JFP では、LP 印刷サービスを使用して、ドットマトリックス漢字プリンタ (EPSON VP-5085、 NEC PC-PR201)、日本語ページプリンタ (Canon LASERSHOT) で日本語テキストを印刷できます。
EPSON VP-5085 用のデータベースは EPSON ESC/P の ESC/P24-J84 に準拠したコントロールコード、NEC PR201 用のデータベースは NEC 201PL に準拠したコントロールコードを使用しています。このため、これらのコントロールコードをサポートする他のプリンタでも日本語テキストを印刷できます。
JFP では、日本語 dumb プリンタをサポートする目的で、以下のファイルを提供しています。
表 4-1 日本語 dumb プリンタのサポート用に提供されるファイルプロセッサの種類 | キーボードの種類 |
---|---|
/usr/share/lib/terminfo/c/canon-ls-a408 | Canon LASERSHOT A408 用の terminfo データベース (Canon LASERSHOT の LIPS に準拠) |
/usr/share/lib/terminfo/e/epson-vp5085 | EPSON-VP5085 用の terminfo データベース (EPSON ESC/P の ESC/P24-J84 に準拠) |
/usr/share/lib/terminfo/n/nec-pr201 | NEC PR201 用の terminfo データベース (NEC 201PL に準拠) |
/usr/lib/lp/text/jprconv | 日本語テキスト印刷フィルタ |
/usr/lib/lp/text/jprconv.conf | 日本語テキスト印刷フィルタ用設定ファイル |
/etc/lp/fd/jprconv.fd | 日本語テキスト印刷フィルタ記述子ファイル |
/usr/lib/lp/model/jstandard | 日本語プリンタ・インタフェースプログラム |
日本語プリンタ・インタフェースプログラムでは、標準のインタフェースプログラムのほか表 4-2 に示すプリンタ固有のオプションが追加されています。その他のオプションは標準インタフェースプログラムと同じです。詳細は、lp(1) のマニュアルページを参照してください。
表 4-2 lp のプリンタ固有オプション
オプション |
内容 |
---|---|
x=cols |
左マージンを cols カラムに設定する |
landscape |
用紙を横長にして印刷する (Canon LASERSHOT にのみ有効) |
プリンタ固有のオプションの使用例を以下に示します。
sun% lp -o x=30 textfile.txt sun% pr -2 -l46 -w170 -t textfile.txt | lp -o nobanner -o landscape |
以下のフィルタ固有のオプションが lp を通して利用可能です。
表 4-3 jprconv フィルタ固有のオプション
オプション |
内容 |
---|---|
-y PCK |
指定したファイルの文字コードを PCK に指定 |
-y eucJP |
指定したファイルの文字コードを eucJP に指定 |
-y UTF-8 |
指定したファイルの文字コードを UTF-8 に指定 |
フィルタ固有のオプションの使用例を以下に示します。
sun% lp -y PCK textfile.pck |
日本語テキスト印刷フィルタを使用する場合、次の制限事項があります。
制限事項
PostScript ファイルを印刷できない
lp のプリンタ固有オプションでは、length、width、lpi、および cpi がサポートされない
UTF-8 では、日本語 EUC で表現できる文字のみ印刷可能 (ただしユーザー定義文字は除く)