ATOK8 では、複数の辞書 (10 個まで) を変換に使用することができます。 変換には、atok8.dic (ATOK8 辞書) 、atok8tkj.dic (ATOK8 単漢字辞書) のほか、atok8you.dic (ユーザーが登録する辞書) を使用することができます。
ATOK7 用の辞書を使用するためには辞書を移行する必要があります。 移行方法については、『日本語入力システムの概要とセットアップ』を参照してください。
使用する辞書ファイルを設定しておくと、【F1】〜【F5】キーおよび【Shift + F1】〜【F5】キーで使用する辞書ファイルを指定して変換することができます。また、設定した辞書ファイルの 1 つを基本辞書に設定して、【スペース】キー、【変換】キー、または 【Shift + スペース】キーで変換することができます。
辞書は、辞書 1 〜 辞書 0 (10 個目の辞書) まで 10 個設定できます。そのうち 1 つを基本辞書に指定します。辞書を設定するには次の 2 つの方法があります。
ATOK8 環境設定ツールで設定する
この方法については、第 10 章「環境のカスタマイズ」を参照してください。
【Shift + F10】キー(総メニュー) で指定する
この方法で設定した内容は、設定したウィンドウでのみ有効になります。この方法で辞書を設定する例は次のとおりです。
/home/sun/.atok8/atok8tkj.dic を 2 番目の辞書として設定してみましょう。
漢字入力モード時に【Shift + F10】キーを押します。
総メニューが表示されます。
カーソル移動キー (【<-】・【->】・【↑】・【↓】・【スペース】) か番号で総メニューから「5. 辞書」を選択して、【Return】キーを押します。
辞書ファイル名を入力する領域が表示されます。
漢字入力モード時に【Ctrl + F8】キーを押しても辞書メニューを表示させることができます。
【↓】キーを押して、辞書 2 の設定画面に切り替えます。
辞書ファイル名を絶対パス名で入力します。
ファイル名は、半角で 255 文字以内の絶対パスで入力してください。この手順では、全角文字を表示することはできますが、入力することはできません。辞書ファイル名として全角文字を入力したい場合には、第 10 章「環境のカスタマイズ」を参照して環境設定ツールを利用してください。
【Return】キーを押します。
辞書が設定されます。
通常使う辞書 (基本辞書) に指定したい辞書ファイルの設定画面で、【Ctrl + Return】キーを押します。
基本辞書に指定すると辞書番号が反転表示されます。基本辞書を変更したい場合は、新しく基本辞書として指定したい辞書ファイルの設定画面で【Ctrl + Return】キーを押します。
使用する辞書ファイルを設定しておくと、【F1】〜【F5】キーおよび【Shift + F1】〜【F5】キーで、使用する辞書ファイルを指定して変換することができます。設定した辞書ファイルの 1 つを基本辞書に設定して、【スペース】キー、【変換】キー、または 【Shift + スペース】キーで変換することができます。
辞書ファイル |
変換に使用するキー |
---|---|
基本辞書 |
【スペース】キー、【変換】キー、または 【Shift + スペース】キー |
辞書 1 |
【F1】キー |
辞書 2 |
【F2】キー |
辞書 3 |
【F3】キー |
辞書 4 |
【F4】キー |
辞書 5 |
【F5】キー |
辞書 6 |
【Shift + F1】キー |
辞書 7 |
【Shift + F2】キー |
辞書 8 |
【Shift + F3】キー |
辞書 9 |
【Shift + F4】キー |
辞書 0 |
【Shift + F5】キー |
辞書 2 に設定した単漢字辞書を使用して「颯然」の「颯」を変換してみましょう。
「さつぜん」と入力して【スペース】キーを押します。
入力した内容が変換されます。
単漢字辞書が割り当てられている【F2】キーを押します。
【F2】キーを押します。
単漢字のメニューが表示されます。
反転カーソルを「颯」に移動して【↓】キーを押すか、番号を直接入力します。
「颯」が入力されます。
ATOK8 辞書ユーティリティ (atok8dicm) の一括登録コマンドで、単語登録用のテキストファイルを atok8you.dic (何も登録されていない辞書) に登録して、専用の辞書にすることができます。詳細については、第 9 章「辞書の管理」を参照してください。