このマニュアルは、共通デスクトップ環境 (Common Desktop Environment、CDE) 開発環境を説明します。Motif、X、UNIX、または C プログラミングの知識があることを前提としています。
このマニュアルは、既存のアプリケーションの CDE への統合、または CDE の機能を使用する新しいアプリケーションの開発に関心があるプログラマを対象としています。
このマニュアルは、プログラミング情報を集めたものです。CDE へのアプリケーションの統合を開始する前に、「関連マニュアル」にリストされているマニュアルをお読みください。
『共通デスクトップ環境 プログラマ概要』は、CDE の説明と、プログラミング環境を紹介しています。
このマニュアルは、3 つのパートから構成にされています。各部に、共通デスクトップ環境の各要素の詳しい説明、概念図、各要素の具体的な使い方の説明、コーディング例があります。
パート Iパート I
アプリケーション・レベルと印刷レベルの登録方法を説明します。
既存のアプリケーションの CDE への基本的な統合に必要な手順を説明します。
パート IIパート II
既存のアプリケーションを共通デスクトップ環境に統合する方法を説明します。
一般的な標準フォントの記述を使用して、CDE 準拠システム上でアプリケーションに最も近いフォントを使用する方法を説明します。
情報とエラー・メッセージを表示するための一般的なモデルを説明します。
ICCM セッション管理プロトコルを説明し、セッション・マネージャとのアプリケーションの統合の例を示します。
ドラッグ & ドロップのユーザ・モデル、新しいドラッグ & ドロップのアプリケーション・プログラム・インタフェース (API)、およびドラッグ & ドロップの使い方を説明します。
パート IIIパート III
新しいアプリケーションをセッション・マネージャおよびドラッグ & ドロップと統合する方法を説明します。また、ロケールがログイン・マネージャ、ウィンドウ・マネージャ、および端末エミュレータに与える影響についても説明します。
アプリケーションを特殊な方法でワークスペース・マネージャと統合する方法を説明します。
第 7 章「共通デスクトップ環境の Motif ウィジェット」
CDE の一部として提供されるカスタム・ウィジェットの使い方を説明します。
アプリケーションの中でアクションを作成する方法を説明します。
データ型関数とデータ型データベースの使い方を説明します。
カレンダ API について、関数、データ構造、カレンダ属性、およびエントリ属性などを説明します。カレンダ API の使い方も説明します。
このマニュアルで使われている語句とその定義のリストです。
CDE へのアプリケーションの統合を開始する前に、他のマニュアルも参照してください。マニュアルのリストについては、次の 「開発環境用マニュアル」の節も参照してください。
オンライン・ヘルプ・ボリューム
『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』には、アプリケーションをデスクトップに統合する際に役立つ情報が含まれています。
カレンダ API とスケジュール API の詳細は、X.400 API Association から XAPIA 規格の最新版を入手してください。住所は下記のとおりです。
X.400 API Association, 800 El Camino Real, Mountain View, California, 94043
この節では、開発者向けマニュアル (『Solaris 共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド』を除く) の概要を示します。このマニュアルの他に、開発環境用のマニュアルには次のマニュアルが含まれています。
『Common Desktop Environment: Product Glossary』
オンライン・マニュアル・ページ
このマニュアルは、2 つのパートから構成されています。パート I には、実行時と開発環境の両方に関するハイレベルの情報など、共通デスクトップ環境のアーキテクチャの概要が含まれています。パート II には、アプリケーションを開発する前に知っておくべき情報と、開発環境のコンポーネントの説明があります。
このマニュアルは、共通デスクトップ環境の開発環境と開発者マニュアル・セットの概要を示すものです。アプリケーションの設計と開発を始める前に、まずこのマニュアルを読んでください。
このマニュアルは、アプリケーション設計のスタイルのガイドラインと、共通デスクトップ環境のアプリケーション・レベルの認定の要件を説明します。これらの要件は、Motif バージョン 2.1 の要件に共通デスクトップ環境固有の要件を追加したものです。
チェックリストでは、モデル・キーボードの形式を使用して、キーについて説明しています。チェックリストは、英語ロケールで左から右へ書かれる言語を対象としたアプリケーションを設計することを前提としています。キーボード入力を示す箇所では、Motif のモデル・キーボードの文字でキーが示されています。マウス・ボタンは、マウスのボタンの数に依存しない動作を示すために、仮想ボタン名称を使用して説明されています。
このマニュアルは、アプリケーション設計者が一貫性のあるアプリケーションを開発し、アプリケーション内の動作に一貫性を持たせるために役立つ情報を提供します。
