Solstice DiskSuite 4.2.1 ご使用にあたって

Solstice DiskSuite 4.2.1 ご使用にあたって

概説

新機能

Solstice DiskSuite 4.2.1.1 には、次の新機能が組み込まれています。

ファイルとパッケージの再配置

Solstice DiskSuite パス名とパッケージ名のほとんどが、4.2.1 リリースで変更されました。パス名の変更を次の表に示します。

 以前のパス名 新しいパス名

/usr/opt/SUNWmd/sbin

/usr/sbin

/usr/opt/SUNWmd/man

/usr/share/man

/usr/opt/SUNWmd/lib

/usr/lib/lvm

/usr/opt/SUNWmd/locale (一部のファイル)

/usr/lib/locale

/usr/opt/SUNWmd/locale (一部のファイル)

/usr/lib/lvm/locale

/usr/opt/SUNWmd/lib/X11

/usr/lib/lvm/X11

/etc/opt/SUNWmd

/etc/lvm

再配置されたその他のファイルを、次の表に示します。

 以前のパス名 新しいパス名

/usr/opt/SUNWmd/lib/X11/app-defaults/Metatool

/usr/lib/lvm/X11/app-defaults/Metatool

/usr/opt/SUNWmd/lib/X11/locale/ja/app-defaults/Metatool

/usr/lib/lvm/X11/ja/app-defaults/Metatool

/usr/opt/SUNWmd/lib/metatool-toolsmenu

/usr/lib/lvm/metatool-toolsmenu

/usr/opt/SUNWmd/lib/locale/ja/methatool-toolsmenu

/usr/lib/lvm/locale/ja/metatool-toolsmenu

/etc/init.d/SUNWmd.init

/usr/init.d/lvm.init

/etc/init.d/SUNWmd.sync

/usr/init.d/lvm.sync

/etc/rcS.d/S35SUNWmd.init

/etc/rcS.d/S35lvm.init

/etc/rc2.d/S95SUNWmd.sync

/etc/rc2.d/S95lvm.sync

パッケージ名の変更を次の表に示します。

 以前のパッケージ名 新しいパッケージ名

SUNWmd

SUNWmdr, SUNWmdx, SUNWmdu

SUNWmdg

SUNWmdg

SUNWmdn

SUNWmdnr, SUNWmdu

既知の問題点

Solstice DiskSuite 4.2.1 の動作に影響を与える重要な既知の問題点を次に示します。バグ ID 番号の後ろに、問題点の優先順位と重大度をカッコで囲んで示します。

Solstice DiskSuite 4.2.1 の制約

Solstice DiskSuite 4.2.1 には、次の要求があります。

AnswerBook2 版オンラインマニュアル

Solaris 8 Software CD (1 of 2) には AnswerBook2 サーバーが収められています。次の DiskSuite マニュアルは、Solaris 8 Software CD (2 of 2) に収められています。

ソフトウェアのインストール

Solstice DiskSuite 4.2.1 は、Solaris 8 が稼働しているシステムをサポートしています。旧バージョンの Solaris が稼働しているシステムでは、Solaris 8 にアップグレードしてから、Solstice DiskSuite 4.2.1 をインストールする必要があります。

インストーラでのインストール中に、旧バージョンの Solstice DiskSuite が検出されると、次の警告メッセージが表示されます。

警告: アップグレードの方法については、『Solstice DiskSuite 4.2.1 ご使用にあたって』を参照してください。

システムに初めて Solstice DiskSuite をインストールする場合は、システムに Solaris 8 をインストールまたはアップグレードしてから、ソフトウェアマネージャ (swmtool(1M)) のグラフィカルユーザーインタフェースを使用するか、pkgadd(1M) コマンドを使用するか、または Web Start を使用して、DiskSuite パッケージをインストールすればよいだけです。Web Start の詳細については、『Solaris Easy Access Server 2.0 インストールライブラリ』を参照してください。

旧バージョンの DiskSuite がすでに稼働しているシステムの場合、システム構成によってインストール方法が異なります。次の節で、システム構成がインストールに与える影響について説明します。

旧バージョンの DiskSuite が稼働しているシステムのアップグレード

DiskSuite を使用するシステムの場合、Solaris オペレーティングシステムと DiskSuite のアップグレード手順に相関関係があります。次の定義を参考にして、手順と対応すべき問題を理解してください。

旧バージョンの DiskSuite が稼働しているシステム上でのインストールに影響する要因は、次のとおりです。

  1. DiskSuite 4.2.1 とともに実行する Solaris のバージョン (Solaris 8)

  2. システムのアーキテクチャ (SPARC または x86)

