この章では、S24 フレームバッファーのハードウェアオプションについて説明します。
S24 フレームバッファーを備えたシステムでは、OpenWindows のデフォルトの画像表示形式は 24 ビットトゥルーカラーです。従来の 8 ビットのウィンドウアプリケーションは、S24 フレームバッファーのデフォルトの 24 ビットモードで動作しない場合があります。
この問題の回避策は、以下のとおりです。OpenWindows を起動する際にスーパーユーザーになり、以下のように入力してください。
# openwin -dev /dev/fbs/tcx0 defdepth 8
tcx は S24 フレームバッファーの UNIX デバイス名です。
これにより、デフォルトの画像表示形式が 8 ビットに設定されます。24 ビットモードまたは最適なモードを特に指定しないかぎり、アプリケーションはすべて 8 ビットモードで実行されます。
Solaris 2.4 以降のソフトウェア環境では、以下の 24 ビット画像表示形式を使用することができます。
24 ビットトゥルーカラー
24 ビットトゥルーカラーリニア
24 ビットダイレクトカラー
非リニア画像は、スクリーン画像表示形式リスト上でリニア画像より前に表示されます。非リニア画像は、 デフォルトの 24 ビットトゥルーカラー画像表示形式です。ガンマ補正をした 24 ビットトゥルーカラーをデフォルト値とする場合は、SUNWtcxow パッケージの tcxconfig コマンドを使用して、画像表示形式リストの順序を変更します。詳細については、tcxconfig のマニュアルページを参照してください。
OpenWindows を起動する前に、コンソールのプロンプトで tcxconfig スクリプトを実行してください。tcxconfig でリニア性を設定した後に OpenWindows を起動してください。
現在のデフォルトの設定を表示する場合は、オプションなしで tcxconfig を入力してください。
# /usr/sbin/tcxconfig linear
linear が表示される場合は、24 ビットトゥルーカラー画像表示形式のデフォルトがリニア画像であることを示しています。これは、カラーがガンマ補正されることを意味します。
nonlinear が表示される場合は、24 ビットトゥルーカラー画像表示形式のデフォルトが非リニア画像であることを意味します。
SPARCstation 5 の S24 フレームバッファーは、3 種類の画面解像度をサポートします。ok プロンプトで、デフォルト値以外の画面解像度に変更することもできます。
表 2-1に、モニター ID センスコードに対応したデフォルトの画面解像度を示します。
表 2-1 S24 フレームバッファーのモニターセンスコード
コード |
画面解像度 |
---|---|
7 |
1152 x 900、66 Hz |
6 |
1152 x 900、76 Hz |
5 |
1024 x 768、70 Hz |
4 |
1152 x 900、76 Hz |
3 |
1152 x 900、66 Hz |
2 |
1152 x 900、76 Hz |
1 |
1152 x 900、66 Hz |
0 |
1152 x 900、66 Hz |
コンソールとなるフレームバッファーによって、画面解像度を変更する方法には 2 種類あります。デフォルトのコンソール装置の解像度を変更する方法と、解像度を指定して S24 モニターをコンソールにする方法です。
SPARCstation 5 の電源が入っている状態でシステムを停止し、ok プロンプトを表示させます。
CPU 起動 PROM で選択されたコンソール装置に対して、ok プロンプトで以下のように入力します。
ok setenv output-device screen:解像度
解像度には、以下のいずれかを指定します。
r1152x900x66
r1152x900x76
r1024x768x70
解像度を指定して S24 モニターをコンソールにするには、以下のように入力します。
ok setenv output-device /iommu/sbus/tcx:解像度
モニター ID の解像度の設定を上書きするように、NVRAM をリセットします。
ok reset
ok boot -r
これで、モニターの解像度が変更されます。