ドラッグ・アイコンは、図 3-5 に示すように、3 つの部分で構成されています。ドラッグ・アイコンは、左から順に、状態インジケータと、操作インジケータと、ソース・インジケータ (この例ではフォルダ・アイコンを表示) で構成されます。右のアイコンは、これらを合成したドラッグ・アイコンです。
状態インジケータは、実際には、有効あるいは無効なドロップ領域インジケータと組み合わされた、配置のためのポインタです。有効状態インジケータは、ユーザがカーソルを予期通りの方法で配置できるように、ホット・スポットを持った矢印ポインタのようなものでなければなりません。無効状態インジケータ、つまり無効ポインタ (図 3-3 を参照) は、ユーザが無効なドロップ領域の上にいるときに表示されます。
ドラッグ・アイコンの 2 つ目の部分は、操作インジケータです。ドラッグ操作には、移動、コピー、およびリンクがあります。
ドラッグされる項目が出力先に移動されます。
項目が出力先にコピーされます。
出力先とソースの間に接続が保持されます。この操作は、ある程度までアプリケーションによって定義され、一般的に使用されるものではありません。
移動、コピー、およびリンクがユーザ・アクションにどのようにマッピングされるかについては、「アクション」を参照してください。
操作インジケータは、ドラッグ中に、実行される操作に関するユーザ・フィードバックを与えます。図 3-6 にコピーおよびリンクのフィードバックを示します。ほとんどのドラッグは移動操作なので、操作インジケータがドラッグ・アイコンに追加されるのは、コピーまたはリンク操作の場合だけです。
操作フィードバックは状態およびソース・フィードバックの上に描画されます。これは Motif の基本的な動作です。
ユーザは、ドラッグ中に特定のキーを押すことで、ドラッグを強制的に移動、コピー、またはリンクできます ([Shift] キー = 移動、[Control] キー = コピー、[Shift] + [Control] キー = リンク)。
ソース・アプリケーションも強制的にコピーさせることができます。ユーザが操作を強制するとき、ドロップが成功するためには、ドロップ領域がその操作に対応していなければなりません。そうでない場合、ドロップ領域は操作が無効であることを表示しなければなりません。
必須 |
4-36: |
ユーザが要求した移動、コピーまたはリンク操作が使用不可能な場合、転送操作は失敗する。 |
必須 |
4-55: |
選択をサポートするコレクションで、[Shift] + BTransfer Release または [Shift] + BSelect Release は、強制的にドラッグ移動操作を実行する。移動が不可能な場合、操作は失敗する。 |
必須 |
4-56: |
選択をサポートするコレクションで、[Control] + BTransfer Release または [Shift] + BSelect Release は、強制的にドラッグ・コピー操作を実行する。コピーが不可能な場合、操作は失敗する。 |
必須 |
4-57: |
選択をサポートするコレクションで、[Control] + [Shift] + BTransfer Release または [Shift] + BSelect Release は、強制的にドラッグ・リンク操作を実行する。リンクが不可能な場合、操作は失敗する。 |
推奨 |
s: |
選択をサポートするコレクションで、BTransfer Motion (または BSelect Motion) の結果としてドラッグ操作が開始される場合は、コピー、移動、またはリンク操作が実行中であることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。操作がコピー、移動、またはリンクのいずれになるのかは、ドロップ領域に作成されるオブジェクトの型と、ソース・オブジェクトが削除されるかどうかに依存する。 |
推奨 |
t: |
選択をサポートするコレクションで、[Control] + BTransfer Motion または [Control] + BSelect Motion の結果としてドラッグ操作が開始される場合は、コピー操作が実行中であることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。 |
推奨 |
u: |
選択をサポートするコレクションで、[Control] + [Shift] + BTransfer Motion または [Control] + [Shift] + BSelect Motion の結果としてドラッグ操作が開始される場合は、リンク操作が実行中であることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。 |
ソース・インジケータは選択 (またはドラッグされているもの) を表すものです。これには、選択が表す項目が単一か複数かと、選択が表すものの種類に応じて、いくつかのバージョンがあります。表 3-1 にドラッグ・アイコンの例を示します。
ドラッグ・アイコンはカーソルとして動的に合成されるため、画面図を示すことはできません。このため、表 3-1 には画面上に見えるものの概略図を示します。
ホット・スポットは、テキスト・ドラッグ・アイコンの場合は左上隅 (1,1) にあります。単一および複数ドラッグ・アイコンのホット・スポットは、無効アイコンの左上ピクセルにあります (3,3)。個々のドラッグ・アイコンは、ユーザに対象を明示し、配置の精度を向上させるために調整されています。
表 3-1 一般ソース・インジケータ付き表示のありうるドラッグ・アイコン
操作 |
テキスト選択 |
単一選択 |
複数選択 |
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有効な移動 |
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有効なコピー |
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有効なリンク |
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無効な移動 なし |
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無効なコピー |
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無効なリンク |
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