  3. インストール以前にシステムで稼働していた Solaris のバージョン

  4. インストール以前にシステムで稼働していた Solstice DiskSuite のバージョン

  5. オペレーティングシステムメタデバイスの有無

Solaris インストールプログラムは、メタデバイスに置かれている Solaris ソフトウェアをアップグレードできないので、各オペレーティングシステムメタデバイスを個々のコンポーネント (スライス) に分解してから、Solaris インストールプログラムを実行する必要があります。さらに、Solaris のインストール後に、分解したオペレーティングシステムメタデバイスを再構築しなければなりません。

DiskSuite の構成および状態情報は、メタデバイス状態データベースという内部の形式が公開されていない複製データベースに保存されます。データベースでは、デバイスのドライバ名とマイナー番号を使用して、ディスクドライブが記述されます。DiskSuite 4.0 のリリース以降では、新しいリリースの Solaris と DiskSuite が古いメタデバイス状態データベースを読み取ることができます。DiskSuite の各リリースは、少なくとも 2 つのバージョンの Solaris をサポートします。これによって、Solaris をアップグレードしてから DiskSuite をアップグレードすることによって、現在のバージョンを任意の Solaris/DiskSuite の組み合わせにアップグレードできます。次の表に、サポートマトリックスを示します。表中の網がかかっている部分 (互換性ありの部分) は、DiskSuite と Solaris のバージョン間に互換性があることを表します。

表 1-1 Solstice DiskSuite のサポートマトリックス
   Solaris 2.5.1 Solaris 2.6 Solaris 7 Solaris 8
 DiskSuite 4.0 互換性あり  
 DiskSuite 4.1 互換性あり 互換性あり 
 DiskSuite 4.2 SPARC    互換性あり 互換性あり 
 DiskSuite 4.2 x86    互換性あり* 互換性あり* 
 DiskSuite 4.2.1       互換性あり

* - Solstice DiskSuite 4.2.1 で提供された metacvt コマンドを使用して、システムメタデバイス状態データベースの複製とメタデバイスを削除してから、x86 マシン上で Solaris 8 をアップグレードしてください。metacvt コマンドにより、アップグレード後に複製とメタデバイスを復元するシェルスクリプトが作成されます。

メタデバイス状態データベース情報を有効にするために、アップグレードによって新しい Solaris ソフトウェアを適用し、アップグレードの前後にわたってデバイスの割り当てを保存する必要があります。


注意 - 注意 -

Solaris の初期インストールを実行すると、DiskSuite のすべての構成情報が失われます。DiskSuite の構成情報が失われると、データの消失やシステムの完全停止が発生することがあります。


デバイス割り当ての変更を避けるためには、アップグレード中は、マシンのハードウェア構成を変更しないことが重要です。繰り返しますが、デバイス割り当てが失われると、メタデバイス状態データベース情報が無効になり、データの損失やシステムの完全停止が引き起こされることがあります。

x86 用の Solaris 8 の特徴の 1 つは、SCSI ドライバが統一されたことです。SPARC と x86 の両方で、同じ sd ドライバが使用されるようになりました。メタデバイス状態データベース情報には、デバイスのドライバ名が含まれるので、x86 上で Solaris 8へアップグレードするには、DiskSuite メタデバイス状態データベースを作成し直す必要があります。DiskSuite 4.2.1 ソフトウェアには、メタデバイス状態データベースの削除と再作成を自動的に行うバージョンの metacvt(1M) コマンドが用意されています。

この節で説明した内容をまとめると、次のようになります。必ずこの指示に従ってください。

  1. 構成済みで Solstice DiskSuite が稼働しているシステム上で Solaris をアップグレードする場合は、必ず Solaris インストールプログラムの「アップグレード」オプションを実行してください。

  2. アップグレード中に、マシンのハードウェア構成を変更してはなりません。

  3. DiskSuite 4.2.1 と Solaris 8 にアップグレードするには、システムで Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、または Solaris 7、さらに DiskSuite 4.0、 DiskSuite 4.1、または DiskSuite 4.2 が稼働していなければなりません。必要に応じて、『Solstice DiskSuite 4.0 Product Notes』で説明されている手順に従って、Solaris 2.5 と DiskSuite 4.0 にシステムをアップグレードし、それから Solaris 2.5.1 にアップグレードしてください。

  4. x86 システムを DiskSuite 4.2.1 と Solaris 8 にアップグレードするには、すべてのメタデバイスを分解し、DiskSuite メタデバイス状態データベースをシステムから削除し、さらに DiskSuite パッケージを削除してから、システムを Solaris 8 にアップグレードしなければなりません。Solaris 8 にアップグレードした後に、DiskSuite 4.2.1 パッケージを追加し、メタデバイスを再構築する必要があります。DiskSuite 4.2.1 に備わっている metacvt スクリプトを使用すると、自動的にメタデバイスを分解し、システムからメタデバイス状態データベースを削除して、DiskSuite 4.2.1 パッケージのアップグレードまたはインストール後に、メタデバイス状態データベースを復元してメタデバイスを作成し直すシェルスクリプトを作成します。

