JDK 1.1 開発ガイド (Solaris 編)

Java 開発ツール

以降の節では、Java 開発ツールについて説明します。

Java WorkShop (JWS)

Java WorkShop (JWS) は、Java 開発者向けの強力なビジュアル開発ツールです。Java アプレットやアプリケーションを短時間に簡単に作成するための使いやすいツール群で構成されています。

JWS では専用の Java インタプリタが使用されます。JWS は、表 3-4 に示すアプリケーションで構成されています。

表 3-4 Java WorkShop アプリケーション
 アプリケーション 説明

ポートフォリオマネージャ 

Java プロジェクトのポートフォリオを作成したりカスタマイズしたりします。新しいアプレットやアプリケーションを作成する元となるオブジェクトやアプレットを管理します。 

プロジェクトマネージャ 

プロジェクトのディレクトリなどの各種設定を行なったり、保存したりします。これによって、開発者はプロジェクの各構成要素へのパスを覚えておかなくても済みます。 

ソースエディタ 

ソースコードを作成し編集するためのポイント&クリック方式のツールです。作成、コンパイル、デバッグ中に、Java WorkShop の他のアプリケーションと連動して呼び出されることもあります。 

構築ツール 

Java ソースコードを Java バイトコードにコンパイルし、ソースコード内のエラーを検出します。構築ツールが検出したエラーとリンクさせてソースエディタを起動するので、開発者はすばやくエラーを修正して再コンパイルすることができます。 

ソースブラウザ 

プロジェクト中のすべてのオブジェクトのクラス継承情報を示すツリー図を表示します。また、プロジェクト中のすべてのコンストラクタと一般的なメソッドを一覧表示し、文字列やシンボルを検索することができます。ソースエディタにリンクしてソースコードを表示することができます。 

デバッガ 

デバッグプロセスを制御し管理します。作成したアプリケーションまたはアプレットをコントロールパネルを使用して実行することによって、スレッドの一時停止や実行再開、ブレークポイントの設定、例外のトラップ、スレッドのアルファベット順表示、メッセージの確認、などを行うことができます。 

プロジェクトテスタ 

アプレットビューアと同様に、アプレットを実行して動作をテストすることができます。構築ツールを使用してアプレットをコンパイルしてから、プロジェクトテスタでアプレットを実行してください。 

GUI ビルダー 

ポイント&クリック式のユーザーインタフェースを使用して Java の GUI アプリケーションを作成することができる、統合 GUI ビルダーです。カスタマイズ可能な GUI ウィジェットのパレットが提供されています。 

オンラインヘルプ 

プロジェクトおよびポートフォリオ、ソースコードの編集、プロジェクトの構築やデバッグ、ブレークポイント、GUI ビルダー、などについての説明のほかに、Java WorkShop の基本的な使い方をひととおり学習できるチュートリアルが含まれています。目次や索引もあります。 

JWS についての詳細は、http://www.sun.com/workshop/java/ または http://www.sun.co.jp/workshop/jws/ を参照してください。