このマニュアルでは、共通デスクトップ環境のコンポーネント、コマンド、および ToolTalkTM サービスのエラー・メッセージについて記述しています。
一般的な ToolTalk サービスの機能についてのより詳細な情報は、このマニュアルの対象外です。つまり、ToolTalk API、コマンド、共通デスクトップ環境対応の ToolTalk サービスなど、このリリースには特に関連のない ToolTalk の機能については説明していません。これらの情報については、ToolTalk のマニュアルページおよび『ToolTalk ユーザーズガイド』を参照してください。
このマニュアルは、ToolTalk サービスを使用して共通デスクトップ環境で他のアプリケーションと連携するアプリケーションを作成し保守する開発者を対象としています。このマニュアルでは、読者が ToolTalk サービスとその機能、UNIX オペレーティング・システムのコマンド、システム管理者のコマンド、およびシステム用語についての知識を持っていると想定しています。
このマニュアルは、次のように構成されています。
ToolTalk サービスの動作、アプリケーションが提供した情報を使って ToolTalk サービスがメッセージを配信する方法、アプリケーションが ToolTalk サービスを使用する方法、およびアプリケーションと ToolTalk のコンポーネントについて説明します。
アプリケーションを作成するのに必要となる共通デスクトップ環境下での ToolTalk サービスの使用方法を説明します。他の ToolTalk 対応の共通デスクトップ環境準拠のアプリケーションと連携するためにアプリケーションに組み込む必要のある ToolTalk ツールキット・メッセージの種類についても説明します。
第 3 章「TTSnoop の使用によるメッセージおよびパターンのデバッグ」
カスタム構築の ToolTalk メッセージを作成および送信する方法と、ToolTalk メッセージの一部またはすべてを選択して監視する方法についても説明します。
ToolTalk パターンを ttsession にある各メッセージと一致させ配信する方法について説明します。
メッセージ・ツールキットの一部であるアプリケーション・プログラム・インタフェース (API 関数) について説明します。
ToolTalk デモ・プログラム CoEd の ptype、ヘッダおよび .c ファイルの ToolTalk に関連のある部分を示します。
ローカル・パスと正規パスの間にファイル名をマップする ToolTalk 関数について説明します。
このマニュアルには、ToolTalk とその機能についての詳細な情報は載っていません。ToolTalk プロダクトの基本マニュアル (『ToolTalk ユーザーズガイド』と ToolTalk のマニュアルページ) の他に、次の ToolTalk の関連マニュアルにも、このマニュアルには載っていない ToolTalk の機能についての詳細な情報が載っています。
『The ToolTalk Service - An Inter-Operability Solution』(SunSoft Press/PTR Prentice Hall, ISBN 013-088717-X)
このマニュアルでは、ToolTalk とその機能について詳細に説明しています。また、ToolTalk が移植されたすべてのプラットフォームで使用可能です。一般の書店または PTR Prentice Hall から直接お求めになれます。
このマニュアルは日本語版が出版されています。
『The ToolTalk サービス リファレンスマニュアル』(サンソフト監修 データリンク訳 アスキー出版局)
『ToolTalk and Open Protocols』Astrid M. Julienne、Brian Holtz 共著 (SunSoft Press/PTR Prentice Hall, ISBN 013-031055-7)
このマニュアルは、他のアプリケーションと通信するためにメッセージ・サービスを使用するアプリケーションのためにオープン・プロトコルを作成および開発する方法について説明しています。このマニュアルで説明している一般原理は、ツールを簡単に交換するためにユーザが必要とする柔軟性をアプリケーションに提供します。一般の書店または PTR Prentice Hall から直接お求めになれます。
『ToolTalk Message Sets』
『ToolTalk Desktop Services Message Sets』
これらの規格は、POSIX または X11 環境にあるツールに適用されます。これらの環境の標準メッセージの他に、デスクトップの規格は ToolTalk 内部クライアント規格のすべてに適用されるデータ型とエラー・コードを定義します。
『ToolTalk Document and Media Exchange Message Set』
ツールを任意のメディアのコンテナ、またはそのようなコンテナから駆動されるメディア・プレイヤー/エディタにします。
『CASE Inter-Operability Message Set』
Sun、DEC、および SGI による、CASE セットアップのための抽象的なフレームワーク・ニュートラル・メッセージ・インタフェースを定義するオープン規格です。HP の CASE Communique にマージされ、HP の SoftBench Broadcast Message Server フレームワーク用のメッセージ・インタフェースを定義し、ANSI X3H6 に共同ドラフトとして提出されたものです。 X3H6 標準のドラフトに関する情報については、/pub/X3H6 の ftp.netcom.com から取り出すことができます。または下記のところに連絡をとることもできます。
ToolTalk のニュースグループは次のとおりです。
alt.soft-sys.tooltalk
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。