  5. M オペレーティングシステムファイルが含まれているメタデバイス (オペレーティングシステムメタデバイス) を、単純コンポーネント (シングルスライス) に分解してから、オペレーティングシステムをアップグレードする必要があります。


    注意 - 注意 -

    オペレーティングシステムメタデバイスを分解せずにシステムをアップグレードすると、データが失われたり、システムが完全に停止することがあります。


  6. メタデバイスの再構築またはファイルシステムへのマウントは、新しいバージョンの Solstice DiskSuite ソフトウェアをインストールした後に行わなければなりません。

Solstice DiskSuite 4.2.1 へのアップグレード

使用システムで稼働している Solstice DiskSuite の動作レベルとバージョンによって、アップグレード手順が異なります。

Solstice DiskSuite 4.2.1 に変換する場合、使用システムは次の 3 つのカテゴリに分類されます。

次の節で、Solstice DiskSuite 4.2.1 へシステムをアップグレードする手順について、カテゴリ別に説明します。

Solaris 2.3 または Solaris 2.4 上で Online: DiskSuite 2.0 または Online: Disk Suite 3.0 が稼働しているシステムで DiskSuite 4.2.1 に変換する方法

最初に、『DiskSuite 4.0 Installation notes』で説明されている手順に従って、Solstice DiskSuite 4.0 と Solaris 2.5 にシステムをアップグレードしなければなりません。その後に、次に説明する手順で、Solstice DiskSuite 4.2.1 にアップグレードします。Solaris 2.5 および Solstice DiskSuite 4.0 のプロダクトノートで説明されているアップグレード手順に従ってください。

DiskSuite 4.0、4.1 または 4.2 が稼働している SPARC システムで DiskSuite 4.2.1 に変換する方法

この節で説明する手順が該当するのは、Solaris 2.5、2.5.1、2.6 または 7 上で、Solstice DiskSuite 4.0、4.1 または 4.2 が稼働している SPARC マシンを、Solaris 8 にアップグレードする場合に限られます。


注意 - 注意 -

作業を始める前に、すべてのファイルシステムのバックアップを作成してください。詳細については、ufsdump(1M) のマニュアルページを参照してください。


  1. エラーの起きたミラーがある場合は修復する。

  2. メタデバイス状態データベースの構成、メタデバイスの構成、デバイスの割り当て、および /etc/vfstab をリモートディスクまたはフロッピーディスクに保存する。

    マシンの再起動時や、オペレーティングシステムのアップグレード時、新バージョンの DiskSuite のインストール時に、上記のうち 1 つ以上のファイルが上書きされることがあります。以下に、メタデバイス状態データベースの構成、メタデバイスの構成、および /etc/vfstab をローカルフロッピーディスクに保存するコマンド例を紹介します。


    # /usr/sbin/metadb > /floppy/floppy0/metadb.cfg
    # /usr/sbin/metastat -p > /dev/fd/metadevice.cfg
    # cp /etc/vfstab /dev/fd/meta_vfstab
    # ls -l /dev/rdsk/*s0 > /dev/fd/binding
    # cp /etc/path_to_inst /dev/fd/path_to_inst
    

    次のコマンド例では、アップグレード対象のシステムと接続しているネットワーク上の other_machine という別のマシンに、メタデバイス状態データベースの構成、メタデバイスの構成、および /etc/vfstab を保存します。


    # /usr/sbin/metadb -i > /net/other_machine/save/metadb.cfg
    # /usr/sbin/metastat -p > /net/other_machine/save/metadevice.cfg
    # cp /etc/vfstab /net/other_machine/save/meta_vfstab
    # ls -l /dev/rdsk/*s0 > /net/other_machine/save/bindings
    # cp /etc/path_to_inst /net/other_machine/dev/fd/path_to_inst 
    

    注意 - 注意 -

    必ず、メタデバイス状態データベースの構成、メタデバイスの構成、および /etc/vfstab を保存してから、次の手順に進んでください。アップグレード後に、メタデバイス状態データベースの構成、メタデバイスの構成、および /etc/vfstab を復元できないと、データが失われ、場合によってはシステムが完全に停止します。


  3. Solaris のアップグレード時に使用される可能性のあるトランスメタデバイスを消去する (/usr/var/opt など)。

    トランスメタデバイスの消去 (ログの削除) 方法については、『Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド』を参照してください。消去すべきトランスメタデバイスを特定できない場合は、すべてのトランスメタデバイスを消去してください。

  4. /etc/vfstab で、メタデバイスにマウントされているファイルシステムのうち、単純メタデバイスまたは単純ミラー以外のファイルシステムをコメントにする。

    単純メタデバイスは、開始ブロック (Start Block) が 0 の単純コンポーネントで構成されます。単純ミラーはサブミラーで構成され、このサブミラーはすべて単純メタデバイスです。

