Solaris 8 のインストール (上級編)

プロファイルフロッピーディスクの作成

JumpStart ディレクトリを含むフロッピーディスクは、プロファイルフロッピーディスクと呼ばれます。

条件

システムがネットワークに接続されていない場合、そのシステムはプロファイルサーバーへのアクセス権を持たないため、フロッピーディスクに JumpStart ディレクトリを作成する必要があります。ただし、プロファイルフロッピーディスクを作成するシステムには、フロッピーディスクドライブが必要です。

基本的なカスタム JumpStart ファイル (rules ファイル、rules.ok ファイル、およびプロファイル) は、プロファイルフロッピーディスク上のルート (/) ディレクトリになければなりません。root に JumpStart ディレクトリがあって、そのアクセス権が 755 に設定されていることを確認してください。

SPARC: プロファイルフロッピーディスクを作成する方法


注 -

この手順では、システムがボリュームマネージャを実行していると仮定しています。フロッピーディスクや CD を管理するのにボリューム管理を使用していない場合、ボリュームマネージャなしで取り外し可能な媒体を管理する方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。


  1. フロッピーディスクドライブマネージャを持つ SPARC 搭載システムに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. プロファイルフロッピーディスクとして使用できる空の (あるいは、上書きしても大丈夫な) フロッピーディスクをフロッピーディスクドライブに挿入します。

  3. フロッピーディスクをマウントします。


    # volcheck
    
  4. フロッピーディスクにすでに UFS (UNIX ファイルシステム) が入っているか確認します。

    • わからない場合は、システム上のファイル /etc/mnttab の内容を見て、次のようなエントリがないかを調べます。


      /vol/dev/diskette0/scrap  /floppy/scrap  ufs  suid,rw,largefiles,dev=1740008  927147040

      上記のエントリが

    • ある場合は、手順 7 に進みます。

    • ない場合は、次の手順に進みます。


    注意 - 注意 -

    この手順によって、フロッピーディスク上のすべてのデータは上書きされます。


  5. フロッピーディスクをフォーマットします。


    # fdformat -U
    
  6. フロッピーディスクに UFS ファイルシステムを作成します。


    # newfs /vol/dev/aliases/floppy0
    
  7. カスタム JumpStart ファイルの例を JumpStart ディレクトリに

    • コピーしない場合は停止して、プロファイルフロッピーディスクでの JumpStart ディレクトリの作成を終了します。

    • コピーする場合は、次の表を使用して次に実行すべき作業を判断します。

    例のコピー元 

    実行する作業 

    Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) 

    Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) をサーバーの CD-ROM ドライブに挿入します。 

    ボリュームマネージャが自動的に CD にマウントします。 

    ローカルディスク上の Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) イメージ

    ディレクトリを Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) イメージの位置に変更します。次に例を示します。 


    cd /export/install

  8. サンプルのカスタム JumpStart インストールファイルを、プロファイルフロッピーディスクの JumpStart ディレクトリにコピーします。


    # cp -r media_path/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path
    

    ここで、media_path はローカルディスク上の CD またはイメージへのパスを示し、jumpstart_dir_path はカスタム JumpStart ファイルの例があるプロファイルフロッピーディスクへのパスを示します。


    注 -

    すべてのカスタム JumpStart インストールファイルは、フロッピーディスクのルートディレクトリになければなりません。


    たとえば、次のコマンドは、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) の jumpstart_sample の内容を、プロファイルフロッピーディスク scrap のルート (/) ディレクトリにコピーします。


    cp -r /cdrom/sol_8_sparc/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* /floppy/scrap
  9. プロファイルフロッピーディスク上の JumpStart ファイルの例を更新して、サイトの環境内で動作するようにします。

  10. フロッピーディスクを取り出します。


    # eject floppy
    

    これで、プロファイルフロッピーディスクの作成が完了しました。rules ファイルを更新して、プロファイルフロッピーディスクにプロファイルを作成して、カスタム JumpStart インストールを実行できます。処理を続けるには、rules ファイルの作成」に進んでください。

IA: プロファイルフロッピーディスクを作成する方法


注 -

この手順では、システムがボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャなしでフロッピーディスクと CD を管理する方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。


