オペレーティングシステムには、物理的に連続したメモリーを割り当て、および管理をするためのドライバが含まれています。起動処理の時点では、メモリーの断片化が少なく、物理的に連続した大きいメモリーブロックが見つかる可能性が高いため、メモリーは起動時に割り当てます。
割り当てる SXDRAM の量は、sxconfig(1M) コマンドで指定することができます。sxconfig は、スーパーユーザー特権を持つプロセスのみ実行することができます。以下に sxconfig コマンドの使用例を示します。
# sxconfig -n |
すべての構成パラメタを省略時の値に復元するには、以下のように入力してください。
# sxconfig -d |
デフォルトでは、0 MB の物理的に連続したメモリーが割り当てられ、断片化されずに、32 MB のメモリーがシステム使用に割り当てられます。
ドライバ構成ファイルの現在の構成パラメタを表示するには、以下のように入力します。
# sxconfig -c |
構成パラメタを変更した後で、システムを再起動していない場合は、表示される値は実際のシステムの設定値を反映していません。sxconfig の使用方法についての詳細は、マニュアルページを参照してください。
xconfig コマンドは、ディレクトリ /platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin にあります。シェル環境変数 PATH に、このディレクトリを含めます。PATH環境変数に /platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin ディレクトリが含まれているか確認するには、以下のように入力します。
# echo $PATH |
/bin:/etc/:/usr/bin: |
Bourne シェルまたは Korn シェルで、表示された行に /platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin が含まれていない場合には、以下のように入力します。
# PATH=$PATH:/platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin export PATH |
Bourne シェルの場合は、続けて以下のように入力します。
# export PATH |
# setenv PATH “$PATH /platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin” |
16 MB のメモリーを割り当てるには、以下のように入力します。
# sxconfig -s 16 |
上記のコマンドは、Solaris 2.5 を使用している場合の例です。Solaris 2.5 よりも以前のバージョンを使用している場合は、/platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/bin を /usr/kvm に置き換えてください。
16 MB の DSIMM で構成されたシステムの場合、単一のブロックに割り当てることができる SXDRAM は、最大 16 MB です。そのようなシステム上で、16 MB を越えるメモリーを SXDRAM に割り当てる場合は、sxconfig コマンドを使用します。例えば、16 MB の DSIMM で構成されたシステムで、32 MB のメモリーを割り当てるには、以下のように入力します。
# sxconfig -s 32 -f |
sxconfig を実行した後にシステムを再起動することによって、システムのページプールに、指定された大きさのメモリーの連続したブロックを検索します。必要な大きさのメモリーブロックが見つかると、割り当てられます。上記のように、断片化 (-f フラグ) を指定して、16 MB 以上を設定しようとしても、検索に失敗すると、オペレーティングシステムは、16 MB の連続したブロックを探します。この大きさのブロックがなければ、オペレーティングシステムは 256 KB の連続したブロックを探します。
SXDRAM の設定が終了したら、以下のように入力してシステムを停止します。
# halt |
OpenBoot PROM のプロンプトが、コンソールに表示されます。
ok |
ok boot disk -rv |
-r オプションは、再構成起動を指定します。-v オプションは、冗長モードを指定します。起動処理で、必要な量の SXDRAM が割り当てられます。メッセージの一覧を、付録 A 「起動メッセージ」 に示します。
システムが再起動された後、ログインして OpenWindows を起動し、アプリケーションを起動します。