  5. metadetach コマンドを使用して、残りの (単純) ミラーを 1 面ミラーに変換する。

    アップグレードは、ミラーごとに 1 つのサブミラーについて行われます。アップグレード後に、metattach を使用して、他のサブミラーを同期させます。

  6. ルート (/) をメタデバイスまたはミラーにマウントしている場合は、メタデバイスの基礎となっているコンポーネント、または残っている接続サブミラーの基礎となっているコンポーネントにマウントするルートファイルシステムを設定する。

    metaroot コマンドを使用すると、安全にこの作業を実行できます。

  7. /etc/vfstab ファイルを編集して、手順 3 以後もメタデバイスまたはミラーにマウントされているすべてのファイルシステムまたは swap デバイスを変更する。

    メタデバイスの基礎となっているコンポーネント、または残っている接続サブミラーの基礎となっているコンポーネントに、ファイルシステムをマウントします。

  8. DiskSuite の起動ファイルに対するシンボリックリンクを削除して、起動時に DiskSuite の起動ファイルが初期化されないようにする。


    # rm /etc/rcS.d/S35lvm.init /etc/rc2.d/S95lvm.sync
    

    これらのリンクは、Solaris をアップグレードした後に、DiskSuite を再インストールすると、元どおりに追加されます。

  9. マシンを停止し、Solaris 8 をアップグレードした後に、マシンを再起動する。


    注意 - 注意 -

    必ず、適切なスライスをアップグレードしてください。ミラー型ルートファイルシステムを使用しているマシンでは、Solaris インストールソフトウェアによって、ルートミラーで使用されているすべてのスライスが、アップグレードで使用可能として表示されます。システムの起動元スライスを選択してください。起動スライスの特定方法については、「Solaris オペレーティングシステムのアップグレード時にシステム起動スライスを検索する方法」を参照してください。



    注 -

    システムで別製品のソフトウェアを実行している場合、Solaris 8 オペレーティング環境および Solstice DiskSuite 4.2.1 にアップグレードする前に、その製品のアップグレード情報を参照してください。


  10. 「Solstice DiskSuite の初期インストール」で説明する手順に従って、Solstice DiskSuite 4.2.1 ソフトウェアをインストールする。

    手順 8 で削除したシンボリックリンクが再び設定されます。

  11. ルート (/) がメタデバイスまたはミラーにマウントされていた場合は、元のメタデバイスまたはミラーに再びマウントするルート (/) ファイルシステムを設定する。

    metaroot コマンドを使用すると、この作業を安全に行うことができます。

  12. /etc/vfstab ファイルを編集して、手順 7 で変更したすべてのファイルシステムまたは swap デバイスが、元のメタデバイスまたはミラーに再びマウントされるようにする。

  13. /etc/vfstab ファイルを編集して、手順 4 でコメント扱いにしたファイルシステムを元に戻す。

  14. マシンを再起動して、ファイルシステムを再びマウントする。

  15. metattach コマンドを使用して、手順 5 で切り離したサブミラーを再度接続して同期させる。

  16. 消去したトランスメタデバイスを再作成する。トランスメタデバイスの作成方法については、『Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド』を参照してください。

Solaris 2.5、2.5.1、2.6 または 7 上で DiskSuite 4.0 または 4.1 が稼働している x86 システムで DiskSuite 4.2.1 と Solaris 8 に変換する方法

x86 マシン上で、Solaris 2.5、2.5.1、2.6 または 7 が稼働していて、Solstice DiskSuite 4.0 または 4.1 を使用している場合は、ここで説明する手順で、Solaris 8 と DiskSuite 4.2.1 にアップグレードしてください。

  1. DiskSuite 4.2.1 配布用ソフトウェアに組み込まれている metacvt(1M) コマンドを実行する。

    metacvt コマンドは、Solaris 8 Software CD (2 of 2) の /Tools サブディレクトリにあります。/Tools ディレクトリの実際のパスは、たとえば次のようになります。

    /cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Tools

    生成される S94SUNWmd.cvt を必ず保存してください。

    このコマンドの使用方法と、コマンドによって実行されるステップのリストについては、metacvt のマニュアルページを参照してください。


    注意 - 注意 -

    metacvt コマンドは、S94SUNWmd.cvt というスクリプトを生成します。ソフトウェアのアップグレード中に上書きされるのことのない場所に、このスクリプトを必ず保存してください。


  2. システムを再起動し、オペレーティングシステムを新しいバージョンにアップグレードする。

    新しいシステムファイルが収まるように、ミラー化システムのパーティションのサイズを変更しなければならない場合は、新しいパーティションのサイズに合わせてパーティションをミラー化する個々のサブミラーのサイズを変更してください。


