへのソフトウェアのインストール方法に多くの変更が行われています。したがって、SunOS 4 ソフトウェアのインストール方法とは異なります。変更点は、次のとおりです。
Solaris 7 の配布媒体は、コンパクトディスク (CD) だけです。したがって、システム管理者はソフトウェアをインストールするのに、CD-ROM ドライブにアクセスできなければなりません。ローカル CD-ROM ドライブを持たないシステムについては、CD-ROM ドライブが接続されているシステムをインストールサーバとして利用することにより、ネットワークを通してインストールすることができます。ネットワークを経由したインストールの詳細は『Solaris 8 のインストール (上級編)』を参照してください。
Solaris 7 は、パッケージと呼ばれる複数のモジュールに入って出荷されます。システム管理者は、実際のシステムに合わせてパッケージを選択し、インストールの際に必要なディスク空間を制御し、また個別のシステムで利用できるアプリケーションを指定することができます。
Solaris 7 のパッケージは、クラスタという単位にグループ化されています。この結果、各パッケージを個別に選択するのではなく、関連するパッケージ一式を選択することができます。
Solaris 7 のインストールでは、セットになったソフトウェアグループ、つまり典型的なユーザを想定した複数のパッケージとクラスタも提供します。個別のパッケージやクラスタを選択するのではなく、システムを動作させるために必要なソフトウェアグループを選択することができます。これは、テストの目的で、Solaris 7 を限定された環境で最初にインストールするときに役立ちます。そのシステムで経験を積んだ後で、パッケージ単位で追加や削除を行うことができます。
Solaris 7 は、SunOS の従来のリリースで提供されていた一般的なカーネル構成ではなく、アーキテクチャ固有のカーネルを提供します。カーネルは、/vmunix ではなく、/kernel にインストールされます。
Solaris 7 のインストレーションプログラムは、ステップごとにインストールプロセスを実行できるように構成されています。
Solaris 7 環境には、インストール作業を自動化するためのカスタムの Solaris JumpStartTM 技術が用意されています。このため、多数のシステムにインストールしなければならない場合に、時間を節約できます。詳しくは、『Solaris 8 のインストール (上級編)』を参照してください。