afbconfig コマンドを使用して、X サーバーの画像表示形式リストの順序を変更することができます。表 9-3 に示す afbconfig オプションを使用して、特定のデバイスに合わせて転送された画像の表示形式リストを設定してください。
表 9-3 afbconfig の画像フラグのデフォルトの設定
名称 |
値 |
Solaris 2.5.1 または2.5.1 SHWP の デフォルト |
Solaris 2.6 の デフォルト |
---|---|---|---|
linearorder |
first/last |
last |
last |
deflinear |
true/false |
false |
false |
overlayorder |
first/last |
last |
last |
defoverlay |
true/false |
false |
false |
expvis |
enable/disable |
disable |
enable |
sov |
enable/disable |
disable |
enable |
デフォルトでは、非リニア画像は、画像表示形式リスト上でリニア画像より前に表示されます。afbconfig コマンドを使用して、画像表示形式リストの順序を変更することができます。
3D アプリケーションの多くはリニア画像を使用しますが、特定の 3D アプリケーションでは、XSolarisGetVisualGamma (3) を使用するリニア画像を検索しないで、リストに最初に表示される 24 ビットトゥルーカラーを使用します。このようなアプリケーションを、正しい画像表示形式で動作させるには、リストの並べ換えが必要です。-linearorder オプションを使用して、リニア 24 ビットトゥルーカラーが最初に表示されるように指定してください。
画像表示形式リストの並べ換えは、ウィンドウシステムの再起動時に有効となります。
リストの順序を変更する場合は、-linearorder オプションの 1 つを指定して afbconfig コマンドを入力します。
# afbconfig -linearorder first
デフォルトの画像表示形式リストでは、8 ビット疑似カラー画像が 8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像よりも前になっています。この画像表示形式の順序を、afbconfig コマンドを使用して変更することができます。
8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像を使用する特定のアプリケーションは、リストに最初に表示される 8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像を使用します。このようなアプリケーションを正しい画像表示形式で動作させるには、8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像が、画像表示形式リストの最初に表示されるように、-overlayorder オプションを使用して画像表示形式リストの順序を変更します。
画像表示形式リスト内の画像表示形式の並べ換えは、ウィンドウシステムの再起動時に有効となります。
画面のデフォルトの画像表示形式は、8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像です。デフォルトの画像表示形式は afbconfig コマンドを使用して、リニアアンダーレイ画像またはオーバーレイ画像のいずれかに変更することができます。
デフォルトの画像表示形式をオーバーレイ画像にする場合は、afbconfig コマンドを以下のように指定します。
# afbconfig -defoverlay true
リニアオーバーレイ画像は存在しないため、-deflinear true と -defoverlay true を同時に指定した場合は、結果は不定となります。
画像表示形式の順序オプション (overlayorder と linearorder) は、デフォルト画像表示形式オプション (defoverlay と deflinear)とは異なります。たとえば、オーバーレイ画像表示形式のグループをリストの始めに移動させても、その画像表示形式が自動的にデフォルトとなるわけではありません。特定のアプリケーションでは、変更した画像表示形式の順序がデフォルトになるものとみなし、デフォルトの画像表示形式で生成したカラーマップと、リストで最初にあった 8 ビット疑似カラー画像を一致させようとして、「BADMATCH」 X エラーを起こす場合があります。
日本語 Solaris 2.6 ハードウェアリリース以降では、OpenGL 拡張画像表示形式をサポートします。拡張画像表示形式では、8 ビット疑似カラー、24 ビットトゥルーカラー (リニアおよび非リニア) 、24 ビットダイレクトカラー、8 ビット疑似カラーオーバーレイの 5 種類の画像グループは、同じ画像タイプの単一画像インスタンスから、複数画像インスタンスに拡張されます。同じ画像グループの異なるインスタンスは (単一バッファーかダブルバッファー機能、または単一画像か立体画像機能、あるいは両方の組み合わせといった)、異なる GLX 機能を表します。画像インスタンスの数は、X サーバーが開始された画像モードが単一画像か立体画像かによって異なります。
SERVER_OVERLAY_VISUALS は、画像 ID、透過タイプ、透過値、画面のサーバーオーバーレイ画像 (SOV : server overlay visusals) を含むルートウィンドウの属性の 1 つです。 afbconfig コマンドを使用して、この属性を有効としたり、透過サーバーオーバーレイ画像表示形式の参照先の指定を切り替えることができます。
ガンマ補正を設定するには、ガンマ補正値またはガンマ補正テーブルが保存されたファイルを指定します。
-g オプションを使用して、指定されたガンマ値に基づくガンマテーブルエントリを設定します。ガンマ値 2.22 はリニアガンマ補正を表し、Elite3D 製品での則定値に一致します。この値は画面ごとの値なので、リニア画像と補正の対象となるガンマ値はすべてこの値を使用します。
# afbconfig -g 2.22
-gfile オプションは、0 から 255 までの 3 桁から成る 256 個の整数を含んだファイルから、ガンマテーブルエントリを明示的に設定します。この形式は、改行で区切られた 3 つの整数となります。各行はテーブル中のエントリとして使用される RGB 値を含んでいます。この値は画面ごとの値なので、リニア画像と補正の対象となるガンマ値はすべてこの値を使用します。
拡張オーバーレイモードでは、オーバーレイ画像に不透明の 256 色が与えられます。サーバーオーバーレイ画像 (SOV: server overlay visuals) には不透明の 255 色と透明の 1 色が与えられます。拡張オーバーレイモードではハードウェアによってアクセラレートされる透過性が提供され、SOV 画像を使用したウィンドウ表示の性能が向上します。拡張オーバーレイモードでは、非オーバーレイ画像を使用するウィンドウに対し 64 のウィンドウ ID (WID : Window ID) があり、オーバーレイ画像を使用するウィンドウには 3 つの WID があります。
拡張オーバーレイモードを解除した場合、オーバーレイ画像の色数は 256 から maxwids オプションで指定された値 (デフォルトは 32) を引いた数となります。SOV が可能な画像は、同じく256 色から maxwids オプションの値を引いた数と、透過性のソフトウェアエミュレーションの数を足したものとなります。
# afbconfig -extovl enable
表 9-4 に afbconfig -extovl オプションのデフォルトの設定を示します。
表 9-4 afbconfig -extovl オプションのデフォルトの設定
値 |
Solaris 2.5.1 のデフォルト |
Solaris 2.6 のデフォルト |
---|---|---|
enable/disable |
disable |
enable |
maxwids オプションは、拡張オーバーレイモードが無効のときにだけ使用することができます。maxwids オプションは、WID として使用するために予約しておく Elite3D X チャネルのピクセル値の最大数を指定します。残りのピクセル値はオーバーレイウィンドウで使用できる色数です。maxwids オブションに指定できる値は 1、2、4、8、16、32、64 のうちのどれかです。
abconfig -maxwids WID の番号
表 9-5 に afbconfig -maxwids オプションのデフォルトの設定を示します。
表 9-5 afbconfig -maxwids オプションのデフォルトの設定
値 |
Solaris 2.5.1 のデフォルト |
Solaris 2.6 のデフォルト |
---|---|---|
1、2、4、8、16、32、64 |
32 |
使用不可 |