    注意 - 注意 -

    初期インストールは実行しないでください。初期インストールを実行すると、システムディスクが再フォーマットされ、ディスク上のデータが破壊されます。また、ディスクのデバイス割り当てが変更され、S94SUNmd.cvt 出力に保存されているメタデバイス構成が無効になることがあります。



    注意 - 注意 -

    必ず、適切なスライスをアップグレードしてください。ミラー型ルートファイルシステムを使用しているマシンでは、Solaris インストールソフトウェアによって、ルートミラーで使用されているすべてのスライスが、アップグレードで使用可能として表示されます。システムの起動元スライスを選択してください。起動スライスの特定方法については、「Solaris オペレーティングシステムのアップグレード時にシステム起動スライスを検索する方法」を参照してください。


  3. システム上の古い Solstice DiskSuite パッケージをすべて削除する。

  4. 「Solstice DiskSuite の初期インストール」で説明する手順に従って、Solstice DiskSuite 4.2.1 ソフトウェアをインストールする。

  5. S94SUNmd.cvt スクリプトを実行する。

    スクリプトの詳細については、S94SUNmd.cvt(1M) のマニュアルページを参照してください。

  6. システムを再起動する。

Solstice DiskSuite の初期インストール

次の節で、一度も Solstice DiskSuite ソフトウェアをインストールしたことのない SPARC または x86 マシン上で、Solstice DiskSuite をローカルまたはリモートインストールを行うための準備について説明します。

ローカルインストールの準備

ここで説明する手順は、システム上でボリューム管理機能を実行していることが前提です。この手順は、SPARC と x86 の両方のアーキテクチャに当てはまります。

  1. ソフトウェアが収められている CD を CD-ROM ドライブに挿入する。

    必要に応じて、キャディーを使用します。

  2. /cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1 ディレクトリに移動する。


    local# cd /cdrom/cdrom0/products/DiskSuite_4.2.1/`uname -p`
    

    -p オプションを指定して uname を使用すると、ご使用のアーキテクチャに有効なバージョンの DiskSuite が保管されているディレクトリ (sparc または i386) に移動できます。これでいつでも、Solstice DiskSuite 4.2.1 をインストールできます。

リモートインストールの準備

  1. リモートマシン上で、ソフトウェアが収められている CD を CD-ROM ドライブに挿入する。

    必要に応じて、キャディーを使用します。

  2. 次のような行を /etc/dfs/dfstab ファイルに追加する。


    share -F nfs -o ro -d "CD-ROM Directory" /cdrom/cdrom0/products

    この行の内容は、システムのネットワーク接続形態によって異なります。

  3. shareall コマンドで /cdrom/cdrom0/ ディレクトリをエクスポートする。


    remote# shareall 
    
  4. ローカルマシン上で、スーパーユーザーとしてログインする。

  5. ディレクトリ /cdrom/cdrom0/ を作成する (まだ存在していない場合)。


    local# mkdir -p /cdrom/cdrom0/
    

    /cdrom/cdrom0/ 以外のディレクトリ名も選択できます。

  6. 次のように CD-ROM をマウントする。


    local# mount remote_machinename:/cdrom/cdrom0/ /cdrom/cdrom0/ 
    

    /cdrom/cdrom0/products/DiskSuite_4.2.1 ディレクトリに移動する。


    local# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/`uname -p`
    

    -p オプションを指定して uname を使用すると、ご使用のアーキテクチャに有効なバージョンの DiskSuite が保管されているディレクトリ (sparc または i386) に移動できます。

    これで Solstice DiskSuite 4.2.1 をインストールする準備ができました。

パッケージの選択

この節では、6 種類の Solstice DiskSuite 4.2.1 パッケージについて説明します。

表 1-2 Solstice DiskSuite 4.2.1 のパッケージ

パッケージ 

内容 

必須/オプション 

SUNWmdg

Solstice DiskSuite ツールのグラフィカルユーザーインタフェース 

オプションですが、インストールを推奨 

SUNWmdnr

Solstice DiskSuite ログデーモン構成ファイル 

オプション 

SUNWmdnu

Solstice DiskSuite ログデーモン (ユーザー) 

オプション 

SUNWmdr

Solstice DiskSuite ドライバ (root) 

必須 

SUNWmdu

Solstice DiskSuite コマンド 

必須 

SUNWmdx

Solstice DiskSuite ドライバ (64 ビット) 

64 ビットハードウェアに必須 

SUNWmdja

Solstice DiskSuite 日本語対応化パッケージ 

オプションですが、SUNWmdg とともにインストールを推奨

パッケージの追加

この節では、DiskSuite パッケージをインストールする 2 通りの方法を紹介します。ソフトウェアマネージャのグラフィカルユーザーインタフェースを使用してパッケージをインストールする場合は、「ソフトウェアマネージャによるパッケージの追加」を参照してください。pkgadd コマンドを使用してパッケージをインストールする場合は、pkgadd コマンドによるパッケージの追加」を参照してください。

