サービスロケーションプロトコルの管理

第 3 章 SLP プロパティの構成

この章では、/etc/inet/slp.conf ファイルの内容について説明します。ネットワーク構成プロパティに必要な調整はすべて、このファイルで行います。SLP 構成プロパティは、ネットワークとエージェントの特性、エージェントの状態、プロトコルの動作、および SLP ログを制御します。

SLP 構成ファイル

ホスト上の SLP エージェントのプロパティは、SLP 構成ファイル /etc/inet/slp.conf を編集することによって設定されます。次のリストは、構成可能なエージェントプロパティの例を示します。

SLP デーモンを停止して再起動するたびに、デーモンは、その構成情報をこのファイルから入手します。

構成手続きを使用する場合

次に挙げる 1 つ以上の条件が当てはまる場合は、この章に示す手続きに従います。

SLP 構成ファイルの要素

/etc/inet/slp.conf ファイルは、SLP デーモンを再起動するたびにすべての SLP 動作を定義して起動します。ファイルには、SLP 構成プロパティのリストと共に、その SLP 構成のプロパティを変更した場合の影響を説明するコメントが含まれます。構成ファイルは次の要素から成ります。

構成プロパティ

ファイルにおいて、プロパティのリストは、キーと値の対として構成されています。キーと値の対は、SLP プロパティ名およびその設定値で構成され、次の書式で表されます。


<property name>=<value>

各プロパティのキーはプロパティ名です。値はプロパティに、数値 (間隔または時間)、真偽の状態、あるいは文字列値のパラメタを設定します。プロパティの値は次のデータ型の 1 つで構成されます。

SLP の動作は、slp.conf ファイル内の特定のプロパティまたはいくつかのプロパティ設定の組み合わせによって定義されます。たとえば、slp.conf ファイル内から、slpd を構成して DA として動作するように構成したり、デフォルト構成のままにして SA サーバーとして動作するようにしたりできます。

net.slp.isDA プロパティを True に設定すると、slpd は DA として動作します。

基本的な SLP プロパティはすべて、次の書式で名前が付けられています。


net.slp.<keyword>

コメント行および注釈

コメント行および注釈は、slp.conf ファイル内の情報の行であり、その行の性質および機能を説明します。コメント行はファイルに任意に書き込めますので、管理する上で役立ちます。構成ファイル内の設定には、大文字と小文字の区別がありません。エスケープするには、ASCII 以外の文字を使用します。

構成の変更

このセクションでは、構成プロパティの設定を変更する場合の手順を説明します。

SLP 構成の変更方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 次のコマンドをタイプして、ホスト上の slpd およびすべての SLP 動作を停止します。


    # /etc/init.d/slpd stop
    
  3. 構成の設定を変更する前に、デフォルトの /etc/inet/slp.conf ファイルのバックアップをとります。

  4. 必要に応じて、/etc/inet/slp.conf ファイルのプロパティ設定を編集します。

    SLP プロパティの設定については 「構成プロパティ」、適切な手順および例については後の章を参照してください。slp.conf ファイルについては、slp.conf(4)のマニュアルページを参照してください。

  5. 変更を保存し、ファイルを閉じます。

  6. 変更を反映するには、slpd を再起動します。 次のコマンドを入力します。


    # /etc/init.d/slpd start