Sun フレームバッファー使用の手引き

画像表示形式リストを変更する

ffbconfig コマンドを使用して、X サーバーの画像表示形式リストの順序を変更することができます。表 2-4 に示す ffbconfig オプションを使用して、特定のデバイスに合わせて転送された画像の表示形式リストを設定してください。

表 2-4 ffbconfig の画像フラグのデフォルトの設定

名称  

値 

Solaris 2.5.1 の デフォルト 

Solaris 2.6 の デフォルト 

linearorder

first/last

last

last

deflinear

true/false

false

false

overlayorder

first/last

last

last

defoverlay

true/false

false

false

expvis

enable/disable

disable

enable

sov

enable/disable

disable

enable

画像表示形式リストの順序を変更する (-linearorder-overlayorder)

デフォルトでは、非リニア画像は、画像表示形式リスト上でリニア画像より前に表示されます。ffbconfig コマンドを使用して、画像表示形式リストの順序を変更することができます。

3D アプリケーションの多くはリニア画像を使用しますが、特定の 3D アプリケーションでは、XSolarisGetVisualGamma(3) を使用するリニア画像の検索を行わず、リストに最初に表示される 24 ビットトゥルーカラーを使用します。このようなアプリケーションを、正しい画像表示形式で動作させるには、リストの並べ換えをする必要があります。-linearorder オプションを使用して、リニア 24 ビットトゥルーカラーが最初に表示されるように指定してください。

画像表示形式リストの並べ換えは、ウィンドウシステムの再起動時に有効となります。

  1. リストの順序を変更する場合は、-linearorder オプションの 1 つを指定して ffbconfig コマンドを入力します。

    以下に例を示します。


    # ffbconfig -linearorder first
    

デフォルトの画像表示形式リストでは、8 ビット疑似カラー画像が 8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像よりも前になっています。この画像表示形式の順序を、ffbconfig コマンドを使用して変更することができます。

8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像を使用する特定のアプリケーションは、リストに最初に表示される 8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像を使用します。このようなアプリケーションを正しい画像表示形式で動作させるには、8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像が、画像表示形式リストの最初に表示されるように、-overlayorder オプションを使用して画像表示形式リストの順序を変更します。

画像表示形式リスト内の画像表示形式の並べ換えは、ウィンドウシステムの再起動時に有効となります。

  1. リストの順序を変更する場合は、-overlayorder オプションの 1 つを指定して ffbconfig コマンドを入力します。

    以下に例を示します。


    # ffbconfig -overlayorder first
    

デフォルトの画像表示形式を変更する (-deflinear-defoverlay)

画面のデフォルトの画像表示形式は、8 ビット疑似カラーオーバーレイ画像です。デフォルトの画像表示形式は ffbconfig コマンドを使用して、リニアアンダーレイ画像またはオーバーレイ画像のいずれかに変更することができます。

  1. デフォルトの画像表示形式をリニア画像にする場合は、ffbconfig コマンドを以下のように指定します。


    # ffbconfig -deflinear true
    

  1. デフォルトの画像表示形式をオーバーレイ画像にする場合は、ffbconfig コマンドを以下のように指定します。


    # ffbconfig -defoverlay true
    


    注意 - 注意 -

    リニアオーバーレイ画像は存在しないため、-deflinear true-defoverlay true を同時に指定した場合は、結果は不定となります。



    注意 - 注意 -

    画像表示形式の順序オプション (overlayorderlinearorder) は、デフォルト画像表示形式オプション (defoverlaydeflinear)とは異なります。たとえば、オーバーレイ画像表示形式のグループをリストの始めに移動させても、その画像表示形式が自動的にデフォルトとなるわけではありません。特定のアプリケーションでは、変更した画像表示形式の順序がデフォルトになるものとみなし、デフォルトの画像表示形式で生成したカラーマップと、リストで最初にあった 8 ビット疑似カラー画像を一致させようとして、「BADMATCH」 X エラーを起こす場合があります。


OpenGL の画像表示形式に変更する (-expvis)

日本語 Solaris 2.5.1 ハードウェアリリース以降では、OpenGL 拡張画像表示形式をサポートします。拡張画像表示形式では、8 ビット疑似カラー、24 ビットトゥルーカラー (リニアおよび非リニア) 、24 ビットダイレクトカラー、8 ビット疑似カラーオーバーレイの 5 種類の画像グループは、同じ画像タイプの単一画像インスタンスから、複数画像インスタンスに拡張されます。同じ画像グループの異なるインスタンスは (単一バッファーかダブルバッファー機能、または単一画像か立体画像機能、あるいは両方の組み合わせといった)、異なる GLX 機能を表します。画像インスタンスの数は、X サーバーが開始された画像モード (単一画像または立体画像) と、デバイス (Creator または Creator 3D) によって異なります。

OpenGL の画像表示形式 (拡張画像表示形式)を有効にする
  1. 以下のように入力します。


    # ffbconfig -expvis enable
    

SERVER_OVERLAY_VISUALS 属性に変更する (-sov)

SERVER_OVERLAY_VISUALS は、画像 ID、透過タイプ、透過値、画面のサーバーオーバーレイ画像 (SOV : server overlay visusals) を含むルートウィンドウの属性の 1 つです。 ffbconfig コマンドを使用して、この属性を有効としたり、透過サーバーオーバーレイ画像表示形式の参照先の指定を切り替えることができます。

SERVER_OVERLAY_PROPERTY のアドバタイズと SOV のエクスポートを設定する
  1. 以下のように入力します。


    # ffbconfig -sov enable