Solaris X Window System 開発ガイド

TC (CG8)

TC デバイスは、2 種類のメモリーバッファ、つまり、1 ビットモノクロと 24 ビットカラーというプレーングループを保有しています。どちらのプレーングループ内でもウィンドウを作成できるので、MPG デバイスです。1 ビットと 24 ビットのすべてのビジュアルがサポートされます。

一部の (以前の) X11 クライアントアプリケーションの中には、カラーフレームバッファが 8 ビットの組み込みデフォルトビジュアルを使用するものと見なし、TC 上でカラー表示しないものがあります。このような結果を防ぐため、組み込みデフォルトビジュアルは 1 ビットの StaticGray です。

TC のプレーングループは、完全に別々なメモリーバッファになっているため、相互に衝突することはありません。OpenWindows では、デフォルト時にこれを利用することにより、1 ビットのウィンドウと 24 ビットのウィンドウが互いに干渉し合わないようにして、システムの性能を向上させます。この動作を「最小の露出」といいます。この動作は、openwin(1)-nominexp オプションを使用すれば無効にできます。このオプションを使用すると、1 ビットのウィンドウと 24 ビットのウィンドウは互いに干渉し合うようになります。

Solaris X サーバーは、可能であれば他の MPG デバイスにも最小のエクスポージャを適用します。これらのデバイスでは、openwin-nominexp オプションを使用してください。


注 -

X プロトコルは、任意にカーソルの構成要素を変形させることができます。システムの性能を全般的に向上させるため、OpenWindows サーバーは常にカーソルを TC の 1 ビットのプレーングループにして描画します。