ソフトウェアマネージャによるパッケージの追加

次に紹介する手順では、スーパーユーザーsysadmin グループ (GID 14) のメンバーであることが想定されています。

  1. スーパーユーザーとして、ソフトウェアマネージャを起動する。


    # swmtool &
    

    Solaris 2.5 以降のバージョンでは、Admintool が呼び出されます。

  2. 「編集」メニューから「追加」を選択する。

    「Admintool: ソース媒体の設定」ウィンドウが表示されることがあります。その場合は、インストールするメディアへのパスを指定してから、「了解」をクリックします。デフォルトのパスは、マウントされた CD です。

  3. インストールするパッケージを選択する。

    ソフトウェアリストで、各ソフトウェアコンポーネントの横にあるボックスをクリックします。コンポーネントごとに複数のパッケージがあります。

    Admintool を使用してソフトウェアをインストールする場合は、クリックによって選択した順序に関係なく、適切な順序でパッケージがインストールされます。

  4. 「追加」ボタンをクリックする。

    インストールプロセス用の「コマンドツール」ウィンドウが表示されます。

  5. インストールの継続についてのどのプロンプトにも y で応答する。

  6. インストールの終了後に表示される次のメッセージは無視する。


    System warning: No such file or directory, extras menu file 
    /usr/lib/.text_extras_menu (Textsw package)

pkgadd コマンドによるパッケージの追加

  1. スーパーユーザーとして、CD-ROM がマウントされているディレクトリに移動する。

    ローカルまたはリモートインストールの準備の際に指定したディレクトリを使用します。cd コマンドに /cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/`uname -p` と指定すると、CD-ROM のうち使用システムのアーキテクチャに該当するディレクトリに自動的に移動できます。


    # cd /cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/`uname -p`
    
  2. pkgadd を実行してパッケージをインストールする。


    # pkgadd -d .
    

    注 -

    pkgadd コマンドが現在のパスに含まれていない場合は、コマンドのフルパス (/usr/sbin/pkgadd) を指定しなければなりません。


  3. インストールするパッケージを選択する。

    pkgadd によって、使用できるパッケージが表示され、パッケージに対応する番号を入力するように求められます。

  4. インストールの継続についてのどのプロンプトにも y で応答する。

    pkgadd によって、/usr/opt/SUNWmd ディレクトリおよび他のシステムディレクトリに、DiskSuite ファイルがインストールされます。このプログラムは、q を押して終了するまでループします。

例 - SPARC: pkgadd によるローカル CD からのパッケージの追加

Solaris 8 が稼働している SPARC システムに、DiskSuite をインストールする例を示します。


注 -

この製品をインストールしたときに実際に表示される画面は、次の例と多少異なる場合があります。



# pkgadd -d .

次のパッケージを利用できます:
  1  SUNWmdg      Solstice DiskSuite Tool
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  2  SUNWmdja     Solstice DiskSuite Japanese localization
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.11.14.32
  3  SUNWmdnr     Solstice DiskSuite Log Daemon Configuration Files
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  4  SUNWmdnu     Solstice DiskSuite Log Daemon
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  5  SUNWmdr      Solstice DiskSuite Drivers
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  6  SUNWmdu      Solstice DiskSuite Commands
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  7  SUNWmdx      Solstice DiskSuite Drivers(64-bit)
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29

パッケージ (複数可) を選択してください (すべてのパッケージを
処理するには 'all' を入力してください)。 (default: all) [?,??,q]: all

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdg> を処理中です。

Solstice DiskSuite Tool
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   5 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## パッケージの依存関係を検査しています。
警告:
    <SUNWmdr> パッケージ "Solstice DiskSuite Drivers" は、必
    須パッケージであるため、インストールする必要がありま
    す。

<SUNWmdg> のインストールを継続しますか? y
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdg> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Tool を <SUNWmdg> としてインストール中です。

## preinstall スクリプトを実行中です。
## 1/1 部分をインストールしています。
/usr/lib/lvm/X11/app-defaults/Metatool
/usr/lib/lvm/metatool-toolsmenu
[ クラス <preserve> を検査しています ]
## postinstall スクリプトを実行中です。

<SUNWmdg> のインストールに成功しました。

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdja> を処理中です。

Solstice DiskSuite Japanese localization
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.11.14.32
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   14 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## パッケージの依存関係を検査しています。
警告:
    <SUNWmdr> パッケージ "Solstice DiskSuite Drivers" は、必
    須パッケージであるため、インストールする必要がありま
    す。

<SUNWmdja> のインストールを継続しますか? y
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdja> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Japanese localization を <SUNWmdja> としてインストール中です。

