この節では、このマニュアル以外の各開発者用マニュアルの概要を説明します。
『共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド』は、アプリケーション設計スタイルのガイドラインと、共通デスクトップ環境のアプリケーション・レベルの認定の要件を説明します。これは Motif バージョン 1.2 の要件に共通デスクトップ環境固有の要件を追加したものです。
チェックリストはモデル・キーボードの形式を使用して、キーについて説明しています。チェックリストは英語ロケールで左から右へ書かれる言語を対象としたアプリケーションを設計することを前提としています。キーボード入力を示す箇所では、Motif モデル・キーボードの文字でキーが示されています。マウス・ボタンは、マウスのボタンの数に依存しない動作を示すために、仮想ボタン名称を使用して説明されています。
このマニュアルでは、アプリケーション設計者が一貫性のあるアプリケーションを開発し、アプリケーション内の動作に一貫性を持たせるために役立つ情報を提供しています。
共通デスクトップ環境アプリケーション・ビルダ (App Builder とも呼ばれます) は、共通デスクトップ環境アプリケーションを開発するための対話型ツールです。このツールはアプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI) の構築と、デスクトップの多くの便利なデスクトップ・サービス (ヘルプ、ToolTalk、ドラッグ&ドロップなど) の組み込みとを容易にする機能を提供します。『共通デスクトップ環境アプリケーション・ビルダ・ユーザーズ・ガイド』では、パレットから「オブジェクト」をドラッグ&ドロップしてインタフェースを作成する方法を説明します。また、インタフェース内のオブジェクト間の接続方法、アプリケーション・フレームワーク・エディタを使用してデスクトップ・サービスとの統合を簡単にする方法、C コードの生成方法、App Builder 出力にアプリケーション・コードを追加して最終的なアプリケーションを作成する方法についても説明しています。
このマニュアルは、3 つのパートから構成されています。各パートに、共通デスクトップ環境の各要素の詳しい説明、概念図、各要素の具体的な使い方の説明、コーディング例があります。
パート I 「基本的な統合方法」では、アプリケーション・レベルと印刷レベルの登録方法を説明します。
パート II 「推奨する統合方法」では、既存のアプリケーションを共通デスクトップ環境に統合する方法を説明します。
パート III 「オプションの統合方法」では、新しいアプリケーションをセッション・マネージャおよびドラッグ&ドロップと統合する方法を説明します。また、ロケールがログイン・マネージャ、ウィンドウ・マネージャ、および端末エミュレータに与える影響についても説明します。
これらの中でコンポーネントのアプリケーション・プログラム・インタフェース (API) の概要を、関連するマニュアル・ページと相互参照しながら説明しています。詳細はマニュアル・ページで説明しています。
『共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド(ヘルプ・システム編)』は、アプリケーション・ソフトウェアのためのオンライン・ヘルプの開発方法について説明しています。ヘルプ・トピックの作成方法と、オンライン・ヘルプを Motif アプリケーションに統合する方法も説明しています。
このマニュアルの対象読者は次のとおりです。
オンライン・ヘルプ情報の設計、作成、および表示する設計者
完全に統合されたヘルプ機能を提供するアプリケーション・ソフトウェアを作成する開発者
このマニュアルは、4 つのパートから構成されています。パート I ではアプリケーションのヘルプを設計するために設計者と開発者とが協力して行う役割について説明しています。パート II はオンライン・ヘルプを構成および記述する設計者に必要な情報を説明しています。パート III はヘルプ・システムのアプリケーション・プログラマのツールキットを説明しています。パート IV は、国際化対応環境向けのオンライン・ヘルプの作成について、設計者とプログラマに必要な情報を説明しています。
『共通デスクトップ環境 ToolTalk メッセージの概要』では、メディア交換およびデスクトップ・サービスのメッセージ・セット規則に準拠したアプリケーションを作成するための便利なルーチンとして提供される ToolTalk のコンポーネント、コマンド、およびエラー・メッセージについて説明しています。このマニュアルは ToolTalk サービスを使用して他のアプリケーションと相互運用するアプリケーションを作成または保守する開発者のためのマニュアルです。
『ToolTalk メッセージの概要』では、一般的な ToolTalk の機能については説明していません。ToolTalk サービスの詳しい説明は、『ToolTalk リファレンスマニュアル』を参照してください。ToolTalk をより簡単に使用するには、『ToolTalk and Open Protocols: Inter-Application Communication』を参照してください。いずれも 「関連マニュアル」にリストされています。
『共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド (国際化対応編)』は、アプリケーションを簡単にローカライズして、さまざまな言語と文化的規則を一貫したユーザ・インタフェースでサポートできるように、アプリケーションの国際化対応について説明しています。
特に、次の情報を提供しています。
開発者に対し、世界中で使用できるようなアプリケーションを書くためのガイドラインとヒントを提供しています。
デスクトップのさまざまな階層にまたがる国際化トピックの全体像を提供しています。
参考資料および詳細な記述のあるマニュアルを示しています。標準の規格文書を参照する場合もあります。
このマニュアルは、既存の参考資料または概念的なドキュメントの説明をそのまま掲載するのではなく、特定の国際化対応トピックに関するガイドラインと規則を説明するものです。国際化トピックに焦点を置くもので、オープン・ソフトウェア環境の特定のコンポーネントや階層について説明したものではありません。
『共通デスクトップ環境 Dtksh ユーザーズ・ガイド』では、デスクトップ Korn シェル (dtksh) スクリプトで Motif アプリケーションを作成する方法を説明しています。開発者が作業を始めるにあたって必要な基本的な情報に加え、徐々に複雑になるスクリプトの例を示します。
このマニュアルは特定の作業に適応したシェル形式のスクリプト環境を探している開発者を対象としています。Korn シェル・プログラミング、Motif、Xt イントリンシクスの知識と、Xlib についてのある程度の知識があることを前提としています。
このマニュアルは、アプリケーション開発のために Solaris の Motif を使用する方法と、OPEN LOOK または Motif アプリケーションを Solaris CDE へ移植する方法について説明します。
『Common Desktop Environment: Product Glossary』は、共通デスクトップ環境で使用する用語の包括的なリストです。この用語集はデスクトップのすべてのユーザにとって、ソースおよび参照の基本となります。この用語集の読者はエンド・ユーザ、開発者、移植者など多岐にわたるため、読者や、用語の由来や、グラフィカル・ユーザ・インタフェースでその用語を使用する共通デスクトップ環境コンポーネントについての情報も、用語定義の書式に含まれています。