dpttest は、Sun StorEdgeTM PCI SCSI Hardware RAID のアダプタカードを使用します。dpttest は、このカードにデバイスがアタッチされているかどうかにかかわらず、実行できます (以下の注を参照)。
このテストは、カードに対してファームウェアテストを実行して、システムインタフェースのチェックと機能性の検証を行います。
dpttest は、以下のサブテストを実行します。
DMA サブテスト: 512 バイトのデータブロックをカードに転送し、それをまた送り返します。このテストは、元のデータブロックと返ってきたデータブロックを比較し、生成された ECC コードを検証します。
BIST サブテスト: アダプタのビルトインセルフテスト (BIST) を再実行します。BIST テストには、以下のものが含まれます。
ローカル RAM とフラッシュ RAM の比較 (RAM の高速検証)
Domino RAM (キャッシュ) へのデータパステスト
PLX モジュールへのデータパステスト
Domino RAM テスト
MEM-CHECK サブテスト: インストールされたアドオンメモリ (キャッシュ) をチェックして、正しいサイズと数の SIMM がインストールされていることを検証します。
アダプタにディスクがアタッチされている場合は、アタッチされた任意のディスクまたは RAID 構成、あるいはその両方に対して disktest を実行することによって、さらに診断範囲を広げることができます。
カードにデバイスがアタッチされていると、いくつかのテスト (例: BIST RAM サブテスト) が実行されなくてもエラーが報告されない場合があります。その場合は、通常の機能テストモードのため、テストは現在使用中のシステムで実行されます。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.1 ユーザーマニュアル』を参照してください。
オプション |
説明 |
---|---|
DMA test |
DMA サブテストを有効または無効にします。 デフォルト値-機能テストモードの場合は有効、接続テストモードの場合は無効になります。 |
BIST test |
BIST サブテストを有効または無効にします。 デフォルト値-すべてのテストモードにおいて有効になります。 |
Check Memory |
メモリーサブテストを有効または無効にします。 デフォルト-すべてのテストモードにおいて無効になります。 注: Sun では、SRC/P Hardware RAID カード上で現在 64 MB のキャッシュをサポートしています。メモリーの量を確認するには、「Check Memory」に 64 M を設定します。 |
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
○ |
dpttest はカードをポーリングし、BIST テストだけを実行します。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
すべてのサブテストが実行されます。 |
機能テスト (オンライン) |
○ |
すべてのサブテストが実行されます。 |
/opt/SUNWvts/bin/dpttest [標準引数] -o dev=デバイスのシリアル番号, dma=Enable|Disable,bist=Enable|Disable, memchk=無効|16M|32M|48M|64M|128M|192M|256M
表 12-3 dpttest のコマンド行構文
引数 |
説明 |
---|---|
dev=デバイスのシリアル番号 |
テスト対象のカードのシリアル番号を指定します。シリアル番号は、メインカードの裏側のラベルに記載されています。バッテリユニットまたは SCSI ドーターボードのシリアル番号を参照しないようにしてください。 デフォルト値はありません。このオプションは必須です。 |
dma=Enable|Disable |
DMA サブテストを有効または無効にします。 デフォルト-機能テストモードの場合は有効、接続テストモードの場合は無効になります。 |
bist=Enable|Disable |
BIST サブテストを有効または無効にします。 デフォルト値-すべてのテストモードにおいて有効になります。 |
memchk=Enable|16M |32M|48M|64M|128M |192M|256M |
メモリーチェックサブテストでチェックするメモリーの量を指定します。無効にした場合は、メモリの検証は行われません。有効な値が設定されると、テストはアダプタのそのメモリー量の構成を検証します。 デフォルト: 機能テストモードの場合は有効、接続テストモードの場合は無効になります。 注: Sun では、SRC/P Hardware RAID カード上で現在 64 MB のキャッシュをサポートしています。メモリーの量を確認するには、「Check Memory」に 64 M を設定します。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは 32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。