atmtest テストは、SBus および PCI バス用の SunATMTM-155 アダプタと SunATM-622 アダプタの機能を検査します。
このテストは、ループバック (外部または内部) モードでのみ動作します。非同期転送モード (ATM) アダプタおよび ATM デバイスドライバが存在する必要があります。外部ループバックモードで atmtest を実行するには、ATM アダプタにループバックコネクタを接続する必要があります。内部ループバックモードでは、ループバックコネクタは必要ありません。
atmtest は、DLPI RAW モードでデバイスドライバに接続し、仮想回線 (VC: Virtual Circuit) を確立してメッセージの送受信と比較を行います。送受信したメッセージが一致しない場合や、メッセージの処理が正しくない場合に、エラーメッセージを表示します。
atmtest は、乱数ジェネレータを使用して、データをデータバッファーに送信します。各送信メッセージは、それぞれデータバッファーの異なる開始位置から選択され、連続して同じメッセージが送信されることはありません。
atmtest は、複数の仮想回線をテストすることができ、使用する仮想回線が多くなるほど、テストの負荷は大きくなります。atmtest は、自動的にテストごとに一意の仮想回線番号を選択します。
atmtest は、ストレステストという目的に合わせて 1 つのインスタンスで複数の仮想回線をテストすることができるため、スケーラブルテストとは異なります。
atmtest を選択するには、intervention モードが有効になっている必要があります。これは、外部ループバックテストでループバックコネクタが必要なためです。intervention モードが有効になっている場合は、デフォルトで atmtest と nettest の両方が有効になるため、ループバックモードで ATM デバイスをテストする場合は、nettest を選択解除する必要があります。
atmtest を実行する前に ATM インタフェースを停止させ、ATM インタフェースをオフラインモードにしてください。
atmtest の実行中に nettest を実行しないでください。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.1 ユーザーマニュアル』を参照してください。
オプション |
説明 |
---|---|
Configuration |
テストするシステムのポストアドレス、ホスト ID、ドメイン名が示されます。 |
Total packets |
送信するパケットの総数を指定します。デフォルトの総パケット数は 10000 です。 |
Number of VC |
1 つのインスタンスで作成する仮想回線数を指定します。デフォルトの仮想回線数は 2 つです。atmtest はこの 2 つのインスタンスを使用して、メッセージを同時に送信します。メッセージは送信時と同じ順序で受信されます。 |
Loopback |
外部ループバックまたは内部ループバックのいずれかを選択することができます。デフォルトは外部ループバックです。外部ループバックテストでは、ループバックコネクタが必要です。 |
MAX_PKG_LEN |
データ送信に使用する最大パケット長を指定します。デフォルトは 9140 です。 |
Outstanding_pkts |
許容未処理パケット数を指定します。未処理パケット数がここで指定された個数を超えた場合は、atmtest はパケットの送信を停止します。 |
First_VC_no |
各インスタンスで使用する開始仮想回線番号を指定することができます。atmtest は、すでに使用されている仮想回線番号を使用しません |
Bandwidth |
テストする帯域幅を指定することができます (単位: M ビット / 秒)。デフォルトは 14 です。 |
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
× |
サポートされていません。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
すべてのテストを実行できます。 |
機能テスト (オンライン) |
× |
サポートされていません。 |
/opt/SUNWvts/bin/atmtest 標準引数 -o dev=デバイス, tpkts=n,nv=n,ml=n,bw=n,opkts=n,ld,sd,sl,nc,ns,vcf
表 4-3 atmtest のコマンド行引数
引数 |
説明 |
---|---|
dev=デバイス |
テストするデバイス名を ba0、sa0 などの書式で指定します。 |
tpkts=n |
ループバックさせるパケット数を指定します [1.2147483647]。 |
nv=仮想回線数 |
同時にテストする仮想回線数を指定します。 |
ml=最大パケット長 |
ランダムパケットの最大の長さを指定します。 |
bw=帯域幅 |
仮想回線の帯域幅を M ビット / 秒の単位で指定します。 |
opkts=n |
1 つの仮想回線で対応するパケットを受信せずに送信できるパケット数を指定します。 |
ld |
内部ループバックモードを選択します。 |
sd |
負荷データを random ではなく、static に変更します。 |
sl |
すべてのパケットを最大の長さに変更します。 |
nc |
受信時の負荷検査を省略します。スループットが向上します。 |
ns |
パケット受信エラーが発生しても終了しません。 |
vcf=n |
開始仮想回線番号を指定します。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。