## preinstall スクリプトを実行中です。
## 1/1 部分をインストールしています。
709 ブロック
/usr/lib/lvm/X11/ja/app-defaults/Metatool
/usr/lib/lvm/locale/ja/metatool-toolsmenu
[ クラス <preserve> を検査しています ]
## postinstall スクリプトを実行中です。

<SUNWmdja> のインストールに成功しました。

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdnr> を処理中です。

Solstice DiskSuite Log Daemon Configuration Files
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   3 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdnr> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Log Daemon Configuration Files を <SUNWmdnr> としてインストール中です。

## preinstall スクリプトを実行中です。
## 1/1 部分をインストールしています。
/etc/lvm/mdlogd.cf
[ クラス <preserve> を検査しています ]
## postinstall スクリプトを実行中です。

<SUNWmdnr> のインストールに成功しました。

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdnu> を処理中です。

Solstice DiskSuite Log Daemon
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   5 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdnu> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Log Daemon を <SUNWmdnu> としてインストール中です。

## 1/1 部分をインストールしています。
## postinstall スクリプトを実行中です。

<SUNWmdnu> のインストールに成功しました。

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdr> を処理中です。

Solstice DiskSuite Drivers
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   8 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## パッケージの依存関係を検査しています。
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdr> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Drivers を <SUNWmdr> としてインストール中です。

## preinstall スクリプトを実行中です。
## 1/1 部分をインストールしています。
/etc/lvm/devpath
/etc/lvm/md.cf
/etc/lvm/md.ctlrmap
/etc/lvm/md.tab
/etc/lvm/mddb.cf
/etc/lvm/runtime.cf
cp /cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages/SUNWmdr/reloc/ ¥
   kernel/drv/md.conf /kernel/drv/md.conf
[ クラス <preserve> を検査しています ]
## postinstall スクリプトを実行中です。
postinstall: configure driver

		(This may take a while.)

<SUNWmdr> のインストールに成功しました。

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdu> を処理中です。

Solstice DiskSuite Commands
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   10 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## パッケージの依存関係を検査しています。
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdu> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Commands を <SUNWmdu> としてインストール中です。

## preinstall スクリプトを実行中です。
## 1/1 部分をインストールしています。
## postinstall スクリプトを実行中です。

<SUNWmdu> のインストールに成功しました。

</cdrom/cdrom0/Solaris_8/EA/products/DiskSuite_4.2.1/sparc/Packages> 中の
パッケージインスタンス <SUNWmdx> を処理中です。

Solstice DiskSuite Drivers(64-bit)
(sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
Copyright 2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
## checkinstall スクリプトを実行中です。
</> をパッケージのベースディレクトリとして使用します。
## パッケージ情報を処理中です。
## システム情報を処理中です。
   5 個のパッケージパス名がすでに正しくインストールされています。
## パッケージの依存関係を検査しています。
## ディスク領域の要件を確認中です。
## すでにインストール済みのパッケージとの重複を確認中です。
## setuid/setgid を行うプログラムを検査中です。

このパッケージには、パッケージのインストール処理中にスーパーユーザーの
アクセス権で実行するスクリプトが含まれています。

<SUNWmdx> のインストールを継続しますか? y

Solstice DiskSuite Drivers(64-bit) を <SUNWmdx> としてインストール中です。

## preinstall スクリプトを実行中です。
## 1/1 部分をインストールしています。
## postinstall スクリプトを実行中です。
postinstall: configure driver

		(This may take a while.)

<SUNWmdx> のインストールに成功しました。

次のパッケージを利用できます:
  1  SUNWmdg      Solstice DiskSuite Tool
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  2  SUNWmdja     Solstice DiskSuite Japanese localization
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.11.14.32
  3  SUNWmdnr     Solstice DiskSuite Log Daemon Configuration Files
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  4  SUNWmdnu     Solstice DiskSuite Log Daemon
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  5  SUNWmdr      Solstice DiskSuite Drivers
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  6  SUNWmdu      Solstice DiskSuite Commands
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29
  7  SUNWmdx      Solstice DiskSuite Drivers(64-bit)
                  (sparc) 4.2.1,REV=1999.11.04.18.29

パッケージ (複数可) を選択してください (すべてのパッケージを
処理するには 'all' を入力してください)。 (default: all) [?,??,q]: q
#

インストール済みパッケージの表示

DiskSuite ソフトウェアがインストールされたことを確認するには、pkginfo(1) コマンドを使用します。


# pkginfo
system      SUNWaccr							System Accounting, (Root)
system      SUNWaccu							System Accounting, (Usr)
system      SUNWadmap						System administration applications
 
...(他のパッケージ情報)...
 
system      SUNWmdg        Solstice DiskSuite Tool
system      SUNWmdja       Solstice DiskSuite Japanese localization
system      SUNWmdnr       Solstice DiskSuite Log Daemon Configuration Files
system      SUNWmdnu       Solstice DiskSuite Log Daemon
system      SUNWmdr        Solstice DiskSuite Drivers
system      SUNWmdu        Solstice DiskSuite Commands
system      SUNWmdx        Solstice DiskSuite Drivers(64-bit)
 
...(他のパッケージ情報)...

