Solstice Enterprise Agents 1.0 ユーザーズガイド

DMI のアーキテクチャ

SEA 製品に含まれている DMI に基づいた解決法は、いくつかの方法で使用できます。たとえば、DMI を SNMP サブエージェントとして扱うこともできます。さらに、SP と直接やりとりするように、DMI ベースの管理アプリケーションを記述することもできます。

SNMP サブエージェントモードでは、SNMP 要求は DMI 要求にマップされ、DMI SP と通信が行われます。ダイレクトモードでは、管理アプリケーションは、DMI を使って SP と直接通信できます。

図 5-1 に、DMI と Enterprise Agents との関係を表すアーキテクチャ全体を示します。

図 5-1 DMI と Enterprise Agents

Graphic

DMI サービスプロバイダ

DMI SP は、DMI の核となるものです。管理アプリケーションとコンポーネントインストルメンテーションは SP を通じて通信を行います。SP は、管理アプリケーションから指定された構成要素に対する要求を調整したり、仲介したりします。SP は、コンポーネントインタフェース (CI) と管理インタフェース (MI) のランタイム管理を行います。ランタイム管理には、構成要素のインストール、MI レベルと CI レベルの登録、要求の順序管理と同期、CI のイベント処理、一般的なフロー管理やこれらの管理に必要なすべての動作などがあります。

図 5-2 に、1 つのシステム内に存在する要素、または直接接続されている要素を示します。管理アプリケーションは DMI のブラウザとしても使えます。

図 5-2 DMI サービスプロバイダ

Graphic

DMI SP は、次の 4 つのモジュールで構成されています。

管理インタフェース

SEA の MI の機能には、次のようなものがあります。

コンポーネントインタフェース

構成要素は、CI を通じて DMI と通信を行います。構成要素のサブエージェントは、装置やアプリケーションなどのそれぞれの構成要素を管理するためにエンドユーザーによって作成されます。CI によって提供される機能には、次のようなものがあります。

MIF データベース

SEA の MIF データベースの機能には、次のようなものがあります。

DMI サービスプロバイダの起動

DMI SP をインストールすると、起動時にスクリプトファイルが DMI SP を呼び出します。DMI SP は、次のようなオプションを使って起動されます。

dmispd [-h] [-c config_dir] [-d debug_level]

表 5-1 IDMI SP 呼び出しの引数

引数 

定義 

-h

コマンド行の使用方法を表示する 

-c confid_dir

dmispd.conf 構成ファイルを含むディレクトリのフルパス

-d debug_level

デバッグモードでは、プロセスはデーモンとして動作せずに、表示画面にトレースメッセージを表示する。debug_level (1〜5) に応じて、特定の情報を印刷する