アプリケーション・ビルダ (AppBuilder) は、デスクトップのアプリケーション・プログラム・インタフェース (API) を呼び出すためにコードを書かなくても、共通デスクトップ環境アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI) を簡単に作成できるようにするツールです。このツールは Motif ツールキットを単純なオブジェクト・パレットとオブジェクト属性シートに要約します。AppBuilder を使用して、単純な GUI ベース・プログラムから複雑で統合されたシステムまであらゆる範囲のアプリケーションを構築できます。ユーザ・インタフェース言語 (UIL) ファイルのインポートおよびエクスポートをサポートし、他の Motif ベース・ツールおよびプロダクトの中にアプリケーションを移植できるようにします。
AppBuilder は、次のような場合に使用するのに適しています。
Motif プログラマのエキスパートではない
共通デスクトップ環境 Motif ウィジェットに精通していない
(ドラッグ&ドロップ、ToolTalk メッセージ、セッション、ヘルプ、国際化対応などの) デスクトップ・サービスに精通していない
アプリケーション・ユーザ・インタフェースを早く構築し、簡単に変更できるようにしたい
1 つのアプリケーションを他の人と共同で構築している
実際に上記のいずれかに該当しない場合でも、アプリケーションを開発する上で AppBuilder の使用が適切であり役に立つと思われることはよくあります。
AppBuilder を使用すると、次のようなことが実行できます。
共通デスクトップ環境 Motif ツールキットのオブジェクトの部品を集めて構成することで、ユーザ・インタフェースをアプリケーション用にレイアウトする
オブジェクト間の接続を定義し、アプリケーション GUI 動作を作成して、接続をテストできるテスト・モードを使用する
デスクトップ・サービス機能の一部をアプリケーションへ追加する
AppBuilder を使用してあらかじめ作成したアプリケーションを編集する
自動的に生成されたコードを手動で生成したコードにマージする
C 言語ソースコードと関連するプロジェクト・ファイル (メッセージ・カタログなど) をアプリケーション用に生成する
AppBuilder からアプリケーションをコンパイルおよび起動できます。AppBuilder を終了して再起動しなくても、共通環境から構築、実行、デバッグのサイクルを実行できます。
アプリケーションビルダはよい教材になります。Sun Microsystems Advanced Developer Tools から、全機能 Motif GUI ビルダである XDesigner を購入することができます。
AppBuilder のプログラム例は /usr/dt/examples/dtbuilder にあります。このプログラムの詳細は、README ファイルを参照してください。
アプリケーション・ビルダの詳細は、適切なマニュアル・ページ、AppBuilder のヘルプ・ボリューム、および『アプリケーション・ビルダ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。