NIS+ セキュリティを使用すると、NIS+ から取得する情報の信頼性が向上し、情報への不正なアクセスを防げるため、ユーザーにとって有益です。ただし、NIS+ セキュリティを使用するには、ユーザーは、セキュリティに関する若干の知識を習得して、2 〜 3 の管理手順を実行しなければなりません。
NIS+ ではネットワークログインが必要ですが、ユーザーがさらにキーログインを実行する必要はありません。これは、クライアントが正しく設定されていれば、login コマンドにより、そのクライアントのネットワーク鍵が自動的に取得されるためです。クライアントは、そのログインパスワードと SecureRPC パスワードが同じであれば、正しく設定されます。ユーザー root の秘密鍵は、通常、/etc/.rootkey ファイルで入手することができます (潜在的なセキュリティの問題として前述しました)。NIS+ ユーザーのパスワードと資格が、passwd コマンドによって変更されると、そのユーザーの資格情報も自動的に変更されます。
ただし、ユーザーがそのネットワークパスワードだけでなく、ローカルの /etc/passwd ファイルのパスワードも管理できて、これらのパスワードがネットワークパスワードと異なる場合、ユーザーは login を実行するたびに keylogin を実行しなければなりません。この理由は、『Solaris ネーミングの管理』のセキュリティに関する章に説明されています。