ToolTalk サービスと統合アプリケーションがあるにも関わらず、rm や mv などの標準のオペレーティングシステムコマンドによるファイルの削除、移動、または名前の変更を行うことによって、オブジェクトの参照が削除されることがあります。参照が削除されると、メッセージが配信できなくなります。
オブジェクトデータが入ったファイルが格納されているディスクパーティションのサービスを行う ToolTalk データベースを最新にしておくために、ファイルをコピー、移動、または削除する ToolTalk 関数を使用します。表 12-3 に、ユーザーがオブジェクトデータの入ったファイルの管理に使用する ToolTalk 関数を示します。
表 12-3 オブジェクデータファイルをコピー、移動、および削除する関数
ToolTalk 関数 |
説明 |
---|---|
tt_file_move(const char *oldfilepath, const char *newfilepath) |
ファイルと ToolTalk オブジェクトデータを移動する |
tt_file_copy(const char *oldfilepath, const char *newfilepath) |
ファイルと ToolTalk オブジェクトデータをコピーする |
tt_file_destroy(const char *filepath) |
ファイルと ToolTalk オフジェクトデータを削除する |
これらの関数から返される型は Tt_status です。
ToolTalk サービスは、ToolTalk オブジェクトとファイル情報をコピー、移動、および削除するための ToolTalk の拡張シェルコマンドを提供しています。アプリケーションのユーザーが、メッセージ内で参照されるファイルとオブジェクトの入ったファイルをコピー、移動、および削除するために使用する ToolTalk の拡張シェルコマンドを表 12-4 に示します。
表 12-4 ToolTalk の拡張シェルコマンド
コマンド |
説明 |
---|---|
ファイルを新しい場所にコピーする。ToolTalk データベース内のファイルとオブジェクトの場所についての情報を更新する |
|
ディレクトリ名またはファイル名を変更する。ToolTalk データベース内のファイルとオブジェクトの場所についての情報を更新する |
|
指定されたファイルを削除する。ToolTalk データベース内のファイルとオブジェクトの情報を削除する |
|
ToolTalk オブジェクト仕様を関連付ける空のディレクトリ (ファイルが入っていないディレクトリ) を削除する (ディレクトリ用にオブジェクト仕様を作成できる。オフジェクト仕様が作成されると、ファイルまたはディレクトリのパス名が与えられる) ToolTalk データベースからオブジェクト情報を削除する |
|
複数のファイルとオブジェクト情報を tarfile と呼ばれる単一のアーカイブに保存 (またはこのアーカイブから抽出) する。ToolTalk ファイルとオブジェクト情報を tarfile に保存 (または tarfile から抽出) するためにも使用できる |