SunVTS 4.0 テストリファレンスマニュアル

第 22 章 PGX32フレームバッファーテスト(gfxtest)

gfxtest は、表 22-1 に示す ビデオメモリー、RAMDAC、および速度の各サブテストを実行して、PGX32 フレームバッファーカードをテストします。

表 22-1 gfxtest のサブテスト
 サブテスト 説明
 ビデオメモリー

8 ビットおよび 32 ビットのランダムアクセスとシーケンシャルアクセスを行い、8 MB のビデオフレームバッファーメモリの完全テストを実行します。このサブテストは、1 回あたりわずかな時間で終了します。 

 RAMDAC ビデオ出力の内部回路をテストします。RAMDAC CLUT (カラールックアップテーブル) は、CLUT に不良ビットがないかどうかを判断する簡単な読み取り/書き込みパターンを使用してテストします。RAMDAC のデジタル部分の機能だけを確認し、アナログビデオ信号が正しく作成されているかどうかは確認しません。このサブテストは、1 秒未満で終了します。
 速度 PGX32 カードのハードウェアグラフィックスの速度をテストします。エンジンを初期化し直してから、オンスクリーンおよびオフスクリーンのメモリーを持つ線、矩形、ビットマップ転送、並べて表示された矩形や点描された矩形などのプリミティブをテストします。ALU もテストします。このサブテストは、1 秒未満で終了します。


注意 - 注意 -

PGX32 フレームバッファーカードが使用されている、他のアプリケーションまたはスクリーンセーバープログラムを実行しないでください。また、電源管理ソフトウェアも実行しないでください。これらのプログラムを使用した場合は、SunVTS から不正エラーが返されます。



注 -

グラフィックスデバイスをテストする前にすべてのスクリーンセーバーを無効にしてください。Solaris スクリーンセーバーを無効にするには、UNIX プロンプトで xset s off と入力します。電源管理ソフトウェアが動作中の場合は、無効にしてください。



注 -

グラフィックテストの性格上、グラフィックテスト中にフレームバッファーを読み書きすると、ユーザーの作業の障害になることがあります。



注 -

コンソールから gfxtest をテストする場合は、SunVTS TTY モードは使用しないでください。



注 -

複数のモニターで OpenWindows を実行しないでください。



注 -

vtsui ではなく vtsk を使用して SunVTS を起動するには、xhost +というように xhost ホスト名を指定する必要があります。


gfxtest のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.0 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 22-1 gfxtest のテストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

表 22-2 gfxtest のオプション

オプション

説明 

Memory Test 

 

ビデオメモリーサブテストの有効と無効を切り替えます。デフォルト値は有効です。 

RAMDAC Test 

 

 RAMDAC サブテストの有効と無効を切り替えます。デフォルト値は有効です。

Acceleration Test 

速度サブテストの有効と無効を切り替えます。デフォルト値は有効です。 

gfxtest のテストモード

表 22-3 gfxtest のテストモード

テストモード 

サポート 

説明 

接続テスト 

× 

サポートされていません。 

機能テスト (オフライン) 

○ 

すべてのテストを実行できます。

機能テスト (オンライン) 

× 

サポートされていません。 

gfxtest コマンド行の構文

/opt/SUNWvts/bin/gfxtest standard_arguments -o dev=デバイス名,mem=no_of_passes,ramdac=no_of_passes,accel=no_of_passes

表 22-4 gfxtest コマンド行の構文

引数 

説明 

dev=

デバイス名は、テストするデバイスに関連付けられているパス名で、 /dev/fbs/gfxp0のように、/dev/fbs に使用されます。

mem=no_of_passes

ビデオメモリーサブテストの実行回数を指定します。デフォルト値は 1 です。 

ramdac=no_of_passes

RAMDAC サブテストの実行回数を指定します。デフォルト値は 1 です。 

accel=no_of_passes

速度サブテストの実行回数を指定します。デフォルト値は 1 です。 


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。


gfxtest のエラーメッセージ

gfxtest から返されるエラーは、不特定です。このため、障害が発生したコンポーネントを特定できません。エラーが発生した場合は、現場交換可能ユニット (FRU) が PGX32 フレームバッファーカードになります。

表 22-5 gfxtest のエラーメッセージ

 

エラーメッセージ 

考えられる原因 

対処方法 

6000

Please enter an appropriate value, 文字列?  
6001Bad test option: 文字列  

6002

Found error in subtest  

6004

Test Failed. Found 数値 errors.  

6005

Memory test failed. Found 数値 errors  

6006

RAMDAC test failed. Found 数値 errors  

6007

Accelerator test failed. Found 数値 errors  

6008

sysinfo(2) failed getting hostname  

6009

Can't acquire console semaphore  

6010

Cannot gain control of keyboard  

6011

Cannot gain control of mouse  
8000Fatal Error: Could not open device  
8001Fatal Error: Could not map framebuffer for device  
8002Fatal Error: Could not map accelerator for device 文字列  
8003Fatal Error: Random test suite cannot test regions whose size != 2^n  
8004Fatal Error: Out of memory  
8005Fatal Error To test a console GFX, run SunVTS from OpenWindows