SunVTS 4.1 ユーザーマニュアル

SunVTS のインストール

パッケージのインストールに使用することができるユーティリティは、いくつかありますが、この章では、pkgadd ユーティリティを使用して、ローカルの CD-ROM ドライブから SunVTS をインストールする方法を説明します。他の方法を用いたインストールについては、『Solaris 8 10/00 Sun ハードウェアマニュアル』を参照してください。

pkgadd コマンドで SunVTS をインストールする
  1. システムにログインして、スーパーユーザーになります。


    % su
    

  2. SunVTS がシステムにインストールされているかどうかを確認します。


    # pkginfo -c sunvts
    

    SunVTS パッケージがインストールされていない場合、画面には何も表示されません。SunVTS のインストールに進むことができます。

    以下のメッセージが表示された場合は、SunVTS インストールされています。既存の SunVTS を削除してから、インストールを行ってください。「SunVTS の削除」を参照してください。


    system      SUNWvts        SunVTS
    

  3. CD-ROM ドライブに Software Supplement for the Solaris Operating Environment CD (サプリメント CD) を挿入します。

    ボリュームマネージャーによって、CD が自動的にマウントされます。

  4. 下記の例を参考に pkgadd を使用して、SunVTS をインストールします。

    • SunVTS をデフォルトのディレクトリ (/opt) にインストールする場合は、以下のように入力します。


      # pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.1/Product SUNWvts
      

    • SunVTS をデフォルト (/opt) 以外のディレクトリにインストールする場合は、以下のように入力します。この場合は、インストールするディレクトリを入力するように求められます。


      # pkgadd -a none -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.1/Product SUNWvts
      


      注 -

      デフォルト (/opt) 以外のディレクトリに SunVTS をインストールする場合は、SunVTS CDE インタフェースを使用する前に、VTS_PM_PATH 変数を設定する必要があります。「設定を追加して SunVTS を /opt 以外のディレクトリにインストールする」を参照してください。


  5. 問い合わせに答えます。

    Sun Enterprise Authentication Mechanism (SEAM) セキュリティーを有効にするかどうか尋ねられます。Kerberos ベースのセキュリティー機能により、SunVTS で最高レベルのセキュリティーが確保されます。この機能を有効にできるのは、SEAM ソフトウェアがインストールされており、ネットワーク環境に SEAM サーバーとクライアントが構成されているときだけです。「SunVTS のセキュリティー」を参照してください。なお、SEAM が構成されている環境であっても、この機能を無効にしておくことは可能です。


    注 -

    上記以外のパッケージの要件を通知するインストールメッセージが表示されることがあります。このメッセージによって、SunVTS の正常なインストールまたは実行が妨げられることはありません。これらのパッケージをインストールする方法については、以下の手順を参照してください。


  6. SunVTS の物理マッピングまたはオンライン診断機能を使用する場合 (以下の注を参照) は、お使いのシステムをサポートしている Sun Management Center の configd パッケージ (Sun デスクトップシステムの場合は SUNWeswsa、Sun Enterprise Server システムの場合は SUNWsycfd) をインストールします。


    # pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.1/Product SUNWeswsa または SUNWsycfd
    


    注 -

    configd プログラム、SunVTS の物理マッピングおよびオンライン診断機能は、Sun Management Center ソフトウェアがサポートする Sun Ultra システム (Sun4u) でのみサポートされています。


  7. 実際の Solaris オペレーティング環境に合わせて SunVTS サポートパッケージをインストールします。(詳細は、「SunVTS のパッケージ」を参照してください。)

    以下に例を示します。


    # pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.1/Product SUNWvtsx SUNWodu SUNWvtsmn
    


    注 -

    SUNWvts のインストールで -a none オプションを使用した場合は、ここでも -a none オプションを使用してください。



    注 -

    SUNWodu パッケージは、適切な configd パッケージがインストールされていないシステムにだけインストールされます。



    注 -

    SUNWvtsx パッケージは、64 ビット版の Solaris オペレーティングシステムがインストールされているシステムにだけインストールされます。


  8. configd パッケージがインストールされたことを確認します。


    # pkginfo  SUNWvts SUNWvtsx SUNWvtsmn SUNWodu SUNWeswsa <または> SUNWsycfd
    system      SUNWeswsa      Sun Enterprise SyMON Configd Agent For Ultra Workstations
    system      SUNWodu        Online Diagnostic Utilities
    system      SUNWvts        SunVTS
    system      SUNWvtsmn      SunVTS Man Pages
    system       SUNWvtsol      SunVTS OPEN LOOK GUI、Sundials、および Sunbuttons Tests
    system      SUNWvtsx       64-bit SunVTS

SunVTS のマニュアルページの利用に必要な設定をする

SunVTS のマニュアルページは、「SunVTS のインストールディレクトリ/man」 ディレクトリ (デフォルトでは /opt/SUNWvts/man) にインストールされます。マニュアルページを利用するには、使用しているログインシェルに対応する初期設定ファイル (通常、Bourne および Korn シェルでは .profile、C シェルでは .login) の MANPATH シェル変数にこのディレクトリを追加する必要があります。

下記の手順では、SunVTS パッケージのインストールでデフォルトの SunVTS インストールディレクトリ (/opt/SUNWvts) が使用されているものとして説明しています。デフォルト以外のディレクトリにインストールした場合は、ディレクトリ名を、マニュアルページを実際にインストールしたディレクトリ名に置き換えてください。

  1. テキストエディタで適切な初期設定ファイルを開き、MANPATH 変数に SunVTS のマニュアルページのディレクトリ (デフォルトでは/opt/SUNWvts/man ) を追加します。

    Bourne, Korn シェルの例:


    MANPATH=/usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man;export MANPATH

    C シェルの例:


    setenv MANPATH /usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man
    

  2. . [ドット] または source コマンドで初期設定ファイルを再読み込みするか、ログインし直すことによって、編集した初期設定ファイルをシェルに読み取らせます。

  3. SyMON のマニュアルページディレクトリが MANPATH 変数に設定されていることを確認します。


    # echo $MANPATH
    /usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man


    注 -

    ユーザーの作業環境、シェル変数、初期設定ファイルのカスタマイズについては、『Solaris のシステム管理』を参照してください。


設定を追加して SunVTS を /opt 以外のディレクトリにインストールする

SunVTS をデフォルト (/opt) 以外のディレクトリにインストールする場合は、VTS_PM_PATH 環境変数を設定してからでなければ、SunVTS の CDE ユーザーインタフェースを使用できません。VTS_PM_PATH は、SunVTS CDE インタフェースにグラフィック要素を配置するための変数です。


注 -

SunVTS がデフォルトディレクトリ (/opt) にインストールされている場合は、VTS_PM_PATH 変数は必要ありません。


  1. テキストエディタで、.profile (Bourne または Korn シェル用) や .login (C シェル用) などの初期設定ファイルを開きます。

  2. 以下のように VTS_PM_PATH 変数を追加します。

    Bourne または Korn シェルの例:


    VTS_PM_PATH=your_base_install_dir/SUNWvts/bin/pm;export VTS_PM_PATH

    C シェルの例:


    setenv VTS_PM_PATH your_base_install_dir/SUNWvts/bin/pm
    

  3. .[ドット] または source コマンドで初期設定ファイルを再読み込みするか、いったんログアウトし再度ログインし直すことによって、修正した初期設定ファイルをシェルに読み取らせます。