サービスロケーションプロトコルの管理

net.slp.interfaces プロパティの構成

net.slp.interfaces プロパティが設定されている場合、slpd は、SLP 要求のユニキャストおよびマルチキャストまたはブロードキャストに対して待機するのに、デフォルトのインタフェース上のものではなく、プロパティにリストされたインタフェース上のものに対して待機します。たとえば、3 枚のネットワークカードを持ち、マルチキャストルーティングがオフになっているサーバーが、3 つのサブネットに接続されているとします。さらに、その 3 つのネットワークインタフェースが IP アドレス 192.147.142.42192.147.143.42、および 192.147.144.42 を持っており、サブネットマスクが 255.255.255.0 であるとします。次のプロパティの設定を行うと、slpd はユニキャストおよびマルチキャストまたはブロードキャストのメッセージについて、3 つすべてのインタフェース上のものに対して待機します。


net.slp.interfaces=192.147.142.42,192.147.143.42,192.147.144.42

net.slp.interfaces プロパティは、前述のようにピリオドの付いた 10 進数形式の IP アドレスまたは解決可能なホスト名のいずれかに設定できます。

通常、net.slp.interfaces プロパティを設定すると同時に、net.slp.isBroadcastOnly プロパティを設定することによりブロードキャストを有効にします。これは、ネットワークにマルチキャストが配置されていないために行います。ただし、マルチキャストは配置されているが、この特定のマルチホームホスト上で経路指定されていない場合には、マルチキャスト要求は複数のインタフェースから slpd に到達できます。これは、そのインタフェースが役目を果たす、別のマルチホームホストまたはサブネットを接続するルーターがパケットの経路指定を行うために可能になります。

この場合、SA サーバーまたは要求を送っている UA は、マルチホームの slpd から 2 つの応答を受け取ります。これらの応答はクライアントライブラリによってフィルタにかけられて除かれるので、クライアントには見えません。ただし、この応答は、snoop トレースで見ることができます。

ユニキャストルーティングがオフになっている場合は、net.slp.interfaces プロパティの構成に注意してください。ユニキャストルーティングがない場合、SA クライアントが次のことをしないときには、マルチホーム上の SA クライアントによるサービス通知がすべてのサブネットから到達できないことがあります。

SA クライアントライブラリには、到達可能な URL が確実に通知されるようにするためのしくみはありません。したがって、到達可能な URL が確実に通知されるようにするのは、経路指定のないマルチホームホストを扱うかどうかに関わらず、サービスプログラムに依存します。

ユニキャストルーティングが無効なマルチホームホストにサービスを配置する前に、snoop を使用してサービスが複数のサブネットから出された要求を正確に処理しているかどうかを判断してください。さらに、マルチホームホストに DA を配置することを計画している場合は、「DA の配置およびスコープ名の割り当て」を参照してください。