JDK 1.1 開発ガイド (Solaris 編)

Java プログラム

Java プログラムは、アプリケーションとアプレットの 2 つの形態に分類されます。

Java アプリケーションは、コマンド行から Java インタプリタを起動し、コンパイル済みのアプリケーションを含むファイルを指定することによって実行されます。

Java アプレットは、ブラウザから実行されます。ブラウザが解釈する HTML コードには、コンパイル済みのアプレットを含むファイル名を指定します。ブラウザはそのアプレットを読み込み実行するために、Java インタプリタを呼び出します。

アプリケーションの例

例 3-1 は、stdout に「Hello World」と表示するアプリケーションのソースです。メソッドは、呼び出し時に引数を受け取りますが、引数に対して処理は行いません。


例 3-1 Java アプリケーションの例


//
// HelloWorld アプリケーション
//
class HelloWorldApp{
    public static void main (String args[]) {
        System.out.println ("Hello World");
    }
}

C と同様に、Java では最初に呼び出すメソッドまたは関数が main と認識されることに注意してください。キーワード public は、そのメソッドが誰でも実行できるようにします。static は、mainHelloWorldApp クラスを参照するようにします。つまり、static はこのクラスのインスタンスに 1 つだけ存在します。void は、main が何も返さないことを示します。args[] は、String 型の配列を宣言しています。

このアプリケーションをコンパイルするには、次のようにコマンドを実行します。


$ javac HelloWorldApp.java

アプリケーション実行するには、次のようにコマンドを実行します。


$ java HelloWorldApp arg1 arg2 ...

アプレットの例

例 3-2 は、例 3-1 のアプリケーションと同じように動作するアプレットのソース例です。


例 3-2 Java アプレットの例


//
// HelloWorld アプレット
//
import java.awt.Graphics;
import java.applet.Applet;
 
public class HelloWorld extends Applet {
    public void paint (Graphics g) {
        g.drawString ("Hello World", 25, 25);
    }
}

アプレットでは、参照先クラスを必ず明示的にインポートする必要があります。キーワード publicvoid は、アプリケーションの場合とそれぞれ同じ意味を持ちます。extends は、HelloWorld クラスが Applet クラスからの継承であることを示します。

このアプレットをコンパイルするには、次のようにコマンドを実行します。


$ javac HelloWorld.java

アプレットは、HTML コードを使用してブラウザ中に呼び出されます。アプレットを実行するのに最小限必要な HTML ページの構成は次のとおりです。


<title>Test</title>
<hr>
<applet code="HelloWorld.class" width=100 height=50>
</applet>
<hr>