共通デスクトップ環境のアプリケーション・ビルダ (AppBuilder とも呼ばれます) は、共通デスクトップ環境アプリケーションを開発するための対話型ツールです。このツールは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI) の構築と、デスクトップの多くの便利なデスクトップ・サービス (ヘルプ、ToolTalkTM、およびドラッグ & ドロップなど) の組み込みとを容易にする機能を提供します。このマニュアルでは、パレットから「オブジェクト」をドラッグ & ドロップしてインタフェースを作成する方法を説明します。また、インタフェース内のオブジェクト間の接続方法、アプリケーション・フレームワーク・エディタを使用してデスクトップ・サービスとの統合を簡単にする方法、C コードの生成方法、および AppBuilder 出力にアプリケーション・コードを追加して最終的なアプリケーションを生成する方法についても説明しています。
このマニュアルは、アプリケーション・ソフトウェアのためのオンライン・ヘルプの開発方法について説明しています。ヘルプ・トピックの作成方法と、オンライン・ヘルプを Motif アプリケーションに統合する方法が述べられています。
このマニュアルの対象読者は、次のとおりです。
オンライン・ヘルプ情報の設計、作成、および表示する設計者
完全に統合されたヘルプ機能を提供するアプリケーション・ソフトウェアを作成する開発者
このマニュアルは、4 つのパートから構成されています。パート I では、アプリケーションのヘルプを設計するために設計者と開発者とが協力して行う役割について説明しています。パート II は、オンライン・ヘルプを構成および記述する設計者に必要な情報を説明しています。パート III は、ヘルプ・システムのアプリケーション・プログラマのツールキットを説明しています。パート IV は、国際化対応環境向けのオンライン・ヘルプの作成について、設計者とプログラマに必要な情報を説明しています。
このマニュアルでは、メディア交換およびデスクトップ・サービスのメッセージ・セットの規則に準拠したアプリケーションを作成するための便利なルーチンとして提供される ToolTalk のコンポーネント、コマンド、およびエラー・メッセージについて説明しています。このマニュアルは、ToolTalk サービスを使用して他のアプリケーションと相互運用するアプリケーションを作成または保守する開発者のためのマニュアルです。
このマニュアルでは、一般的な ToolTalk の機能については説明していません。ToolTalk サービスの詳しい説明は、『Solaris ToolTalk リファレンスマニュアル』を参照してください。ToolTalk をより簡単に使用するには、『Solaris ToolTalk and Open Protocols: Inter-Application Communication』を参照してください。
このマニュアルは、アプリケーションを簡単にローカライズして、さまざまな言語と文化的規則を一貫したユーザ・インタフェースでサポートできるようにする、アプリケーションの国際化対応について説明しています。
特に、次の情報を提供しています。
開発者に対し、世界中で使用できるようなアプリケーションを書くためのガイドラインとヒントを提供しています。
デスクトップのさまざまな階層にまたがる国際化トピックの全体像を提供しています。
参考資料および詳しい記述のあるマニュアルを示しています。標準の規格文書を参照する場合もあります。
このマニュアルは、既存の参考資料または概念的なドキュメントの説明をそのまま掲載するのではなく、特定の国際化トピックに関するガイドラインと規則を説明するものです。国際化トピックに焦点を置くものであり、オープン・ソフトウェア環境の中の特定のコンポーネントや階層について説明したものではありません。
このマニュアルでは、デスクトップ Korn シェル (dtksh) スクリプトで Motif アプリケーションを作成する方法を説明しています。開発者が作業を始めるにあたって必要な基本的な情報に加え、徐々に複雑になるスクリプトの例を示しています。
このマニュアルは、特定の作業に適したシェル形式のスクリプト環境を探している開発者を対象としています。Korn シェル・プログラミング、Motif、Xt イントリンシクスの知識と、Xlib についてのある程度の知識があることを前提としています。
このマニュアルは、アプリケーション開発のために Solaris の Motif を使用する方法と、OPEN LOOK または Motif アプリケーションを Solaris CDE へ移植する方法について説明します。
このマニュアルは、共通デスクトップ環境で使用する用語の包括的なリストです。この用語集は、デスクトップのすべてのユーザにとって、ソースおよび参照の基本となります。この用語集の読者は、エンドユーザ、開発者、翻訳者まで多岐にわたるため、読者や、用語の由来、グラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI) でその用語を使用する CDE コンポーネントについての情報も、用語定義の書式に含まれています。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。