-l オプションを使用すると、パッケージの詳細情報が次のように表示されます。


# pkginfo -l SUNWmdr
      PKGINST:  SUNWmdr
      NAME:  Solstice DiskSuite Drivers
  CATEGORY:  system
      ARCH:  sparc
   VERSION:  4.2.1
   BASEDIR:  /
    VENDOR:  Sun Microsystems, Inc.
      DESC:  Solstice DiskSuite Drivers
    PSTAMP:  10/01/99-17:54:26
  INSTDATE:  Oct 04 1999 11:12
    VSTOCK:  258-6252-11
   HOTLINE:  Please contact your local service provider
    STATUS:  completely installed
     FILES:     27 installed pathnames
                 8 shared pathnames
                 8 directories
                10 executables
               969 blocks used (approx)
  # 

パス変数の設定

ソフトウェアをインストールした後に、環境変数 PATHMANPATH を設定する必要があります。

次の作業が必要です。

これらのパスを設定するには、次に示すように、エディタで $HOME/.profile または ‾/.cshrc ファイルを変更します。

DiskSuite をデフォルトのディレクトリにインストールした場合は、次のようにします。

パッケージの削除

DiskSuite パッケージを削除する場合は、pkgrm コマンドを使用して、インストールされているファイルを削除します。たとえば、SUNWmd パッケージを削除する場合は、スーパーユーザーとして、次のように入力します。


# pkgrm SUNWmdu

注 -

DiskSuite ファイルを削除する場合は、rm コマンドではなく、必ず pkgrm コマンドまたは WebStart を使用してください。


Solaris オペレーティングシステムのアップグレード時にシステム起動スライスを検索する方法

ミラー型ルートファイルシステムを使用しているマシンでは、Solaris インストールソフトウェアによって、ルートミラーで使用されているすべてのスライスが、アップグレードで使用可能として表示されます。スライス名に、システムの vfstab や DiskSuite 構成データベースで、同じスライスに使用されているものとは異なるコントローラ番号が含まれる可能性もあります。バグ ID 番号 4046177、4043749、4017614、および 4041649 で、この問題について説明しています。

アップグレード可能なすべてのスライスが同一コントローラ上にある場合、コントローラ番号の相違を無視し、システム vfstab のルートスライスと同じターゲットとディスク番号をもつスライスの選択が可能です。次の手順に従うと、アップグレード時にシステム vfstab を表示し、アップグレードするスライスを事前に選択できます。

  1. Solaris インストールソフトウェアによって、アップグレード可能なスライスのリストが表示されたときに、ウィンドウシステム上で別のシェルを起動するか、またはスライス名を書き留めてから、インストールプログラムを終了します。

  2. コマンドシェルで、インストールソフトウェアによって表示されたスライスのいずれかを /a にマウントします。


    # mount /dev/dsk/slice_name /a
    
  3. システムの vfstab を表示します。


    # more /a/etc/vfstab
    
  4. Solaris インストールプログラムを再起動または再開し、/a/etc/vfstab でルートファイルシステムにマウントしたものと同じターゲットとディスク番号を持つスライスをアップグレードします。

スライスが別のコントローラにある場合、次の手順で、起動スライスになるスライスを特定します。

  1. Solaris インストールソフトウェアによって、アップグレード可能なスライスのリストが表示されたときに、ウィンドウシステム上で別のシェルを起動するか、またはスライス名を書き留めてから、インストールプログラムを終了します。

  2. コマンドシェルで、インストールソフトウェアによって表示されたスライスのいずれかを /a にマウントします。


    # mount /dev/dsk/slice_name /a
    
  3. システムの vfstab を表示します。


    # more /a/etc/vfstab
    
  4. vfstab でルートスライスを見つけ、対応する /devices パスを表示します。


    # ls -l /a/dev/dsk/root_slice_name
    
  5. 次のコマンドを使用して、ミニルートの各スライス名に対応するデバイスパスを特定します。


    # ls -l /dev/dsk/slice_name
    
  6. インストールプログラムを再起動または再開し、システムのルートスライスと同じ /devices パス名、または最も近いパス名を持つスライスをアップグレードします。Solaris 8 と Solaris 2.5.1、2.6 とでは、表示されるパス名がわずかに異なります。また、Solaris 8 では、SCSI デバイスのパス名の末尾が cmdk(7D) ではなく sd(7D) に変更されています。しかし、起動デバイスのパス名に最も近いパス名を選択することは、それほど難しくありません。

不適切なスライスを誤って選択してアップグレードした場合は、旧バージョンの Solaris 環境でシステムが再起動します。その場合、他のスライスで再度アップグレードを行ってください。