Sun NFS サーバーの調整

調整に関する一般的な障害

調整で問題が発生した場合の対処方法を以下に示します。

表 4-1 一般的な障害と対処方法

コマンド/ツール 

コマンドの出力 

対処方法 

netstat -i

Collins+Ierrs+Oerrs/Ipkets + Opkets が 2 % を超える 。

Ethernet ハードウェアに問題がないかどうかを調査してください。 

netstat -i

Collins/Opkets が 10 % を超える 。

Ethernet インタフェースを増設して、クライアント負荷を分散させてください。 

netstat -i

Ierrs/Ipks が 25 % を超える。

入力エラー率が高く、ホストでパケットが失われています。ネットワークのハードウェアの帯域幅制限を補償するには、パケットを小さくする、つまり、読み取りバッファーの大きさ (rsize)、あるいは書き込みバッファーの大きさ (wsize)、またはその両方を 2048 に設定します。この設定は、mount コマンドを使用するか、/etc/vfstab ファイルで指定します。ネットワークを調べるを参照してください。

nfsstat -s

readlink が 10 % を超える。

シンボリックリンクをやめて、マウントをするようにしてください。 

nfsstat -s

writes が 5 % を超える。

Prestoserve NFS アクセラレータ (SBus カードか NVRAM-NVSIMM) をインストールして、最高の性能が得られるようにしてください。Prestoserve NFS アクセラレータを参照してください。

nfsstat -s

badcall が発生する。

ネットワークが過負荷になっている可能性があります。ネットワークインタフェースの統計情報をもとに過負荷になっているネットワークを特定してください。 

nfsstat -s

getattr が 40 % を超える。

actimeo オプションを使用してクライアントの属性キャッシュを大きくしてください。また、DNLC キャッシュと i ノードキャッシュが十分な大きさであるかどうかを確認してください。vmstat -s を使用して DNLC のヒット率 (cache hits) を調べ、必要に応じて /etc/system ファイルの ncsize 値を大きくします。ディレクトリ名ルックアップキャッシュ (DNLC) を参照してください。

vmstat -s

ヒット率 (cache hits) が 90 % より低い。 

/etc/system ファイルの ncsize 値を大きくします。

SunNet Manager™、SharpShooter 、NetMetrix などの Ethernet モニター 

load が 35 % を超える。

Ethernet インタフェースを増設して、クライアント負荷を分散させてください。