  1. フロッピーディスクドライブを持つ SPARC 搭載システムか IA 搭載システムにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. Solaris 8 Device Configuration Assistant フロッピーディスクをフロッピーディスクドライブ (通常はドライブ A) に挿入します。このフロッピーディスクは、プロファイルフロッピーディスクとして使用します。

  3. フロッピーディスクをマウントします。


    # volcheck
    
  4. Solaris 8 Device Configuration Assistant フロッピーディスクイメージをシステムのハードディスクにコピーします。


    # dd if=/vol/dev/aliases/floppy0 of=boot_image
    

    ここで boot_image は Device Configuration Assistant フロッピーディスクイメージがコピーされるファイル名です。絶対パス名を指定できます。

    たとえば次のコマンドは、ブートフロッピーディスクを boot_save ファイルにコピーします。


    dd if=/vol/dev/aliases/floppy0 of=boot_save
  5. 「ファイル・マネージャ」ウィンドウの「取り出し」をクリックするか、コマンド行に eject floppy と入力して、フロッピーディスクを取り出します。

  6. 「Removable Media Manager」画面で「OK」をクリックします。

  7. Device Configuration Assistant フロッピーディスクを手動で取り出します。

  8. 空のフロッピーディスク (または上書き可能なディスク) をフロッピーディスクドライブに挿入します。

  9. フロッピーディスクをマウントします。


    # volcheck
    

    注意 - 注意 -

    この手順によって、フロッピーディスク上のすべてのデータは上書きされます。


  10. フロッピーディスクをフォーマットします。


    # fdformat -d -U
    
  11. Device Configuration Assistant フロッピーディスクイメージを、システムのハードディスクからフォーマットしたフロッピーディスクにコピーします。


    # dd if=boot_image of=/vol/dev/aliases/floppy0
    

    ここで boot_image は、Solaris 8 Device Configuration Assistant のイメージをコピーするファイル名を示します。絶対パス名を指定できます。

  12. カスタム JumpStart ファイルの例を JumpStart ディレクトリに

    • コピーしない場合は停止して、プロファイルフロッピーディスクでの JumpStart ディレクトリの作成を終了します。

    • コピーする場合は、次の表から次に実行する作業を判断します。

    例のコピー元 

    実行すべき作業 

    Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) 

    Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) をサーバーの CD-ROM ドライブに挿入します。 

    ボリュームマネージャが自動的に CD をマウントします。 

    ローカルディスク上の Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) のイメージ

    ディレクトリを、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) イメージの位置に変更します。次に例を示します。 


    cd /export/install

  13. サンプルのカスタム JumpStart ファイルを、プロファイルフロッピーディスクのルートディレクトリ (JumpStart ディレクトリ) にコピーします。


    # cp -r media_path/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path
    

    ここで、media_path はローカルディスク上の CD またはイメージへのパスを示し、jumpstart_dir_path はカスタム JumpStart ファイルの例があるプロファイルフロッピーディスクへのパスを示します。


    注 -

    プロファイルフロッピーディスクを使用するときは、すべてのカスタム JumpStart インストールファイルは、フロッピーディスクのルートディレクトリになければなりません。


    たとえば、次のコマンドは、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) の jumpstart_sample の内容を、プロファイルフロッピーディスク scrap のルート (/) ディレクトリにコピーします。


    cp -r /cdrom/sol_8_ia/s2/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* /floppy/scrap
  14. プロファイルフロッピーディスク上の JumpStart ファイルの例を更新して、サイトの環境内で動作するようにします。

  15. 「ファイル・マネージャ」ウィンドウの「取り出し」をクリックするか、コマンド行に eject floppy と入力して、フロッピーディスクを取り出します。

  16. 「Removable Media Manager」画面で「OK」をクリックします。

  17. フロッピーディスクを手動で取り出します。

これで、プロファイルフロッピーディスクの作成が完了しました。rules ファイルを更新して、プロファイルフロッピーディスクにプロファイルを作成して、カスタム JumpStart インストールを実行できます。処理を続けるには、rules ファイルの作成」に進んでください。