共通デスクトップ環境 プログラマ概要

アプリケーション管理

エンド・ユーザがネットワーク環境を十分に活用できない理由の 1 つに、リモート・アプリケーションへアクセスしづらいという点があります。共通デスクトップ環境は以下の内容に関する規約を提供します。

ユーザは使用可能なアプリケーションの集まりをアプリケーション・マネージャと呼ばれる GUI ツールでブラウズできます。アプリケーションは簡単にアクセスできるようデスクトップにドラッグできます。リモート・アプリケーションでも、実行アプリケーションのネットワークの位置を隠したまま、単にダブルクリックするだけで起動できます。ユーザはローカル・アプリケーションとリモート・アプリケーションとの違いに気付きません。

このようなネットワークの透過性は、アプリケーション・サーバとして指定したネットワーク・ホスト上にアプリケーションをインストールすると実現されます。デスクトップに関するインストールの一部では、アプリケーションのインストール階層の規定の場所に特定のファイルを置く必要があります。アプリケーション・サーバはそれが提供するアプリケーションのリストを管理します。ネットワークの各ホストは、ユーザがデスクトップにログインしたときに照会するネットワーク上のアプリケーション・サーバのリストを管理します。このプロセスはアプリケーションの収集といいます。これにより、動的に生成されたアクションのファイル階層がフォルダに配置されます (アクションとは、アプリケーションの開始など、エンド・ユーザが起動できるオペレーションのことです)。

共通デスクトップ環境のアプリケーション・マネージャはエンド・ユーザに対してファイル・システムの特殊な表示を提供します。アプリケーションはグループ化され、グループは (ディレクトリ階層のように) 入れ子にできます。アプリケーションのインストール・スクリプトは、アプリケーションをグループと関連づけます。この関連は、アプリケーション・サーバの構成の一部としてシステム管理者が変更できます。アプリケーション・マネージャが表示するアクションのセットと配列は、一般に複数のユーザ間で共有されているシステム・リソースです。ユーザは表示を変更できません。

ユーザはアプリケーション・マネージャからデスクトップ、ファイル・マネージャ、フロントパネルなどへアイコンをドラッグできます。収集されたアプリケーションが有効な間、関連したアクションは有効です。アクションは抽象化された形式および間接形式で示されるため、アプリケーションの実際の位置はいつでも変更できます。この変更はエンド・ユーザに対して透過的です (詳細は 「メソッドの実行」で説明します)。ユーザはアクション・アイコンをダブルクリックして、アクションを起動できます。