アクション実行 API により、アプリケーションが、ファイルまたはバッファの引数でデスクトップのアクションを実行できます。アクション引数の Class、Type、Mode、Number に基づいて、ファイルまたはバッファに適切なアクションを選択します。たとえば [開く] アクションは GIF ファイルに対してはイメージ・ビューアを、複雑なドキュメントに対してはワープロを、通常の ASCII ファイルに対しては単純なテキスト・エディタを起動します。アプリケーションは、アクションの選択や起動の詳細に関与する必要がありません。
アクション実行 API を使用すると、アプリケーションはデスクトップの他の部分と同じ機能を使用します。ユーザにとっては、デスクトップの動作が一定していることになります。
libDtSvc ライブラリのアクション関数は、デスクトップのアクション ([開く] や [印刷] など) をファイルおよびバッファに対して起動する方法を提供します。これには、アクションの動作を変更できるパラメータが含まれます。アクション起動 API は次の関数から構成されます。
DtActionInvoke() |
引数に指定したアクションを起動します。引数はファイルかバッファです。 |
DtActionLabel() |
アクションに関連した、ローカライズ可能なラベル文字列へのアクセスを提供します。 |
DtActionDescription() |
アプリケーションが起動したアクションに関連する説明情報を含む文字列を返します。 |
DtActionExists() |
指定した名前が既存のアクションに対応するかどうかをチェックする Boolean 関数です。 |
DtActionIcon() |
指定したアクションに関連するアイコン名を返します。 |
デスクトップ・サービス・ライブラリ libDtSvc は、アクションなど多くのデスクトップ API へのアクセスを提供します。アクション API へアクセスするには、Dt/Dt.h および Dt/Action.h ヘッダ・ファイルを取り込んでください。
アプリケーションが任意のアクション実行 API を使用する場合は、DtInitialize() または DtAppInitialize() のいずれかを呼び出して libDtSvc ライブラリを初期化してください。詳細は、DtInitialize(3) または DtAppInitialize(3) のマニュアル・ページを参照してください。
アクション起動のデモは、/usr/dt/examples/dtaction にあります。デモの詳細は、README ファイルを参照してください。
アクションの詳細は、関連するマニュアル・ページと『Solaris 共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド』を参照してください。